1980~1990年代のいわゆるネオクラシックの国産スポーツカーに続いて、2022年3月に生産終了となるS660の中古車が高騰、国産中古スポーツカーを取り巻く環境は厳しい状況となっている。
もはや国産スポーツカーは高騰しすぎて手が届かなくなっている状況だ。しかし、そんななかにあって、かろうじて若者にも手が届く国産スポーツコンパクトがまだまだあるのだ。
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本企画では、予算100万円以下で手に入れられる、“安い、速い、楽しい”と三拍子揃った中古スポーツコンパクトを10台選んでみた。
文/萩原文博
写真/ベストカーweb編集部
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■2代目、3代目が狙える100万円以下のスイフトスポーツ
現行スイフトスポーツは1.4Lターボだが、先代スポーツはNAの1.6L。アクセルに敏感に反応する感覚や自然な回転フィールのNAのほうがいいという人も多い
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2005年9月にデビューした2代目スイフトスポーツがマーケットに与えたインパクトは大きかった。それ以来現在まで同じコンセプトで進化を続けている
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MT車を設定し、若者から元若者まで幅広い層に支持されているのがスイフトスポーツだ。スイフトスポーツの中古車はAT(CVT)より圧倒的にMT車が多いのが特徴で、スポーツ走行を望む多くのユーザーに支持されている。
予算100万円以下で狙えるスイフトスポーツは2005年に登場した2代目と2011年に登場した3代目だ。両モデルともに、1.6L直列4気筒エンジンを搭載しているが、3代目は、可変吸気システムをはじめ、吸気VVT制御の最適化、バルブリフト料の増加、冷却システムの改良などを行い、最高出力136psまで向上させている。さらに6速MTは2~5速をクロスレシオとすることで、加速性能を高めているのが特徴だ。
現在、3代目スイフトスポーツの中古車は100万円以下で購入できるのは186台で、50万円以下でも約12台流通している。
2代目モデルでは100万円以下は164台、そのうち50万円以下は約97台となっている。2代目を50万円以下で手に入れて、サーキット走行を楽しむということもできるし、100万円で3代目モデルを手に入れて、ドライブスキルを鍛えるという楽しみ方も可能。ユーザーの予算と使い方に合わせて可能性が広がるモデルだ。
■ラリーアート復活! コルトラリーアートバージョンR
WRCで数多くの功績を残してきた三菱のワークスチーム、ラリーアートが手がけたコルトラリーアート バージョンR。当時のクラス最強を誇る、最高出力163psを発生する1.5L、直4ターボエンジンを搭載
コルトラリーアートバージョンRの中古車情報はこちら!
続いては、先日復活が発表された三菱のワークスブランド、ラリーアート。このラリーアートが手がけた三菱コルトバージョンRも100万円以下で狙えるスポーツコンパクトだ。
コルトバージョンRは2006年5月に登場。最高出力154psを発生する1.5L直列4気筒MIVECターボを搭載し、組み合わされる5速MTはゲドラグ製というこだわり。
さらに、ボディ各部には従来の約1.5倍にも及ぶスポット溶接の増し打ちを行い、特にDピラー周辺を補強して、ボディの捻り剛性を約30%向上させている。そして、リアシートは従来のシートバックに3名掛けから2名掛けに変更したクッションを採用し、4名乗りに変更されている。
現在、コルトバージョンRのMT車の中古車は100万円以下で48台、50万円以下でも18台流通している。ラリーアートの復活によって注目が集まりつつあるので、購入するなら価格が安い今のうちだ。
■現行マーチのニスモS、先代マーチ12SR!
マーチNISMOは1.2LだがNISMO Sには1.5LのHR15DE型エンジンを搭載。カムプロフィール、圧縮比、エキゾーストシステム、ECUの電子制御までもファインチューニング。力強い低速トルクでマニュアルならではの自在に操る快感を味わえる
現行型マーチニスモSの中古車情報はこちら!
マーチ12SRに搭載されるエンジンは110ps/13.7kgmを発生する1.2L直4NA、CR12DE。専用カム、専用バルブスプリング、専用ピストン、軽量フライホイール、専用ECUを装備。車重は960kg。2003~2010年まで生産されていた
3代目マーチ12SRの中古車情報はこちら!
