春が来た! と思っていたら、すでに25℃超えの暑い日が……。今年は例年以上の猛暑が予想されており、暑い車内を即効で冷やすコツは誰でも知っておきたいはず。そんなわけで今回は“暑い車内を即効で冷やすコツ”を。
文/山口卓也、写真/写真AC
酷暑到来の前に知っておきたい! アツい車内を即効で冷やす最適解
【画像ギャラリー】車内をあっという間に冷やすコツをマスターしよう(8枚)
■車内は外気温よりはるかに高温になる!
JAFのテストによると、最高気温が23℃と比較的過ごしやすい日でも車内温度はお昼過ぎには50℃近くに達し、車内に置いた数本の炭酸飲料の一部は破裂するほどだった。
その時の運転席の顔付近の車内温度は約48℃、フロントガラス付近は約58℃、そしてダッシュボード付近に至っては70℃を超えた。
30℃を超える夏本番では車内はいったいどうなるのか!?
■車体が大きいほうが車内温度は上昇する!?
ダッシュボードが最もアツくなる場所。危険物はもちろんのこと、サングラスなどのプラスチック製品を置いておくと変型してしまうこともある
筆者の家には大型のワンボックス車と軽のワンボックス車がある。ここ最近の晴天の車内に乗り込むと、心なしか軽のワンボックス車のほうが「あまり暑くない……」気がするのだ。
軽のワンボックス車のほうが簡素な作りなので、遮熱能力もこちらのほうが低いと思っていたのだが……。そこで調べてみると、またもJAFでテストされていた。
テスト車両は大型SUVと軽ワゴン。外気温23~24℃下で1時間後の車内温度(運転席と助手席の間で計測)を比較すると、軽ワゴンは37.5℃、大型SUVでは43.5℃を記録。ダッシュボード上の温度は軽ワゴン41℃、大型SUVでは57.3℃。
これは、大型車はフロントガラスの面積が広く、ガラスの角度が浅くなっていることが要因として考えられている。
もちろん、遮熱効果のあるガラスやフィルムを貼ってある場合の結果は異なるだろうが……。
■車内の熱気を排出するために最初にすべきことは“ドアバンバン”?
ドアを開けたとたん、凄まじい熱気が車内からムワッと出てくる真夏。車外に立っているのもジリジリと暑いし、かといってそのまま車内へ……はもっと避けたい。
そんな時、2019年にSNSで日産が紹介していたのが「車内乗り込み時に素早く車内温度を下げる簡単な方法」としての“ドアバンバン”という方法。
1.助手席後ろの窓を開ける
2.運転席のドアを5回開閉する
助手席後ろの窓を開ける(運転席と対角線上の窓)のは、運転席側ドア開閉時に最も効率的に車内の熱気を外に排出するため。ドアの開閉は、ドアノブを持ったまま「大きくあおぐ」感じでバッサバッサと行うといい。
実はこの方法、それ以前にJAFでもテストされ、車内温度55℃のクルマをテスト開始後約30秒だけみると最も速く車内温度を下げた方法である。
■さらに車内の熱気を排出する最良の方法は?
“ドアバンバン”はあくまでも車内の熱気を排出する手段であり、冷たい風で車内を満たすわけではない。よって、温度を下げるにはやはりエアコンも使うべきだ。
エアコンのモードには外気導入と内気循環があるが、内気循環だと車内の熱気を使って冷やすことになるので、手っ取り早く車内温度を下げるには効率が悪い。先にも言ったが、車内は外気よりも温度が高いのだ。
しかし、ある程度車内温度が下がれば、今度は内気循環のほうがいい。というわけで、最良の方法が以下である。
1.運転席ドアを開けてエンジンをかけたら助手席後ろの窓を開ける
2.運転席のドアを5回開閉する
3.エアコンをオン、外気導入モードで最も低い温度+風力全開
4.すべての窓を全開にし、乗車して走り出す
5.30秒程経って熱気を車外に出したら窓全閉、内気循環モードへ
6.オートエアコンで国産車の場合は25℃、欧州車は22℃に設定
■家庭用エアコンだと「28℃」などといわれるが、クルマでは?
国産車の場合は、エアコンの設定温度は25℃あたりに設定するのがお薦め
で、気になるのは前項の6番目のオートエアコンの温度設定。「暑いのでエアコンは低い温度でガンガン使いたいけど、燃費が悪くなって燃料代が……。だからできるだけ高めで」と思うのは普通だと思う。
家庭用エアコンでは、設定温度を低くすると電力消費量が増えるので、28℃が最適などといわれる。だからクルマも「あまり低くしないほうが燃費はいい」と思うかもしれないが、カーエアコンは家庭用エアコンとは構造が異なり、設定温度が高すぎても低すぎても燃費は悪化するのだ。
カーエアコンを製造するカルソニックカンセイ(2019年に“マレリ”に社名変更)が2017年に発表した資料によると、国産車は25℃、欧州車は22℃が燃費の悪化が少ないとして推奨されている。
カーエアコンの最も効率の良い温度設定について
■カーエアコンは今のうちにチェック!
というわけで、暑い夏の対処法はわかったけど、ちなみにあなたの愛車のエアコン、正しく動いていますか? 冷たい風が出るのか今のうちにチェックしておきたいもの。
カーエアコンのトラブルには、エアコンフィルターの詰まりやエアコンガスの漏れ・不足、エアコン配管内部の汚れの他に、エアコンを稼働させるための部品故障などがある。このうち、DIYでも簡単にできるのが“エアコンフィルターの交換”だろう。
エアコンフィルターは国産車の場合、多くはグローブボックスの裏側にあり、グローブボックスを外すことで簡単にアクセスできる。
エアコンフィルター自体は数千円と安価で、臭いなども気になるなら今のうちに交換を。ちなみに交換の目安は1年もしくは1万kmといわれており、「交換した覚えがない」という人はぜひ交換を!
取り外したエアコンフィルターを見ると、おそらくゴミやホコリがびっしり! これだと、エアコンの効きが悪くても不思議ではないと思うほどだ。
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室内循環
低温
強風
A.「運転席のドア」を開閉してウチワの様に風を送ることで、車内にこもっていた熱い空気を「助手席の後ろの窓」から車外へ押し出し、車内の気温を下げるという仕組み
B.「運転席のドア」を開けることで負圧になった室内に、「助手席の後ろの窓」から室温よりも低い外気が吸い込まれることで、車内にこもっていた熱い空気が「運転席のドア」から車外へ逃げて行き車内の気温を下げるという仕組み
一般的にはAを説明している記事が多いのだが、体感的にはBじゃないかと思うのだが・・・
で、もしBならば、熱気を押し出す必要なんて無いからそれこそドアを"バンッ"と閉める必要など無く、"スッ"とスピーディーにドアを開けることで、そこから熱気を逃がすことの方が重要になると思うのだが・・・