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「ぜひとも今後のスーパー耐久にもご注目を」豊田章男STMO理事長が2024年のシリーズと今後を語る

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「ぜひとも今後のスーパー耐久にもご注目を」豊田章男STMO理事長が2024年のシリーズと今後を語る

 11月16日、ENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第7戦『S耐ファイナル富士』が行われている富士スピードウェイで、トヨタ自動車はドライバー・モリゾウとしてORC ROOKIE GR Corolla H2 conceptをドライブする豊田章男会長、宮崎洋一副社長、中嶋裕樹副社長が出席したメディアとのコミュニケーションの場を設けた。このなかで、豊田会長はスーパー耐久未来機構(STMO)の理事長(総支配人)として、スーパー耐久の今季、そして未来に向けて語った。

 スーパー耐久は、2024年5月から一般社団法人スーパー耐久未来機構(STMO)として運営組織が生まれ変わった。豊田会長が理事長(総支配人)に就任、2023年までスーパー耐久機構(STO)を率いてきた桑山晴美副理事長(女将)、そして加藤俊行専務理事/事務局長(支配人)が加わり、これまでのSTOの組織をベースに、新たな取り組みを進めてきた。

スーパー耐久機構が組織変更。新たな一般社団法人『スーパー耐久未来機構(STMO)』が誕生

 今シーズン、STMOに組織が変更されたことについて、豊田理事長は「これまで女将さん(桑山副理事長)、支配人(加藤専務理事)に任せてきました」として、加藤専務理事を招き今シーズンの変化を伝えるよう依頼した。

 これをうけ、加藤専務理事は「感謝ですね」と今季を振り返った。「モリゾウさんにも感謝ですし、実際にレースを戦う人たち、支える立場のサーキットやスポンサーの皆さん、応援してくださるファンの皆さん、伝えるメディアの皆さんが4つの輪になってレースを作っていると感じました」と加藤専務理事。

 この言葉に続けて豊田理事長は「今年、STOからSTMOになりましたが、『M』の意味は『未来』なんです。もともと参加型だったスーパー耐久により参加を促し、グローバルに、かつカーボンニュートラルの面でも世界から受け容れられる参加型レースを作っていきたいというのが、STMOに変わってからの最初のミッションだったと思います」と語った。

「いちばん大きく変わったのは、来場者数が変わりました。また、より参加型になったことで、それぞれの参加者同士の思いやり、リスペクトが表れるようになりました。スーパー耐久はコースを共有して走ります。かつては“割り勘レース”と言われたくらい、どなたでも参加できるのがスーパー耐久の良さで、それを受けて理事長を引き受けました」

■「STMOの思いが支持されているのではないか」好循環に手ごたえ
 豊田理事長は、STMO発足後の初年度であり、「まだまだ課題は多い」としつつも、これからもさまざまな取り組みを続けたいとした。

「今回も設けました『S耐横丁』のように、サーキットを村祭りのようにして、その村祭りに出かけたくなる雰囲気にしていきたいと思います。またかつてモータースポーツというと、カーボンニュートラルの反対側にいましたが、モータースポーツでも“敵は炭素”として、いろんなメーカーが『共挑』でいろいろな動きを行っています」

「何より、ENEOSさんやブリヂストンさんの大きなサポートがあってこそ、こういう参加型レースが成り立っていると思います。観客数の増え方を見ると、スポンサーが支え、エントラントがより参加したいレースとなり、観客の皆さんもそれを観たくなる……というSTMOの思いが支持されているのではないかと、エントラントのひとりとして思っています。いずれにしろ、いろんな方に支えられてこそのモータースポーツです。今後とも応援していただきたいと思います」

 この後、水素の利活用やクルマづくりについての質問が続いた後、豊田理事長は最後に11月16日の決勝日への意気込みとして「スーパー耐久は、プロとジェントルマンが一緒にレースをします。プロの運転技能と、数年前に入った私が同じクルマを共有するのは、大変難しい状況だったと思います」と語った。

「プロのブレーキングポイント、ブレーキのかけ方、操舵の仕方と、私のような素人が同じクルマを共有するのは大変なことです。それが、毎戦こうして予選と決勝、専有走行を重ねることで、プロとデータを見ながら、私の技能をずいぶん上げてもらいました。それによって、今では同じクルマを共有できる4人が揃ったと思います」

「私のようなジェントルマンと、プロが一緒にクルマづくりと競争に挑戦できるスーパー耐久が、明日は今シーズンの最終戦を迎えます。今年の7戦、一緒に試行錯誤をしながら、女将と支配人が頑張ってまいりました。面白い村祭りを含め、まだまだいろいろな企画を出す準備を仕込んでいます」

「ぜひとも今後のスーパー耐久の動き、どんなクルマが参加してくるかについてもご注目いただきたいですし、楽しみにしていただきたいと思っています」

 豊田理事長はあくまで「総支配人はあまり出てきませんから」と桑山副理事長、加藤専務理事に運営を託しながら、それをエントラント、ドライバーとして見守りつつシリーズを率いている。豊田理事長が言うとおり、来シーズンのスーパー耐久もすでに多くの噂が聞こえ始めており、さらなる注目を集めることになりそうだ。

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