現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > ストックカー・ブラジル第2戦、今季フル参戦のディ・グラッシが早くも勝利

ここから本文です

ストックカー・ブラジル第2戦、今季フル参戦のディ・グラッシが早くも勝利

掲載 更新
ストックカー・ブラジル第2戦、今季フル参戦のディ・グラッシが早くも勝利

 ブラジルの人気ツーリングカー選手権、SCBストックカー・ブラジルの第2戦がブラジル南部のクリティバで開催され、レース1を“名門”シムド・レーシングのフェリペ・フラーガが制した。レース2では、今季からフル参戦を開始したHEROモータースポーツのルーカス・ディ・グラッシが、シリーズ初勝利を挙げる活躍を演じてみせた。

 開幕戦は2年ぶり開催の“レース・オブ・ダブルス”として、ブラジル内外からグローバルに活躍するドライバーたちをゲストに招き、レギュラードライバーとのペアで耐久レース的なフォーマットが適用され、2017年王者のダニエル・セラとコンビを組んだジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが見事な勝利を飾っている。

オリベイラ、母国のストックカー・ブラジル開幕戦“レース・オブ・ダブルス”で優勝

 そのシーズン第2戦となるクリティバは、かつてWTCC世界ツーリングカー選手権の舞台としても使用されたアウトドローモ・インテルナショナル・デ・クリティバで開催され、予選でポールポジションを獲得したのは、元F1ドライバーであり2014年のシリーズチャンピオンでもある“鉄人”ルーベンス・バリチェロだった。

 しかし、レース1スタートではそのポールシッター・バリチェロがまさかのストール。グリッド中央に完全にストップしたまま半数以上の車列がバリチェロのマシンをかわしていく際どいシチュエーションとなるなか、なんとか再始動したバリチェロはオープニングラップで24番手という絶望的なポジションにまでダウンしてしまう。

 その間に首位に立ったのは、フロントロウに並んでいた現役王者ユーロファーマRCのセラで、2番手にチームメイトのマックス・ウィルソン、3番手にフラーガを引き連れ前半戦を終えると、16周目には最初のルーティンピットへ。

 しかしこの間、燃費を抑える戦略を採りながらもコース上でウィルソンを仕留めて2番手に浮上していたフラーガは、次のピットで逆転に成功すると、そのまま30周のレースを走りきりトップチェッカー。自身がタイトルを獲得した2016年以来となる、クリティバ2勝目を獲得した。

「マシンはとても速かった。僕らの戦略は集団走行の状況であまり燃料を使わないように、というものだった。レース2にはアクシデントやトラブルや、その他の外的要因によるストップの可能性が高まると予測して、僕らはこのレース1に賭けていた。だからこのリザルトにはとても満足しているよ」とフラーガ。

 続くレース2はその予言どおりスタートから荒れた展開となるなか、シムド・レーシングの2015年王者マルコス・ゴメスがマシントラブルからホームストレート上でストップ。レース1表彰台メンバーと、ファンからの投票によって使用権が贈られる“HEROプッシュ”と呼ばれるオーバーテイクボタンを使用する間もないまま、レースから去ることとなった。
 また1コーナーで発生した混乱を避けるべく、コースオフしてアクシンデントを避けていたレース1勝者フラーガも、その際にサスペンションを壊してターン8にストップ。さらにマシンからは火の手が上がり、これでセーフティカー(SC)が導入されることとなった。

 これでトップ集団に浮上したのは、レース1の14番グリッドから6位まで這い上がり、このレース2をサードロウから発進していたディ・グラッシ。11周目、SC後のリスタートではガブリエル・カサグランデ(ボーゲル・モータースポーツ)とテール・トゥ・ノーズのバトルを演じると、ピットウインドウが開いた早々、16周目にはピットへ。

 6番手でコース復帰したディ・グラッシにふたたび運が味方し、前方を走る5台がまだピットを終えていないタイミングで2度目のSC導入となり、これでギャップは消滅。

 開幕戦のレース・オブ・ダブルスではデフォッガーの不調によるリタイアという些細なミスでチャンスを逸していた男が、参戦2戦目にしてうれしいシリーズ初勝利を挙げると同時に、HEROモータースポーツのチームにも創設以来初となる優勝をプレゼントした。

「これが僕にとって、本当の意味でのストックカー開幕戦だったと言っていい」と振り返ったディ・グラッシ。

「サンパウロでのレースはダブルスだったこともあり、フォーマットも通常のものとは異なっていた。レース1ではコンサバティブなストラテジーを採用してマシンを温存し、レース2に向けてタイヤを残しておいたんだ。だからフルアタックのレース2は面白かったよ」

「このシリーズは本当に競争がし烈で、HEROプッシュのフォーマットもとてもクールだ。マシン同士の接近戦が多く、お互いの距離がとても近い。だからこのマシンを正しくドライブするための努力を惜しむことはできない。慣れるのに時間がかかる……なんてのは言い訳だ。右足でもたらす結果がすべての世界なんだからね」

 2位にはディ・グラッシ同様の展開でポジションを上げた5度のチャンピオン経験者、カカ・ブエノ(シムド・レーシング)が入り、最後の表彰台となる3位にはカサグランデ。そして4位には怒涛のカムバックを見せたバリチェロが入り、初戦ポールシッターの速さを証明するドライビングを披露している。

