6月15日~16日、フランスのサルト・サーキットで開催された第92回ル・マン24時間耐久レースの決勝レース。木村武史/エステバン・マッソン/ジャック・ホークスワース組アコーディスASPチームの87号車レクサスRC F LMGT3は、レース序盤から表彰台争いを展開しながらも、トラブルにより遅れ10位でフィニッシュすることになった。
今季、WECにレクサスRC F LMGT3を投入し戦っているアコーディスASPチーム。そのブロンズドライバーを務める木村にとっては6回目のル・マン24時間挑戦となったが、決勝日前日の6月14日に木村に話を聞くと、「けっこう良いんじゃないでしょうか」と手ごたえを語っていた。
木村武史、レクサスで挑む6回目のル・マン24時間に自信あり「ひさびさに手ごたえがありますよ」
レクサスRC F LMGT3は中高速コースが得意で、特にウエットコンディションになれば強さが発揮できると木村は読んでいたが、実際にレースは木村の予想どおりに展開していく。ホークスワースがスタートを担当し、マッソン、そして木村と繋ぐと、いきなりトリプルスティントを実施。夜間走行もこなし、早々に自らのスティントを終え、序盤から表彰台圏内をうかがう走りをみせていたものの、トラブルが相次いでしまった。結果は入賞こそ果たしたものの10位。チャンスと見ていた表彰台獲得は叶わなかった。
レース後、日本から訪れた多くのゲストとともに完走を喜んでいた木村だったが、レースについて聞くと「あーーーー!」と言葉にならない悔しさをみせた後、「満身創痍でしたね。トルクセンサーも壊れましたし、ABSにもトラブルがありました。水圧が上がったり、最後はボンネットが外れたり。いろいろ起きましたね」とレースを振り返った。
「予想どおり、ダンプコンディションのときはウチは強いと思っていて優勝できると期待していたのですが、クルマがもたないと思っていたんです。よく2台ともゴールできたとは思いましたけどね。ある意味予想どおりになったんですよね。さすが経営者ですかね……なんて(笑)」
「戦力分布を考えると結果が出てくるんですよね。そのなかでドライバーとしてはやることをやるだけでした。自分の走りとしては完璧ではなかったですが、満足できるものでした。1回目のドライブはタイムを気にせず、トラックリミットをやらずに燃費走行をしていました。2回目は速く走ることができましたし、深夜も良い走りができたんです」
自身としては満足できる走りができていただけに、悔しさも露わになるということだろう。木村は「来年もなんらかの形で出られたらと思っています」と2025年のリベンジを誓っていた。
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