次に紹介するのは日産マーチ。100万円以下で狙うスポーツモデルは現行型のニスモSと旧型の12SRだ。まずは現行モデルのニスモSから。マーチニスモSは2013年6月に登場したコンプリートモデルだ。
日産のワークスブランド・NISMOがサーキット培った技術を導入し、ハイパフォーマンスを実現したモデルだ。空力性能に優れた外観デザインをはじめ、車体剛性強化、専用チューンを施した1.5Lエンジン、そしてサスペンションなどワークスチューンならではのメニューが並んでいる。
そして、先代マーチの12SRは2003年に発売された特別仕様車。オーテックジャパンが「クルマを操る楽しさを提供するエントリースポーツ」というコンセプトのもと、1.2Lエンジンの高出力化に加え、専用サスペンション、エキゾーストシステムをトータルチューニングし、走行性能を向上させたスポーツモデルだ。
搭載するエンジンは、専用ピストンの採用による圧縮比アップの他、高回転型カムプロフィールの採用や、排気マニホールド径の拡大等を実施。さらに低排圧キャタライザー、専用構造マフラー採用による排気効率の向上等により、最高出力はベース車から20%アップの108psを実現。
シャシー関係では、人車一体のキビキビした走りを可能にした専用スポーツチューンドサスペンション、185/55R15 81Vラジアルタイヤ(ブリヂストン製ポテンザRE-01)を採用している。
現在、マーチニスモSの中古車は80台流通していて、そのうち34台が100万円以下で購入することができる。またわずか1台だが50万円以下のプライスを付けているクルマも流通している。
一方の先代モデルの12SRは46台流通していて、すべて100万円以下で購入可能。そして36台は50万円以下で手に入れることができる。
■先代フィットの1.5RSのMTを狙え!
先代フィットに用意されていたスポーティグレードが1.5RS(ロードセーリング)
3代目フィットRSの中古車情報はこちら!
続いては、2020年にフルモデルチェンジを行ったホンダフィット。現行モデルはCVTのみとなっているが、先代モデルにはMT車も用意されていた。
3代目となる旧型フィットは2013年に登場した。独創的なセンタータンクレイアウトは継承しながらもプラットフォームは刷新。パワートレインもアース・ドリームス・テクノロジーを導入して新開発された。
MT車を設定しているのは、1.3L直列4気筒アトキンソン仕様のガソリンエンジンと1.5L直列4気筒直噴ガソリンエンジンで、1.3G F系には5速MT、1.5RSには6速MTが組み合わされていた。
また、2017年6月に行ったマイナーチェンジ以降の後期型上級グレードのRSには運転支援システムのホンダセンシングを搭載しているのが特徴だ。
先代フィットの中古車は現在約4300台流通しているが、そのうちMT車は約101台。その内約80%がRSで、約20%が1.3G F系となっている。
予算100万円以下で購入できる先代フィットのMT車は約29台で、この価格帯では、1.3G F系が中心となり、RSはわずか8台となっている。50万円以下で購入できるクルマもあるので、MT練習用としてオススメの1台だ。
■ハイブリッドのコンパクトスポーツ、CR-Zは50万円以下も多い
2010年2月に登場したホンダ CR-Z。ハイブリッド車ながら6速MTを設定。往年のCR-Xを彷彿とさせるスタイルで話題を呼んだ
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ホンダからコンパクトスポーツとしてもう1台ピックアップしたのはCR-Z。CR-Zは2007年2月に登場したハイブリッドコンパクトスポーツカーだ。全長約4.1mのワイド&ローのボディに2+2のインテリアを採用。
コンセプトはホンダのスポーツコンパクト、CR-Xをルーツとしているようにみえる。搭載されるパワートレインは1.5L直列4気筒SOHCエンジンにモーターを組み合わせたIMAと呼ばれるハイブリッドシステムで、2012年のマイナーチェンジで、ニッケル水素バッテリーからリチウムイオンバッテリーへ変更し、出力を向上している。
CR-Zは登場した2010年当時スポーツモデル、特に一グレードではなく専用ボディのモデルが絶滅寸前だった時代に登場したというインパクトがあった。
それに加え、スポーツモデルながらエコカー減税の対象になったことによるお買い得感の高さ(価格は上級グレードのαで6速MT、CVTともに249万8000円)により、2010年は月平均約2000台となる2万2372台という好調な販売を記録した。
しかし2011年以降は、この種のクルマは登場時に販売が集中するという傾向はあるにせよ2011年/6794台、2012年/5060台、2013年/3007台、2014年/1315台、2015年/732台、2016年/1059台と販売は一気に落ち込み、一代限りの絶版もやむを得ない状況だった。そして2017年1月にひっそりと消滅した……。
現在、CR-Zは約600台の中古車が流通しているが、そのうちMT車は約175台。100万円以下が約136台で、さらに50万円以下が約35台流通している。ハイブリッドスポーツのMT車というレアな存在だが、中古車はかなりリーズナブルとなっている。
■デミオ15MBと先代デミオスポルト
現在はマツダ2に改名されたデミオ最終型の競技向け車両、15MB。1.5Lエンジンに6速MTを組み合わせる
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3代目デミオは従来のハイトールボディを捨てて本格的なハッチバックとして生まれ変わった。写真は7速スポーツモード付CVTに加えて5速MT仕様も用意するデミオスポルト
3代目デミオスポルトの中古車情報はこちら!