こんな記事も読まれています

アルボン「昨年と比べるとクルマは大幅に進歩し、レースを通じて正しい選択と判断ができた」:ウイリアムズ F1第10戦決勝
アルボン「昨年と比べるとクルマは大幅に進歩し、レースを通じて正しい選択と判断ができた」:ウイリアムズ F1第10戦決勝
AUTOSPORT web
スタイリッシュな新型「4ドアセダン」発売! 1000台限定で「495万円から!?」 日本の道で試したBYD「SEAL」の実力とは
スタイリッシュな新型「4ドアセダン」発売! 1000台限定で「495万円から!?」 日本の道で試したBYD「SEAL」の実力とは
くるまのニュース
10年ぶりの勝利を目指すチームWRT、スパ24時間で使用するBMWのマシンカラーリングを公開
10年ぶりの勝利を目指すチームWRT、スパ24時間で使用するBMWのマシンカラーリングを公開
AUTOSPORT web
周冠宇「13位は僕らの望める最善の結果。これまでよりドライブが楽で、大きな前進だ」:キック・ザウバー F1第10戦決勝
周冠宇「13位は僕らの望める最善の結果。これまでよりドライブが楽で、大きな前進だ」:キック・ザウバー F1第10戦決勝
AUTOSPORT web
【跳ね馬4ドアモデルが受賞】 工業デザイン分野の権威ある賞に「フェラーリ・プロサングエ」
【跳ね馬4ドアモデルが受賞】 工業デザイン分野の権威ある賞に「フェラーリ・プロサングエ」
AUTOCAR JAPAN
隣に座る「トナラ―」被害、なんと海外でも多発していた! 「臭いものでブロック」というノウハウも
隣に座る「トナラ―」被害、なんと海外でも多発していた! 「臭いものでブロック」というノウハウも
Merkmal
雨のなか、同一箇所で計4台がコースオフ。太田格之進「死の恐怖を感じるくらいでした」/SF第3戦SUGO
雨のなか、同一箇所で計4台がコースオフ。太田格之進「死の恐怖を感じるくらいでした」/SF第3戦SUGO
AUTOSPORT web
大雨で終盤に赤旗中断。波乱のワトキンス・グレン6時間をポルシェ7号車が制し今季2勝目/IMSA第6戦
大雨で終盤に赤旗中断。波乱のワトキンス・グレン6時間をポルシェ7号車が制し今季2勝目/IMSA第6戦
AUTOSPORT web
アロンソ「母国のファンの前で無得点に終わり残念。改善を目指し努力を続ける」:アストンマーティン F1第10戦決勝
アロンソ「母国のファンの前で無得点に終わり残念。改善を目指し努力を続ける」:アストンマーティン F1第10戦決勝
AUTOSPORT web
600馬力! プーチン大統領の「すごい高級車」登場! 約7トンの「巨大ボディ」に驚きの声も! 金正恩氏に贈られた“超高級車”「アウルス セナート」に反響!
600馬力! プーチン大統領の「すごい高級車」登場! 約7トンの「巨大ボディ」に驚きの声も! 金正恩氏に贈られた“超高級車”「アウルス セナート」に反響!
くるまのニュース
工具のハナシ 「スパナ」と「メガネ」どう使い分ける?
工具のハナシ 「スパナ」と「メガネ」どう使い分ける?
バイクのニュース
ヒュルケンベルグ「競争力のあるペースを維持できて満足。今後は予選を改善しないと」:ハース F1第10戦決勝
ヒュルケンベルグ「競争力のあるペースを維持できて満足。今後は予選を改善しないと」:ハース F1第10戦決勝
AUTOSPORT web
シビれるほどに[精悍な]クロスオーバーSUV!! 40キロ超えの鬼トルクが人気の[プジョー 3008]
シビれるほどに[精悍な]クロスオーバーSUV!! 40キロ超えの鬼トルクが人気の[プジョー 3008]
ベストカーWeb
いすゞ「ビークロス」がなぜ今話題に!? カニエ・ウェスト改めYeも愛車として迎え入れたカルトカーの販売台数は?
いすゞ「ビークロス」がなぜ今話題に!? カニエ・ウェスト改めYeも愛車として迎え入れたカルトカーの販売台数は?
Auto Messe Web
スバル、最新モデルに見る「ぶつからないクルマ」を目指した取り組みとは?
スバル、最新モデルに見る「ぶつからないクルマ」を目指した取り組みとは?
driver@web
自動車メーカーとアパレルがコラボ ワールド北青山ビルでファッションショー 内装の廃材などを衣装に
自動車メーカーとアパレルがコラボ ワールド北青山ビルでファッションショー 内装の廃材などを衣装に
日刊自動車新聞
【欧州でプロトタイプ目撃】レクサスが市販めざし開発中か 「GR GT3コンセプト」はどんなクルマ?
【欧州でプロトタイプ目撃】レクサスが市販めざし開発中か 「GR GT3コンセプト」はどんなクルマ?
AUTOCAR JAPAN
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
5速MT搭載! スズキが「大きなワゴンR」実車展示!「軽自動車」超えたビッグサイズに「最新技術」採用したニューモデルに反響あり!
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村