骨折でF1オランダGP欠場が決まったリカルド、復帰を焦らず「正しい形で回復を目指す……強くなって戻ってくるよ」

　アルファタウリのダニエル・リカルドは、F1オランダGPのフリー走行2回目にターン3でクラッシュ。この際、ステアリングホイールが手に当たってしまい、左手の中手骨を骨折してしまうことになった。これによりオランダGPの欠場を強いられることになったリカルドだが、復帰を急がず「正しい形」で回復することを目指すことが重要だと語った。

　FP2が開始されて20分が経過しようという頃、大きなバンクがついたターン3でマクラーレンのオスカー・ピアストリがクラッシュ。リカルドはこのピアストリのマシンに激突するのを避けようとする形で、その手前でウォールに激突してしまった。

　この際リカルドは、ハンドルを握ったままウォールにクラッシュしてしまっている。クラッシュしたことでステアリングロッドが押し返されてしまい、ステリングホイールも当初切っていた方向とは逆方向に回転。これにより、手を負傷してしまうことになった。

　病院でのレントゲン検査の結果、リカルドは左手の中手骨を骨折していることが確認された。

「ターン3に進入した時のことを覚えている。すでにコーナーに進入してから、ピアストリが見えた。それで彼に激突するか、あるいはウォールに突っ込むかのどちらかしかなかったんだ」

　リカルドはそう説明する。

「ウォールにぶつかった時、ステアリングから手を離す余裕がなかった。それで、ステアリングが僕の手に当たったんだ」

　この怪我により、リカルドはオランダGPの残りのセッションを欠場。その結果、レッドブル系チームのリザーブドライバーであり、今季はスーパーフォーミュラに参戦中のリアム・ローソンが、リカルドの代役を務めることになった。

　リカルドがどれくらいの期間離脱することになるのかは不明だ。F1はオランダGPの翌週にはイタリアGPが控えており、その後1週空けてシンガポールと日本の連戦が予定されている。スーパーフォーミュラはこの間レースが予定されていないため、ローソンが代役を務めることに問題はないだろう。

　レッドブルとしては、リカルドの復帰を早めるため、MotoGPライダーの治療で有名な外科医であるザビエル・ミル医師に頼ることも検討しているようだ。ミル医師は、今季開幕直前に自転車事故に遭い、やはり手首を骨折したアストンマーチンのランス・ストロールの手術も行なった。これによりストロールは、なんとか開幕戦に出場することができた。

　リカルド本人は、復帰を焦らず、正しい形で回復させる必要があると主張する。

「本当に残念だし、とても悔しい。でも、できるだけ早く回復できるように務める」

　そうリカルドは言う。

「もちろん、すぐに復帰したいと思っているけど、正しい形で回復させることも確実にしたいと思っている。僕は強く、競争力を備えて戻ってくるよ」

「チームが成功することを祈っている。また計画を変更させることになってしまい、申し訳ない。リアムにとっては前に進むチャンスだし、彼とチームが力強い週末を過ごせることを祈っている」

　なおローソンを急遽起用することについて、チーフレースエンジニアのジョナサン・エドルズは次のように語った。

「全てのことがあっという間に起きた。リアムはこの挑戦にステップアップする準備ができていることを示している。チームの全員が、彼のことをサポートしている」

Comments

残忍性とかが負傷として現れている。チームのノリが軽いのが違和感を感じる。