■トップは不動! 4年連続王者に君臨!
コロナ禍で経済的な打撃を受けた2020年。自動車産業も例外ではなく、工場の操業停止や新型車の発売延期など、大変な1年となりました。
不人気にもほどがある!? ビックリするほど売れていない軽自動車5選
その一方、3密を避けるための移動手段としてクルマが見直されるなど、2020年後半になるにつれて新車需要も回復しつつあります。
今回は、2020年1月から12月の新車年間販売ランキングから、いま日本でもっとも売れているモデルを5台紹介します。
●1位:ホンダ「N-BOX」(19万5984台)
2020年の年間販売ランキングの1位を獲得したのは、ホンダの軽自動車「N-BOX」です。
2019年の25万3500台からは減少しているものの、2020年は19万5984台を販売。
登録車を含めた新車販売においては4年連続、軽四輪車のみでは6年連続の日本一に輝くという、不動の人気車です。
現行モデルは2018年に登場した2代目モデル。標準仕様とカスタム仕様を用意して、存在感のあるデザインに加え、軽自動車では最大級の広々とした室内空間を確保しました。
また、全車に運転支援システム「ホンダセンシング」が搭載されるなど、安全機能にも力を入れています。
2020年12月のマイナーモデルチェンジで内外装のデザインを刷新するとともに、N-BOXの世界観の幅を広げる「コーディネートスタイル」を追加しました。
●2位:トヨタ「ヤリス」(15万1766台)
販売ランキング2位は、トヨタ「ヤリス」です。
2020年2月のフルモデルチェンジで、「ヴィッツ」から海外で用いられていた「ヤリス」へとモデル名が変更され、登場初年に登録車で1位を獲得しました。
スポーティなデザインや走行性能が特徴のヤリスですが、8月にコンパクトSUVの「ヤリスクロス」、10月にホットハッチの「GRヤリス」を追加。
ヤリスファミリーとしてさまざまなラインナップを揃えることで、瞬く間にヒットモデルになりました。
●3位:スズキ「スペーシア」(13万9851台)
3位になったのは、スズキ「スペーシア」です。1位のN-BOXと同じく、軽スーパーハイトワゴンです。
現行モデルは2017年に登場。標準仕様とカスタム仕様を用意しますが、2018年にSUVテイストを盛り込んだ「スペーシア ギア」を追加。個性的なスタイルが人気を集めています。
背が高くスライドドアを備えたモデルで、広い室内空間や機能的な装備、マイルドハイブリッドによる燃費性能の良さなど、子育て世代に支持されています。
2020年8月の一部改良で、夜間の歩行者も検知するデュアルカメラブレーキサポートとSRSカーテンエアバッグを標準装備。
さらに、全車速追従機能付のアダプティブクルーズコントロールの採用や、一時停止などの標識認識機能が向上し、安全性がより高まりました。
■あの人気SUVもランクイン!
●4位:ダイハツ「タント」(12万9680台)
2020年の新車販売ランキングの4位となったのは、ダイハツ「タント」。前出のN-BOX、スペーシアと同様の、軽スーパーハイトワゴンですが、このタントが同ジャンルの先駆者といわれています。
現行モデルは2019年に登場した4代目。圧倒的な室内の広さと、ピラーをフロントドアとスライドドアに内蔵し、ピラーレスの大開口を実現する「ミラクルオープンドア」を備えるのがタントの特徴。
世界初となる運転席ロングスライド機能を取り入れたことで、前席と後席の移動が可能となり、利便性がアップしました。
小さな子供を持つファミリー層はもちろん、高齢者の意見も取り入れて乗降性や機能性を向上させており、すべての人に優しいクルマを目指しています。
●5位:トヨタ「ライズ」(12万6038台)
5位にランクインしたのは、トヨタ「ライズ」です。全長4mを切るコンパクトなボディが特徴の小型SUVです。
2019年11月に新規モデルとして登場。企画・生産はダイハツがおこなっており、同社では「ロッキー」として販売されています。
ライズは、トヨタの人気SUV「RAV4」にも似たワイルドで存在感のある外観と、コンパクトなサイズに広い室内やラゲッジスペースを備えるなど、スタイルと機能性を追求しました。
全長4mで5ナンバーサイズという小さなボディは日本の狭い道でも扱いやすく、SUVならではの高い車高により、視界が良くて運転しやすいのが特徴です。
※ ※ ※
2020年の新車販売ランキングのトップ5にランクインしたモデルは、軽自動車やコンパクトカーなど、いずれも小さなモデルでした。
2021年もさまざまな新型車が登場する予定ですが、そのなかからトップ5に入るようなヒットモデルが現れるのか、今後の新車市場の動向から目が離せません。
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