※本文中に「筆者」の記述あり、textクレジットは編集部ではなくライター名が必要
この記事をまとめると
大型トラック並に幅広のクルマを作ってもいい? 乗用車の「横幅」に上限はあるのか
■トラックをプライベートで所有する人が増えている
■デコトラなどの改造を楽しんでいる人も少なくない
■今回は特殊車両に変更するメリットについて解説
車検は乗用車と同様2年ごとになる
いま、トラック愛好家たちの姿に大きな変化が訪れているのをご存じだろうか。本来であれば荷物を運ぶために存在するトラックであるのだが、自家用車としてプライベートで所有している人たちが増えているのだ。
その最たる存在が、デコトラ愛好家たち。その背景には仕事で使っているトラックを派手に飾れない、デコトラが好きだけれど異なる職種に就いているなどさまざまな理由が存在するのだが、デコトラが好きだという思いが高じて趣味で楽しんでいるのだ。そういう人たちはセカンドカーとしてトラックを活用しているケースが多いのだが、なかには「乗用車には興味がない」といわんばかりに、デコトラしか所有していないというツワモノも存在している。
デコトラといえば、当然のごとく改造車に分類される。そのため車検にとおらないような架装を施してしまうと違法改造車となり、車検のたびに飾りを外さなければならなくなる。ましてやトラックの場合は、乗用車とは違って毎年車検であるために、かなりの手間を要してしまうことになる。そのため、趣味でデコトラを所有するほどのマニアであればあるほど、外寸や重量、乗車定員や車体の形状を変更する構造変更申請を行う傾向が強くなっている。
トラックを飾った状態で構造変更申請車検を行えば車重がかさんでしまうため、減トン(荷物を積める最大積載量が減らされること)されてしまうのは避けられない。しかし、荷物を運ばない彼らにはなんら問題がない。最初に手間暇は必要とするが、それさえ乗り切れば合法改造車として、堂々と街道筋を走ることができるのである。
もっともお手軽でポピュラーなものが、車体の外寸を変更するというもの。もちろん細かな取り決めは存在するためどんなクルマでも車検を取得できるわけではないが、こうすることで飾った状態で車検を取得することができるのだ。しかし、車体が大きくなるぶん軽トラがベースであれば普通車扱いに、そして4ナンバーの小型トラックであれば1ナンバーとなり、中型トラック扱いになることを覚悟しなければならない。高速道路の通行料金や税金などが高くなってしまうため、注意が必要だ。
自家用車としてデコトラを所有している場合は、車体の用途を変えてしまうという術が存在する。つまり、荷物を運ぶための貨物車ではなく、キャンピングカーや工作車、そして事務室車などの特殊車両へと変更してしまうのだ。
もちろんそこにはさまざまな規定が存在するため、荷室内部にも手を入れる必要がある。大体の場合、運転席を除くスペースの半分以上を、用途に合わせた内容にしなければ構造変更の申請はできないようだ。
しかし、特殊車両で登録すれば乗用車と同じ2年車検になるため、何かと都合がいい。そして乗車定員を5名以上確保できたなら、中型トラックがベースであっても普通車料金で高速道路を走ることができる。まさにいいことづくめの内容であるため、挑戦しない手はないだろう。
そんな筆者はトラックではないが、本来は1ナンバーである日産キャラバンのハイルーフを事務室車へと構造変更している。陸運支局へと何度も通い、いろいろと教えてもらいながら自身の手で内装を製作した。そうして特殊車両の証である8ナンバーを取得し、乗車定員5名のキャラバンで仕事に活用している。
そんな立場から申せば、事務室車に構造変更をしてマイナスな面などないに等しい。それゆえに、改造を好む自動車愛好家の皆さんには胸を張ってオススメしたい。しかし、登録する地域によって基準が異なる場合もあるため、事前に下調べをしたうえで臨んでいただきたいと思う。
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みんなのコメント
特殊と書いたらトラクターとかグレーダー、バケットローダーみたいな農耕・建機系になってしまいます。