続いては国産自動車メーカーの中でMT車を多く設定しているマツダだ。現在はマツダ2というネーミングになっているデミオをピックアップした。現行型のマツダ2、最終型のデミオには15MBというレース参戦用モデルがラインアップされていて、走りの楽しさはお墨付きだ。
まずは2014年9月に登場した最終型のデミオから。先代モデルと比べて、ボディサイズは拡大されたが、5ナンバーをキープした。スカイアクティブテクノロジーをフル搭載し、高い実用性と走行性能を両立している。
搭載されているエンジンはデビュー当初は1.3L直列4気筒ガソリンエンジンと1.5L直列4気筒ディーゼルターボの2種類だったが、2018年8月に行われた商品改良で1.3Lエンジンは1.5Lエンジンへと変更された。
モータースポーツ参戦車両の15MBは2015年に登場し、ハイオク仕様の1.5Lガソリンエンジンとギヤ比を6速MTが組み合わされており、ほかのモデルとは仕様が異なっている。
先代デミオは2007年に登場。これまでのハイトワゴンスタイルを捨て、コンパクトハッチバックへと路線変更した。スポーツグレードとして「SPORT(スポルト)」が設定されており、1.5Lガソリンエンジン+5速MT/7速スポーツモード付CVTというパワートレイン搭載。
ボディ補強をはじめ、専用チューンの施されたサスペンション、フロント14インチの大径ブレーキ、専用16インチアルミホイール&タイヤを装着。さらに、専用の外観デザインを採用し、ほかのモデルとは差別化が図られている。
現在、最終型デミオの中古車は約2000台流通していて、そのうちMT車は105台。そのうち62台が100万円以下となっている。
その半数を占めるのが1.5Lディーゼルエンジン搭載車で、低回転域からビッグトルクを発生するディーゼルエンジン+MTの組み合わせはこのデミオでしか味わえない。1.5Lの15MBの流通台数は12台だが100万円以下は3台しかないが、120万円以下のモデルも多いので検討の対象に入るだろう。
そして、旧型デミオの中古車のなかでMT車は59台。そのうち56台は50万円以下で購入可能となっている。スポーティグレードのスポルトは100万円以下で17台。50万円以下だと約15台購入可能だ。最上級グレードらしく、キーレスエントリーやHIDヘッドライトなど快適装備が充実しているのも魅力。
■ヴィッツのスポーツグレード、1.5RSやG’sが100万円以下で手に入る
最終型ヴィッツのスポーツグレード、RS。5速MTと1.5Lガソリンエンジンを組み合わせる。流通している多くの個体が100万円以下で手に入るお手頃なモデルとしてぜひともオススメしたい1台だ
ヴィッツ1.5RS/G’Sの中古車情報はこちら!
ヴィッツG'Sは専用デザインのバンパー(フロント・リア) 、フロントグリルや大型マフラーを採用するとともに、“G’s”エンブレムをフロントフェンダーならびにバックドアに配したほか、フロントLEDイルミネーションビームやブラック加飾のヘッドランプ・リアコンビネーションランプなどにより、圧倒的な存在感を表現
最後に紹介するのは、ヤリスへと名称変更され最終型となったトヨタヴィッツだ。最終型のヴィッツは2010年に登場し、2020年まで10年間販売されたコンパクトカーのロングセラーモデルだ。
マイナーチェンジも2014年、2017年に行い、外観デザインが大きく変更されている。搭載するパワートレインは、1L直列3気筒エンジンをはじめ、1.3L&1.5L直列4気筒エンジン。そして1.5Lエンジン+モーターのハイブリッドと多彩だ。
スポーツグレードとして、RSやG’sなどが設定されている。現在最終型ヴィッツの中古車は約2500台流通していて、そのうちMT車は118台。さらに100万円以下と絞ると56台まで減少する。50万円以下でもRSを手に入れることができ、100万円ならば、RS G’sも手に入れることが可能。
このモデルはボディ剛性の向上やコーナリング性能を向上させるフロントパフォーマンスロッドの追加。さらに専用チューンを施したサスペンションなどを搭載したコンプリートモデル。これほどのスペックのクルマが100万円以下で手に入るのは魅力だ。
こうしてみると、まだまだ100万円以下で手に入るスポーツコンパクトのMT車は見つかるモノです。しかしいつまでもあるとは限らないので、早め早めの購入は心がけたい。今回紹介したモデルの中ではワークスブランドが手がけたヴィッツ、マーチ、コルトはオススメです。
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