ウイリアムズのレギュラードライバーであるジョージ・ラッセルだが、今週末のF1第16戦サクヒールGPでは新型コロナウイルスに感染したルイス・ハミルトンの代役として、メルセデスのマシンを駆ることになった。
ラッセルは12月2日(水)にメルセデスの今季マシン『W11』のシートフィッティングを行なったが、すぐにウイリアムズのコックピットよりも窮屈だと感じたという。身長185cmのラッセルは、174cmのハミルトンよりも大柄なのだ。
■ジョージ・ラッセル、メルセデスからサクヒールGP出走へ。ウイリアムズはエイトケン起用
狭いコックピットに対応するため、ラッセルは通常履いているサイズ11ではなく、ワンサイズ小さいサイズ10のレーシングシューズを使用していることを明かした。ハミルトンは普段、サイズ9のシューズを使っているという。
「(コックピットは)明らかに狭かった」
そうラッセルは語った。
「サイズ11の脚が苦しんでいた。だから、理想的なサイズよりも小さいシューズを履かなければならなかった」
「だからちょっと心地よくない。でも、このチャンスを得るために痛みは我慢できるよ」
ハミルトンの担当レースエンジニアであるピーター・ボニントンは、ラッセルの身体を改造して、コックピットにフィットできるようにするとジョークを飛ばしたという。
「ボノと話したんだけど、彼は『君の身体を改造できると確信しているよ!』と言ったんだ。でも、無くても大丈夫だよ」
ラッセルがメルセデスのドライバー育成プログラムに参加してから4年近くが経過しているが、ラッセルは育成ドライバーとして初めて、ワークスチームでのグランプリ出場を成し遂げることになる。
思えば1ヵ月前には、セルジオ・ペレスのウイリアムズ入りが噂され、ラッセルのキャリア継続が危ぶまれていた。ラッセルは今回のハミルトン代役が”おとぎ話”のようなチャンスではなく、ドラマチックな2020年の、もう一波乱に過ぎないと話した。
「メルセデスのレースカーに乗る最初のチャンスは、僕が想像していたようなものではなかった」
「明らかに、信じられないほど奇妙な状況だ。世界ではもっと大きな問題が起きている」
「個人的な観点から見ると、僕のキャリアには浮き沈みや右往左往があった。そして、物語にはまた別のねじれがあったと言ってもいいだろう」
「今でも少しシュールな感じがするし、数年後に2020年を振り返った時に『なんて信じられない年だったんだろう』と言うことになるだろうね」
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