現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 他社はこぞって参入する鉄板ジャンルなのになぜ? スバルとマツダがスライドドアのミニバンを作らないワケ

ここから本文です

他社はこぞって参入する鉄板ジャンルなのになぜ? スバルとマツダがスライドドアのミニバンを作らないワケ

掲載 更新
他社はこぞって参入する鉄板ジャンルなのになぜ? スバルとマツダがスライドドアのミニバンを作らないワケ

 マツダはスライドドア生産のノウハウを持つが……

 登録車、軽自動車をあわせて日本で一番売れているクルマといえば、言わずと知れたホンダN-BOX。登録車のセールスでも日産セレナが上位に入っています。いずれも後席スライドドアのクルマで、ある意味では日本の自動車市場はスライドドア大国ともいえます。しかし、マツダとスバルのラインアップから商用車とOEM車を除くと、スライドドアのモデルは用意されていません。そこに、なにか合理的な理由はあるのでしょうか。

3列シート+スライドドアでもダメ! 人気ジャンルなのに売れないミニバン5選とその理由

 まず、スライドドアのミニバンについては、マツダとスバルではヒストリーの点で大きな違いがあります。スバルは軽自動車を除くとスライドドアのクルマを作っていたことはありません。3列シート車についても2000年代にオペルからのOEMで「トラヴィック」というモデルを販売したことと「エクシーガ(クロスオーバー7)」を自社開発したという2車種しか経験がありません。

 一方、マツダは「MPV」、「プレマシー」、「ビアンテ」とスライドドアのミニバンを生産販売していた過去があります。また、現在でも商用バンの「ボンゴ」を自社生産していますからスライドドアの生産ノウハウは持っています。

 スライドドアはグローバルに人気があるわけではない

 つまり、軽自動車の自社生産から撤退したスバルにおいてはスライドドアのミニバンを作るという選択肢はほぼないといえます。そして、マツダについてもボンゴを除くスライドドア車についてはすでに生産終了となっています。両社がスライドドア車から距離を置いている理由は生産効率という要素で説明することができます。

 現在の自動車生産においては、混流生産といってひとつの生産ラインにおいてさまざまなモデルを流せるように設計することがスタンダードです。モデルごとの受注差によるバラつきを吸収し、効率的な生産を目指しています。しかし、スライドドアとヒンジドアのクルマを混流するとドア取り付けなどの工程での違いが大きくなってしまいます。工数差だけでなく、生産設備の違いなどもあり生産効率を下げてしまうのです。

 一定以上、スライドドアのミニバンが売れているならば、こうした問題も起きないでしょうが、Mクラス・ミニバン(日産セレナやトヨタ・ヴォクシーなど)は日本専用の商品という側面が大きく、生産規模が小さく拠点をさほど持たないメーカーにとっては負担になってしまいます。マツダがミニバンから距離を置き、3列シートをCX-8というクロスオーバーSUVに任せたのは、こうした生産効率を考慮したからといえます。

 スバルがスライドドア車に手を出さない理由も同様でしょう。グローバルに見ても生産ラインは日米の5本が基本という同社において、スライドドア車を混流させるという余裕はないといえるのです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
Merkmal
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
くるまのニュース
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
ベストカーWeb
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
WEB CARTOP
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
AUTOSPORT web
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
レスポンス
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
乗りものニュース
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
ベストカーWeb
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
motorsport.com 日本版
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
くるまのニュース
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
ラリージャパン2024がついに走行開始。シェイクダウン1走目の最速はヌービル/WRC日本
AUTOSPORT web
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
ダイハツが新型「軽SUV」発表! 打倒「ジムニー!?」な“5ドア”モデル登場! タフすぎる「ゴツ顔×カクカクボディ」採用した“新型タフト”138万円から発売!
くるまのニュース
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
MotoGPマシンデビューの小椋藍選手 初走行の印象は……【MotoGPバルセロナ公式テスト】
バイクのニュース
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
ゼンリン、パナソニックのカーナビ「Strada」向け最新地図データ発売へ…12月2日
レスポンス
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
下取り額爆上がり? アルヴェルのドアの速さまで変えられるトヨタの[KINTO FACTORY(キントファクトリー)]がすごい!
ベストカーWeb
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
メルセデスが好発進、ハミルトンがトップタイム。RB勢は下位に沈み角田裕毅19番手|ラスベガスGP FP1
motorsport.com 日本版
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
ヤマハとホンダがコラボ展示! バイクSFアニメ『Tokyo Override』劇中車の『YZF-R1』&『CB1300』が渋谷に登場
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

271.9503.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0488.8万円

中古車を検索
セレナの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

271.9503.6万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1.0488.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村