現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 速くてタフで最高だけどちょっと高い!? 今だから欲しい! ラリーエボリューションモデル3選

ここから本文です

速くてタフで最高だけどちょっと高い!? 今だから欲しい! ラリーエボリューションモデル3選

掲載 21
速くてタフで最高だけどちょっと高い!? 今だから欲しい! ラリーエボリューションモデル3選

 WRC(世界ラリー選手権)で活躍するラリーカーの市販版「ラリーエボリューションモデル」として、現在、トヨタのGRヤリスが販売されている。しかし過去にも、ランエボやインプレッサWRX、さらに古いところではセリカWRXなど、ラリーで活躍した国産ラリーエボモデルは数多く存在してきた。

 これらは走り、スタイリングなど魅力的な要素が満載だが、今現在、中古車で買うとしたらやはりハードルが高いのだろうか? 価格の高騰具合はどうか、流通する個体数はどうかなどをチェックしながら、これらのラリーエボリューションモデルを手に入れる方法を模索する。

速くてタフで最高だけどちょっと高い!? 今だから欲しい! ラリーエボリューションモデル3選

文/フォッケウルフ
写真/トヨタ、三菱、スバル

■憧れのラリーモデルを買う!?

 2022年11月に愛知県と岐阜県を中心としたエリアで、WRC(世界ラリー選手権)の第13戦にあたる、「フォーラムエイト・ラリージャパン2022」が開催された。カーマニアやモータースポーツファンが熱狂したのはもちろん、TV地上波のキー局でも特集番組が放映されるなどして一般層の間でもかなり話題になった。

 特に活躍が期待されたのは、我らが日本の代表としてWRCに出場を続けているトヨタ GRヤリス。結果は勝田貴元選手が3位入賞するなどファンの期待にしっかり答えている。そして古くからのラリーファンも、今回改めてラリー好きになった人にとっても嬉しいのは、このGRヤリスとイメージを同じくするモデルが実際に市販されていることだ。

 WRCに参戦するラリーカーというのは市販車をベースにしており、参戦するための条件として「ホモロゲーション」モデルを市販しなくてはならない。GRヤリスは、その認可を獲得するために開発・販売されたハイパフォーマンスモデルで、名称は「ヤリス」となっているが、中身のほとんどは似て非なる、まさに「ラリーエボリューションモデル」と言うに等しいモデルである。

土煙をあげて走るラリーエボリューションモデルは、ラリーカーのイメージをそのまま感じさせる!

 しかし日本では、このGRヤリス以外にも、過去に数多くの「ラリーエボリューションモデル」が誕生している。こういったモデルの魅力といえば、やはり圧倒的な走行性能であり、迫力のあるルックスであり、さらに言うなら個体数が少ない(レアである)こと。その多くが限定販売であっため、中古車でしか買えない現在、価格が高騰していると考えられるが、はたして現状はどうなっているのか?

■今も強い印象を残すセリカGT-FOURとランエボ

 まず日本のラリーエボリューションモデルの代表的な存在といえば、40代後半以上の方はトヨタのセリカを思い浮かべるかもしれない。5代目(ST185型)と6代目(ST205型)に設定された「GT-FOUR」は、WRCでのカストロールカラーの印象が強く残っているに違いない。40代の筆者にはST205型の丸目4灯の印象が心に残っているし、今見てもかなり戦闘的な雰囲気でかっこいいデザインだと思う。

丸目4灯に巨大なリアスポイラーと、まさにWRCのラリーカーイメージそのものだったセリカGT-FOUR

 ちょっとだけに中古車を探してもほぼ見つからないかと思いきや、意外と流通している。セリカ全体で41台のうち、22台がGT-FOURであった。というのも、GT-FOUR自体はカタログモデルとして販売されていたため。

 相場は、300万円前後だが、300万円以下になるとほとんどの物件が走行距離10万km超えという状態だ(年式を考えたら当たり前だが)。しかし、国内で2100台のみ限定販売された「WRC仕様」となると、現在は流通なし。もしあったとしても500万円を超える高値がつけられるに違いない。

