いまなお美しいスタイリング。積極的な年次改良で高い完成度をキープ
アテンザ、改め6と「世界統一名称」となったのは2019年8月。ネーミングは変更されたが、クルマの基本は不変。2012年以来、マツダのフラッグシップとして君臨する。
モデルライフは8年目に突入した。そろそろフルモデルチェンジしてもおかしくないタイミングを迎えている。次期型は直6ユニット縦置きFRプラットフォームへの大転換が予定されている、と聞く。全面刷新にはもう少々時間が必要のようだ。
「注目モデル試乗」スカイアクティブXエンジン+CX-30=マツダ車最良、という評判は本当か!?
試乗車はXD・Lパッケージの4WD。国産車離れした伸びやかでダイナミックなスタイリングは、いまなお美しい。インテリアは最新仕様。欧州車イメージの年次改良で完成度を高めた結果だ。コクピット回りのデザイン改良は2018年に実施。安全装備や運転支援も充実し、フラッグシップモデルらしさが存分に味わえる。
走りの質は「6」を名乗るにあたって、いっそう高まった。ドライビングの安心感と楽しさは、マツダ車の生命線である。フロア回りとステアリングを改良することで、「自然に楽しく、そして違和感なくドライビングできる」という理想の操縦性を目指した。身のこなしは優秀。全グレードにGベクタリングコントロールプラスを標準装備。路面状態を選ばない安定感ある走りは魅力的だ。
乗り込んだ瞬間、高級車を実感。静粛性とスムーズさは特筆レベル
パワートレーンはガソリン、ディーゼルともに最新版を搭載。なかでもワゴンに似合うのは2.2リッターディーゼル。出力、トルクは190ps/450Nmとパワフルそのもの。さらに急速多段燃焼という最新技術を採用し、実用燃費はハイレベルだ。
乗り込んだ瞬間、高級車の雰囲気を感じた。ドアを閉めるとバスッと空気を吐き出すように雑音が抜けて、車内がさっと静かになる。
エンジンを掛けると、確かにディーゼル特有の音は聞こえてくる。だが、気にならないレベル。そのままゆっくりと走り出すと、アクセル反応の滑らかさや、パワートレーン振動の少なさ、微舵からのクリアなステアフィールなど、他のマツダ車とは一線を画するスムーズさに好感を抱いた。
通常速度域の静粛性は特筆レベル。かすかにディーゼルサウンドが聞こえてくるものの、心地いいクルージングが楽しめる。
加速フィールは滑らか。正直なところ、ディーゼルターボらしいパンチには、やや欠ける。しかし、気持ちよく回るという「ディーゼルらしくない」感覚は、ガソリンエンジンに慣れたユーザーにこそお勧めしたい。
乗るほどに絶妙なバランスを実感する実力派。6はマツダの見識が凝縮している。
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みんなのコメント
押し出しも強いし、ダーク系の色だと完全にエグゼクティブクラス。
6気筒が高額になっちゃうとしたら、これはかろうじて手の届くフラッグシップクラスになる。
完成度も高いし、買いなんだよなー。
マツダのMAZDA6ですね。