現行バイクを旧車風にカスタムできる外装キットが近頃増えている。再現度は抜群に高く、リアル旧車より断然リーズナブルなのもうれしい。旧車、ネオクラとも一味違う、第三の選択肢だ! 本記事では、’22年の東京MCショーでも話題を呼んだ、ドレミコレクションのカスタムキット「CB400タイプX」を紹介する。
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●文:ヤングマシン編集部(沼尾宏明) ●写真:高島秀吉 長谷川徹 山内潤也 ●外部リンク:ドレミコレクション
もはや“着せ替え”は立派ないちジャンルに
外装を着せ替えて、現行モデルを旧車風にカスタムする「レトロフィット」というアプローチが、バイク、クルマを問わず流行の兆しを見せている。
4輪ではランクルを古い60系スタイルにしたり、ロードスターを2000GT風にしたり。そしてバイクでは既存ネイキッドをCB750フォアやZ1風にするカスタムが昔から国内で人気だった。ところが最近、この手法が海外でもメジャーになったほか、カスタムメーカーの高い技術力とセンスで再現度が圧倒的に高まっている。
近頃、話題をさらったのが、’22年の東京モーターサイクルショーで発表されたドレミコレクションの「CB400タイプX」。これは、CB400SFをCBX400Fソックリに転生させる外装キットで、タンクや灯火類、マフラーまで用意する。その再現度はハンパなく、思わずオリジナルと見紛うレベルだ。
加えて、従来はイメージソースの名車が’70年代だったのに対し、CBX400FやGPZ900Rのように’80年代モデルが増加中。ジャンルも定番のネイキッドに加え、フルカウルのレーサーレプリカ系やオフ車スタイルなどにも拡大している。
レトロフィットさせるには、もちろんベース車が必要だ。最近は中古相場が上昇した上に、現行モデルでさえ入手しにくい状況なのはネック。もし愛車の外装が古びていて対応するレトロ外装キットがあればラッキーだ。
また、水冷やアルミフレームのスーパースポーツなど最新マシンは旧車に寄せにくいが、そこはビルダーの腕の見せ所。アイデアと技術でカバーしているのだ。
―― 【DOREMI COLLECTION CB400X TYPE】●予価30万円(塗装は+約10万円) ※NC39前期の無塗装品のみ7/15から予約開始、33万円。
―― 【’81 HONDA CBX400F】 [写真タップで拡大]
全国から問い合わせ殺到中! ドレミコレクションのCBX風外装
ヤングマシンスクープの後、東京モーターサイクルショーで披露され、話題騒然となっているのがCB400SF用の外装キット「タイプX」だ。手掛けたのは岡山に本拠を持つドレミコレクション。旧車風の外装キットで知られ、「400直4の灯を消したくない」との思いから開発した。
CBX400Fは’81年に登場した当時のスポーツNK。現在は絶版中古車でも一際、高嶺の花だが、タイプXではこのスタイルを忠実に再現している。さらに30年の歴史を誇るCB400SFの全年式に対応するのも凄い。無塗装セットで30万円、同色フェンダー付き塗装代金10万円を目標に開発中だ。
―― 写真左 ベース:NC39~NC42前期(1992~2013)/写真右 ベース:NC42後期(2014~2022)
―― 【現行ベースはウイングテール】’14以降のCB400SFは、燃料ポンプ付きのFIを採用。シートレールの幅が広いため、NC42のテールに合わせ、フィン付きカウルを開発。往年の定番カスタムだったウイングテールを装着する。この造形とフィッティング技術はさすがだ。 [写真タップで拡大]
―― 【旧型ベースならノーマルテールも】グラブバーのないNC39前期型は、元祖同様のナローテールを装着可能。独特なテールランプも再現する。まずはNC39前期(スペックII)までの対応キットが発売予定で、以降のNC42前期型までも対応すべく検討中だ。 [写真タップで拡大]
―― キットには灯火類も含まれる。ステムカバー一体のフロントウインカーや角型ミラーまでも再現! [写真タップで拡大]
―― 細身の燃料タンクを新造。素材は車検対応の両面亜鉛メッキ鋼板で、裏面は各年式の燃料供給に対応した設計だ。シートの表皮パターンも忠実! [写真タップで拡大]
―― サイドカバーからテールの滑らかなラインが本物ソックリ。シートもCBX同様に長めだ。 [写真タップで拡大]
―― 【Xマフラーはオプション設定】X字を描くCBX400Fのエキパイを再現した「クロスマフラー」もオプションで用意する予定。サイレンサーは当時流行した細身の集合管を意識している。 [写真タップで拡大]
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