 さらに、日本を代表するラリーエボモデルといえば、やはり「ランエボ」を忘れてはならない。ご存知、三菱 ランサーエボリューションは、4ドアセダンのランサーをベースにエンジン、足まわりなどをメーカーがフルチューンして、専用エアロパーツをつけたハイパフォーマンスモデル。1992年に登場した初代モデル以降、10代目となる「ランエボX」まで、約24年に渡って販売され続けた。

歴代ランサーエボリューションは、IからIII、IVからVI、VIIからIX、そしてXと、ランサーのモデルに合わせてベース車体が異なっている(写真はIV)

 2022年現在、1990年代のスポーツモデルは軒並み相場が上がっているが、当然、歴代ランエボもそれに当てはまる。それもそのはず、ランエボは「X」以外すべてのモデルが限定販売だった。

 中古車市場を見てみれば、ランエボ全体で約380台の車両が流通しているが、やはり高価だ。二番目に古いランエボIIで200万~300万円台、ランエボIII、IVで300万円台後半、VやVIで300万~400万円台、VIIになるとすこし相場が下がって200万~300万円台、VIIIは300万円台、IXは300万~400万円台、そして圧倒的に流通台数が多くなるXの相場は、200万円台から400万円台と幅広くなっている。

■今も受け継がれているインプレッサWRXのDNA

 もちろんランエボの永遠のライバルとして語られるスバルのインプレッサWRXも代表的なラリーエボリューションモデルである。

 現在でも「WRX」として継続して販売されているが、それこそこちらも出自はWRCで大活躍した由緒あるラリーカーだ。インプレッサWRX STIは、初代モデルが1994年に台数限定の受注生産で発売されると、以後順調に人気を獲得し続け、3代目モデルが2014年まで販売されている。

インプレッサWRX STi versionとなんとも長い車名だが、そこがまた特別なモデルっぽくていいではないか!(写真は1999年の初代モデル)

 中古車市場を見てみると、歴代モデル合計でランエボより少し多い約650台ほどが流通している。

 相場は、もちろんコンディションによるところはあるが、初代モデルがだいたい200万円台から400万円台、2代目モデルの丸目モデル(前期型)、涙目モデル(中期型)などは不人気だったためか100万円台から見つけられるが、やはり走行距離は相当走っている物件が多い。高めの物件で300万円くらい。ハッチバックモデルも登場した2008年以降の3代目は、100万円台の物件がざらにあり、高いものでも300万円台が主になっている。

◆        ◆        ◆

 やはり総じて高めになっているラリーエボリューションモデルだったが、中古車購入時の注意点としては何が考えられるだろうか。まず、やはりクルマ好きが選ぶモデルなので過走行車が多い。1990年代以降のモデルであれば、しっかりメンテナンスさえされていれば10万km超えでもそれほど心配はないが、長く乗るつもりなら多少高価なことは目をつぶってでも10万km以下の物件を探したい。

 また、ダートなどで荒い走りをされていた形跡がないかどうかも注意したい。もちろんそういうクルマなのでダートを走っても問題ないのだが、販売店へ足を運んで物件を確認する際には、車体の下まわりをのぞき込むなどして、パーツの割れやヒビなどがないか確認したほうがいいだろう。

 さらに、エアロパーツについても注視したい。こういったクルマでよく見られるのが、純正エアロパーツからアフターのエアロパーツに交換している物件だ。それが自分の好みにぴったり合っていれば問題ないのだが、なかにはアフターのパーツでは車検に通らないようなケースもある。カスタマイズ車両は純正パーツが揃っているかどうかもチェックポイントになる。

