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ホンダ黄金期の原動力「クリエイティブブムーバー」4台! いまこそその精神を思い出せ!!

掲載 更新 13
ホンダ黄金期の原動力「クリエイティブブムーバー」4台! いまこそその精神を思い出せ!!

 この記事をまとめると

■ホンダが1990年代に展開した「クリエイティブムーバー」について解説

やっぱりいまのクルマは「個性がない」! 唯一無二感たっぷりの愛され国産車4台

■人が主役となるように多彩なシートアレンジなどが可能なユニークなクルマたちだった

■新型ステップワゴンがお手本にした初代ステップワゴンに関係している

 ホンダの言う「クリエティブムーバー」とは何が凄かったのか

 ホンダは1990年代に、クリエイティブムーバーのシリーズ名で、新型車を投入した。クリエイティブムーバーとは「生活創造車」という意味だ。クルマは「使う人が自らの生活を思いのままに創造・演出するための道具」と位置付け「主人公はあくまでも人」としていた。

 今なら当たり前の話だが、当時はクルマをステイタスシンボルとして選んだり、最高出力などの数値で優劣が語られることも多かった。クルマをあえて「道具」とする考え方は、新鮮に思えた。

 このクリエイティブムーバーとして登場したのが、第1弾/初代オデッセイ(1994年)、第2弾/初代CR-V(1995年)、第3弾/初代ステップワゴン(1996年)、第4弾/S-MX(1996年)になる。

 1990年代の中盤にホンダは、6代目シビック(1995年)、2代目インスパイア&セイバー(1995年)、3代目レジェンド(1996年)なども発売していた。これらの従来車種を進化させながら、クリエイティブムーバーの充実に乗り出した。

 クリエイティブムーバーに共通する特徴は、すべての車種の空間効率が優れ、停車状態でも楽しく使えることだ。オデッセイとステップワゴンは3列シートのミニバンだから、多人数の乗車が可能で、多彩なシートアレンジにより車内での就寝も行える。

 S-MXは全長が4m以下のコンパクトカーだが、全高は1750mm(標準ボディ)と高い。ステップワゴンの全長を短くカットして、3列目シートをはずしたようなクルマだった。

 シートは前後ともベンチタイプで、両方をリクライニングして連結させると、車内をベッドのようにアレンジできた。

 シートアレンジの多彩さや程よいボディサイズが大ウケ

 CR-VはSUVだから、最低地上高(路面とボディのもっとも低い部分との間隔)を205mmに設定して悪路のデコボコを乗り越えやすくしたが、車内も広く、シートアレンジにも工夫が見られた。

 具体的には、後席の座面の後方を持ち上げられる設計とした。通常は前後席をリクライニングして繋げると、ベッドのようになっても、表面にデコボコが生じる。そこで初代CR-Vは、後席の座面の後ろ側を持ち上げ、前後席の表面が滑らかに繋がる設計とした。後席の背もたれ部分は位置が高く、傾斜はできるが、デコボコがないから快適に就寝できる。

 そしてクリエイティブムーバーは、国内市場を対象に開発されたので、ボディサイズも適度だった。初代オデッセイは3ナンバー車だが、全幅は1770mmに収まる。初代CR-Vも1750mmだ。ウインドウの面積が広い水平基調のボディにより、前後左右とも視界が優れ、四隅の位置も分かりやすい。休日には家族で楽しく使えて、平日にお母さんが買い物に出かけた時も、駐車をしやすかった。

 ところがその後のオデッセイとCR-Vは、ボディを拡大させ、価格も高まって次第にユーザーを失った。とくにCR-Vは北米指向を強めた結果、国内販売を一度終了している。その後にSUV市場の拡大に応えて、国内販売を再開したが、売れ行きは低迷している。

 その一方で軽自動車のN-BOXは好調に売られ、国内で新車として販売されるホンダ車の30%以上を占める。2022年1月には、N-BOXの比率が40%の大台に乗った。N-WGNなどを含めた軽自動車全体なら57%だ。 かつてのクリエイティブムーバーと、今のホンダの軽自動車に共通することは、両方とも国内のユーザーを大切に考えていることだ。

 オデッセイは既に生産を終了したが、開発の仕方によっては、CR-Vを含めて人気車に返り咲くことも可能だと思う。

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みんなのコメント

13件
  • ホンダは最初の着眼点は良いんだけど、その先が続かないんだよなぁ。
  • 上司が営業車のSMXで電柱とおはようございますした思い出
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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