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「北欧感」漂う!広々インテリア 薄味な優等生? ポールスター4 シングルモーターへ試乗

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「北欧感」漂う!広々インテリア 薄味な優等生? ポールスター4 シングルモーターへ試乗

従来の概念を超えたポールスター4

ポールスター4は、従来の概念を超えたモデルだ。クロスオーバーに思えるが、ルーフラインはクーペで、走りはスポーツカーが目指されている。リアウインドウはなく、バックミラーはカメラとモニター。デジタル技術は満載だ。

【画像】薄味な優等生? ポールスター4 シングルモーター 競合サイズの電動クロスオーバーはコレ 全159枚

ピカソの絵画のように、多くの優れた側面を1台にまとめたような成り立ちにある。できるだけ多くのユーザーを取り込もうという、狙いがあるのだろう。果たして、それは成功したといえるだろうか。

ボルボから派生したポールスターは、バッテリーEV専門ブランド。4の基礎骨格は、ボルボEX30やスマート#1も採用する、ジーリー・グループのSEAプラットフォームが担っている。

駆動用モーターはシングルとツインがあり、最高出力は前者で271ps、後者が543ps。駆動用バッテリーの容量は94.0kWhと大きく、急速充電は200kWまで対応。残量10%から80%まで、最短30分で回復できる。

ボディサイズは、全長が4840mmで、全幅1950mm、全高1544mm。ライバルとしては、ポルシェ・マカン・エレクトリックやBMW iX3、アウディQ6 e-トロンなどが当てはまるが、最大の宿敵はより安価なテスラ・モデルYなはず。

スタイリングの特徴となるのが、後ろ姿と、全高の低さ。メルセデス・ベンツEQEと比べても、20mm程度高いだけに過ぎない。クリーンでシャープな面構成は、好き嫌いが分かれるかもしれないが、記憶には残りにくいかも。少なくとも、筆者の印象は良い。

上品で落ち着いたインテリア 驚くほど広い車内

ドアを開き運転席へ座ると、クーペ風のルーフラインであることを再確認する。着座位置はクロスオーバーとしては低く、従来的なサルーンと大きくは違わない。

ダッシュボードは水平方向に強いラインが入り、エアコンの送風口が巧妙に一体化されている。中央には、エアコンの操作系も集約された、大きなタッチモニター。ステアリングホイールの奥には、小さなメーター用モニターがある。

インテリアデザインは、上品で落ち着いている。スカンジナビアのブランドであることを、主張するように。

インフォテインメント・システムは、EX30が採用するシステムのアップデート版。大きなアイコンは、選択するとオレンジ色に光り、タップしたことが視覚的にわかりやすい。ホーム画面は変更可能で、ショートカット・アイコンもあり、扱いにくくはない。

車線維持支援機能のオン/オフや、回生ブレーキの強さも、設定次第では1度のタップで切り替え可能。実装されるグーグルマップも、例によって使いやすい。

他方、アダプティブ・クルーズコントロールや間接照明などの車載機能には、3回以上のタップが必要。完璧なユーザーインターフェイス、とまではいえないだろう。

車内空間の広さは驚くほど。クーペ風のシルエットだが、乗員空間部分のルーフラインが水平に伸びている効果だ。リアシートにも、身長が180cmを超える大人が快適に座れる。シートはフカフカで、リクライニングでき心地良い。

軽快感がある後輪駆動 全般的に快適な乗り心地

ガラスルーフは標準。だがリアガラスはなく、後方が不自然に閉ざされた感じで、筆者は少し慣れが必要に思えた。バックミラーはモニター式になり、高解像度で視野角を調整できるとはいえ、光学的な鏡の方が図像はシャープで確認しやすいだろう。

リアの荷室容量は526L。フロントにも、充電ケーブルをしまうにちょうどいい、15Lの収納がある。

今回試乗した4は、ロングレンジのシングルモーター。最高出力は271psと圧倒される数字ではないが、後輪駆動ということもあり、だいぶ軽快感がある。

ステアリングホイールは適度に重く、反応はダイレクト。カーブを積極的に縫っていけ、運転は楽しい。旋回時のバランスも好ましい。

それでも、ボディロールは大きめ。操る不安を覚えるほどではないものの、BMW i4の操縦性には及ばない。体験もやや淡白といえる。

乗り心地は、21インチ・アルミホイールを履いていても、全般的に快適。市街地ではやや揺れが目立つものの、不快なほどではなく、高速域ではしっとりしなやかに転じる。

ツインモーターで、アダプティブダンパーが組まれた4も短時間運転してみたが、過剰なほどにパワフル。積極的な運転にも応える余力があり、アグレッシブで魅力的だと感じるドライバーはいるだろう。

こちらにはパフォーマンス・パッケージが組まれ、ホイールは22インチ。乗り心地は21インチより硬めながら、充分快適と表現できる範囲にあった。

コスパは高い でも明確な強みが欲しいかも

4の装備は充実しており、シングルモーターでもヒートポンプ式の3ゾーン・エアコンに、ヒーター内臓のパワーシート、360度カメラ、アダプティブ・クルーズコントロールなどが備わる。宇宙をイメージさせるアンビエントライトも、共通で付いてくる。

走りは滑らかで、航続距離は長く、スタイリングも個性的。内容を考えるとコストパフォーマンスは高いといえ、優等生な電動クロスオーバーであることは間違いない。

それでも、より優れた運転体験を味わえるモデルはあるし、直接後方を見ることができるモデルもある。より共感を誘うブランドもあるだろう。このクラスのバッテリーEVとして、ニーズはしっかり満たしているが、1つ明確な強みがあっても良さそうだ。

◯:特徴的なスタイリング 長い航続距離 優れたコストパフォーマンス 広々とした車内
△:全体的な印象が薄い 走行時の洗練性は改善できる 直感的とはいえないインフォテインメント・システム リアウインドウは欲しい

ポールスター4 ロングレンジ・シングルモーター(欧州仕様)のスペック

英国価格:4万9990ポンド(約1224万円)
全長:4840mm
全幅:1950mm
全高:1544mm
最高速度:209km/h
0-100km/h加速:7.1秒
航続距離:619km
電費:4.6km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:2230kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:94.0kWh(実容量)
急速充電能力:200kW
最高出力:271ps
最大トルク:34.9kg-m
ギアボックス:1速リダクション(後輪駆動)

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