3.8Lフラット6で最高出力510ps
ポルシェ911のレストモッドを数多く手がける米国のシンガー社は、930型911にインスパイアされた「ターボ・スタディ」のカブリオレ仕様を公開した。
【画像】新車時を上回る?シンガー社のポルシェ911【ターボ・スタディとDLSを写真で見る】 全40枚
シンガー初のカブリオレとなるモデルで、電動格納式のファブリックトップを除けば、外観はクーペ仕様と同じ。カーボンファイバー製ボディやLEDヘッドライトはそのままに、930型911ターボのようなワイドハンチとホエールテール・スポイラーを装備している。
サーキット走行向けの軽量モデル、シンガーDLSとは異なり、ターボ・スタディは長距離ツーリングを目的としている。
搭載されるパワートレインは、メツガーの3.8L空冷フラット6に2基のターボチャージャーを追加したもの。出力は450psと510psの2種類があり、「オーバーテイクのための余力」を有している。オリジナルの930型ターボの3.0Lシングルターボエンジンの最高出力は260psだった。
トランスミッションは6速MTで、駆動方式は後輪駆動と四輪駆動が用意されている。
足回りとしては、フックス風ホイールと、ソフトで「ツーリング重視」のサスペンションが装備される。また、アンチロック・ブレーキとトラクションコントロール・システムが安定性を維持する。
オプションとして、獰猛なサウンドを奏でるエグゾーストシステム、ハードなローダウンサスペンション、カーボンセラミックブレーキなどを選択することも可能。
ポルシェオーナー注目のシンガー社
インテリアのレイアウトは、930型911を彷彿とさせるが、誘導充電パッドを備えたスマートフォンスロットを備えている。特注のバケットシートは電動調整機能とヒーター付きで、長時間のドライブにおける快適性を重視したものとなっている。
価格は販売台数や仕様により異なるため、まだ発表されていない。シンガーによると、ターボ・スタディは6月の時点で70台以上の予約を受け付けているという。台数が伸びれば、75台が製造される予定のDLS(約3億2000万円)よりも安価なモデルになることが予想される。
シンガーは最近、DLSを製造する英国工場の規模を2倍に拡大したが、これはターボエンジンを搭載したレストモッド車両の供給増に対応するためと思われる。
創業者兼会長のロブ・ディキンソンは、次のように述べている。
「最初のポルシェ、スポーツ356/1はカブリオレでした。シンガーでは、ポルシェの伝統を称えたいと以前から考えており、最近発表したターボ・スタディの派生モデルは、そのスタート地点として完璧だと思います」
CEOのマゼン・ファワツは、「ターボ・スタディに対するオーナーからの反応は素晴らしいものでした。当社のサービスをカブリオレのボディスタイルに拡大することができ、とても嬉しく思います」と語った。
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