スポーツカーといえば、かつてはFRやMRといった後輪駆動の独壇場でした。
日産「GT-R 2018年モデル(R35型)」 しかし、過激なまでのハイパワー化が進むと、あり余るパワーを後輪だけで路面に伝えるのが難しくなり、より効率的に速く走らせるために、駆動力の伝達に有利な4WDが採用されるようになりました。
「4WDは曲がらないからスポーツ走行には向かない」といわれた時期もありましたが、タイヤ・サスペンションの進化や、電子制御などの技術の進歩により克服。いまでは、速く走らせるなら4WDが当たり前ともいわれているほどです。
そんな4WDスポーツカーのなかから、人気のモデルを紹介します。
●日産「GT-R」
日産「GT-R 2018年モデル(R35型)」 2007年に登場した日産のスーパースポーツ「GT-R(R35型)」。これまでGT-Rというと、「スカイライン」のグレードのひとつとしてラインナップしていた「スカイラインGT-R」だったのに対し、このモデルからスカイラインの冠が外れ、GT-Rという名称で独立した車種になっています。
とはいえ、日産を象徴するスポーツモデルであることに変わりはありません。570馬力を誇る3.8リッターV型6気筒ツインターボエンジンを搭載し、その超絶なハイパワーを4WDシステム「アテーサE-TS」を介して路面へと伝えます。
「アテーサE-TS」とは、3代目のスカイラインGT-R(R32型)から採用されている機構で、電子制御により前後輪のトルクを0:100から50:50の範囲で配分。現行GT-Rに搭載されるのは、運転操作や車両挙動からドライバーの思い描くコーナリングラインを瞬時に予測し、きめ細かく前後トルク配分を制御する進化型です。
●ホンダ「NSX」
ホンダ「NSX」(2代目) オールアルミのボディにミッドシップレイアウト、イタリアのスーパーカーのような流麗なスタイリングで日本中を驚かせたのがホンダ初代「NSX」です。
初代モデルの生産終了から10年を経た2016年に、2代目「NSX」が満を持してデビューしました。
V型エンジンをミッドマウントする基本レイアウトは踏襲しながらも、現代のスポーツカーらしく、複数のモーターを搭載するハイブリッド車に進化。3つのモーターのうち2つがフロントに備わり、左右独立して加減速を制御する電動式の4WDシステム「SPORT HYBRID SH-AWD」を採用します。
3.5リッターV型6気筒ツインターボは507馬力を生み出し、3基のモーターと合わせたシステム最高出力は581馬力。世界トップクラスの性能を誇りながらも、緻密な制御の4WDシステムと9速DCTがイージーで快適なドライビングを実現しています。
かつてライバル関係だったスバルと三菱●スバル「WRX STI」
スバル「WRX STI」 スバルは、量産乗用車として世界で初めて四輪駆動車を発売したメーカーです。以降、絶えることなく4WDモデルを生産し続け、モータースポーツにも積極的にチャレンジしてきた歴史を持ちます。
そんなスバルの最新の4WDスポーツが「WRX STI」です。「WRX」は、もともと「インプレッサ」のスポーツグレードの名称でしたが、2014年にインプレッサの名が外れ、独立した車種という扱いになりました。
「STI」はWRXのなかでも最もスポーティなモデルに位置付けられており、トランスミッションも6速MTだけという硬派な設定です。
エンジンは、308馬力を発生する2リッターのツインスクロールターボエンジンを搭載。4つの制御モードから好みのセッティングを選べる「マルチモードDCCD方式」AWDシステムを採用し、俊敏な応答性とスムーズな回頭性を実現し、ドライバーの意のままの走りをサポートします。
なお、スバルは4WDのことをAWD(ALL WHEEL DRIVE)と呼び、低く縦置きした水平対向エンジンを核としたパワートレインが、左右対称で一直線にレイアウトされることから、そのパッケージングを「シンメトリカルAWD」と命名しています。
WRXには「S4」というモデルもありますが、こちらは2リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンとスポーツリニアトロニック(CVT)を組み合わせて、300馬力を発生。駆動方式はAWDですが、硬派なSTIとはひと味ちがう大人のスポーツセダンです。
●三菱「ランサーエボリューション」
三菱「ランサーエボリューション ファイナルエディション」 現行モデルではありませんが、「インプレッサWRX」の好敵手として人気を二分したモデルといえば、三菱「ランサーエボリューション」です。通称「ランエボ」は、当時の最先端技術を惜しみなく投入したモンスターマシンでした。
1992年にデビューしたランサーエボリューションは、WRC(世界ラリー選手権)のホモロゲーション取得を目指すために限定スポーツモデルとして開発されました。
当時のインプレッサ同様に、250馬力を誇る2リッターのハイパワーターボエンジンを搭載。4WDスポーツの先駆けともいえるモデルでした。
その2年後には2代目へと進化。ラリーはもちろん、当時の市販車ベースの最高峰レース「グループN」などでも好成績を収め、1995年には3代目へと進化してさらに高性能化していきます。
1996年に登場した4代目ランエボは、左右の後輪の駆動力を変化させることで旋回性能の向上を図ったAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)の搭載など、ハイテクを導入します。
その高性能さは、1997年のWRCで三菱チームのトミ・マキネン選手がチャンピオンになることで証明され、1998年の5代目、1999年の6代目も、この4代目をベースに熟成が重ねられました。
ハイテク志向が鮮明になったのが、2001年デビューの7代目以降のモデルです。「ランサーセディア」をベースとして大型化し、さらに4輪の駆動力を自動制御するACD(アクティブ・センター・ディファレンシャル)を搭載しました。
レギュレーションの変更もあって、戦う舞台をスーパー耐久などに移行していったのもこの頃。2003年には8代目へ、2005年には9代目へと正常進化していきますが、まだ自主規制により280馬力でした。
そして2007年、最終形となる10代目がデビューします。ベース車両は、当時の「ギャランフォルティス」へと変更され、2008年のマイナーチェンジで、自主規制枠を外して300馬力ものハイパワーを誇るモンスターマシンになりました。
その後、スポーツカー人気の低迷もあり、2015年の「ファイナルエディション」を最後に、ランサーエボリューションの歴史は幕を降ろしました。しかし、当時のレースでの別格の強さもあって、現在では抜群の人気中古車となっています。
※ ※ ※
技術の進歩により、弱点らしい弱点がなくなった4WDスポーツ。最近は4WDのイメージが強いSUVが売れ筋のなか、絶対的な速さとハイスペックで、スポーツカーのひとつのジャンルとして根強い人気を誇っています。
高性能ゆえの高価なモデルが多いですが、一度はハンドルを握ってみたい魅力的なモデルばかりです。
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