※中古車の相場、流通量などのデータは2022年12月現在のもの。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レクサス新型「“和製”スーパーカー」に反響多数! V8×超美麗ボディに「いつ登場する!?」「憧れる」の声も! 噂の「LF“R”!?」に期待高まる
レクサス新型「“和製”スーパーカー」に反響多数! V8×超美麗ボディに「いつ登場する!?」「憧れる」の声も! 噂の「LF“R”!?」に期待高まる
くるまのニュース
通学向けに特化した専用設計 ヤマハ新型「PAS ULU」登場 バイクメーカーならではの設計が
通学向けに特化した専用設計 ヤマハ新型「PAS ULU」登場 バイクメーカーならではの設計が
バイクのニュース
いまさら聞けない「水素自動車」って何? メリット/デメリット、課題とは 普及は実現可能か
いまさら聞けない「水素自動車」って何? メリット/デメリット、課題とは 普及は実現可能か
AUTOCAR JAPAN
10年の休眠を経てシングルナンバーで路上復帰! 激レアいすゞ「ベレットGT」のファストバックに34年…2年がかりでリフレッシュ!!
10年の休眠を経てシングルナンバーで路上復帰! 激レアいすゞ「ベレットGT」のファストバックに34年…2年がかりでリフレッシュ!!
Auto Messe Web
ペダル踏み間違い時加速抑制装置、国連基準化 2025年6月義務化へ 日本発の技術が世界標準に
ペダル踏み間違い時加速抑制装置、国連基準化 2025年6月義務化へ 日本発の技術が世界標準に
日刊自動車新聞
メルセデスベンツ、新型EVバス『eIntouro』発表…欧州初の無線更新可能なバスに
メルセデスベンツ、新型EVバス『eIntouro』発表…欧州初の無線更新可能なバスに
レスポンス
ホンダ新型「N-BOX」登場! 史上初「映える」凄い“オシャ内装”採用! めちゃ便利な「画期的な機能」も搭載! リラックスできて“テラス気分”な「軽バン」とは?
ホンダ新型「N-BOX」登場! 史上初「映える」凄い“オシャ内装”採用! めちゃ便利な「画期的な機能」も搭載! リラックスできて“テラス気分”な「軽バン」とは?
くるまのニュース
ダイハツ、タフトを一部改良 法規対応で安全装備を追加 価格は6%値上げ
ダイハツ、タフトを一部改良 法規対応で安全装備を追加 価格は6%値上げ
日刊自動車新聞
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
「中古車を買いに来たら『支払総額表示』で売ってくれませんでした、詐欺ですよね?」 「別途費用が必要」と言われることも…! 苦情絶えないトラブル、どんな内容?
くるまのニュース
どんな違いがあるのか!? 通常モデルとは違う仕様が用意されている中型バイク3選
どんな違いがあるのか!? 通常モデルとは違う仕様が用意されている中型バイク3選
バイクのニュース
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
日本発の「ペダル踏み間違い防止装置」、世界標準へ…国連が基準化
レスポンス
写真で見るニューモデル 光岡「M55ゼロエディション」
写真で見るニューモデル 光岡「M55ゼロエディション」
日刊自動車新聞
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
旧ビッグモーター、車両の修理不正もビッグに8万件、補償総額数十億円も[新聞ウォッチ]
レスポンス
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
フェルスタッペンとのタイトル争いは“敗北濃厚”も……今季の戦いで自信深めたノリス「優勝争いに必要なものを持っていると言えるようになった」
motorsport.com 日本版
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
フェラーリ『ローマ』後継の新型スーパーカー、車名は『アマルフィ』が最有力!
レスポンス
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
注目が集まる角田裕毅の2025年シート「僕はレッドブルの一員なのでここにいます。ホンダとは話をしていません」
motorsport.com 日本版
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
次の「黄バイ」はBMW? 首都高専用パトロールバイク「F900XR」がカッコ良すぎる!
くるくら
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
まさかの「RAV4“軽トラ”」登場!? ド迫力の“真っ黒顔”がスゴすぎる! オフロード感強調の「SPIEGELカスタム」どんなモデル?
くるまのニュース

みんなのコメント

21件
  • 一昔の古い車は魅力的だが壊れた時や維持費が心配になる
    それじゃ無くてもエボリューションモデルは
    フツーの車じゃ無いのだから購入するにはそれなりの決断が必要やね
  • GRヤリスすら受注終了。
    全車売ってないやん。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村