モーターマガジン社より「スーパーカークロニクル・完全版」が好評発売中だが、その中から主だった車種をダイジェストで紹介しよう。第3回は1980年から1989年までのいわゆる「第2期スーパーカー」の中から、フェラーリ テスタロッサ、フェラーリF40、ポルシェ959、ランチア デルタS4をピックアップしてお届けする。
第二期スーパーカーブームを代表する4台はよりハイメカニズムを採用
フェラーリ テスタロッサ(1984~1992年)「512BBの後継車として強い存在感を示す」
1984年に登場したテスタロッサは、512BBの後継としてフェラーリのフラッグシップとなった。デザインは当時のフェラーリ他車と同様、ピニンファリーナの手によるもの。1976mmとワイドな全幅はサイドラジエターを採用したことも一因。それ冷却するため、ドアからリアフェンダーにつながる深いスリットがエクステリアの大きな特徴となっている。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
パワートレーンは、512BBiの進化型で、下にミッションを抱えた180度V12で、それをミッドシップに搭載した。バルブ直動式ベルト駆動のカムシャフトを持つDOHCエンジンは、フェラーリ製180度V12としては初の4バルブヘッドを採用。ちなみにテスタロッサとはイタリア語で「赤い頭」を意味し、真っ赤なヘッドカバーがその象徴だ。パワースペックは、欧州仕様で390ps/6300rpmという高出力を誇った。
テスタロッサは1992年まで生産され、フラッグシップの座を512TRに譲ったが、7177台という生産台数は、高価なスーパーカーとしては異例で大成功を収めたモデルになった。
フェラーリF40(1987~1992年)「当時、世界最速を誇ったフェラーリ40周年記念車」
フェラーリの本拠地であるマラネロで、F40が発表されたのは1987年7月。車名は、フェラーリ創立40周年を記念して製作されたことに由来する。F40はグループBホモロゲーション車として開発された288GTのコンセプトを受け継ぎながら、新たなステージを目指したモデルと言える。
低くワイドなフロントエンドからボディサイドにかけて設けられた冷却スロットやインテークダクト、リアにそびえる巨大なリアウイングなど、それまでのピニンファリーナの女性的なスタイルからは一線を画するエクステリアを持つのが第一の特徴。
インテリアもスパルタンで、ダッシュボードとセンタートンネルはフェルトが貼ってあるだけ。室内にドアノブはなく、ワイヤーを引いて開けるなど、公道を走るレーシングカー以外のなにものでもない装備だ。
リアミッドに縦置きされるドライサンプのV8エンジンは、総排気量2936cc。90度V8 4バルブDOHC。IHI製のターボを2基ドッキングし、最高出力は478psに達し0→100km/h加速は4.1秒、0→200km/h加速は12.0秒、0→1000m加速は21.0秒と公表されていた。
ラリーシーンに向けたハイパフォーマンスモデルたち
ポルシェ959(1986~1989年)「モータースポーツの技術をそのまま投入したマシン」
FIA(国際自動車連盟)は、1982年に競技用車両の規定に、改造範囲の広いグループBの導入を発表した。ポルシェは、それに対応すべくタイプ930の911をベースに、電子制御クラッチを介して前車軸までプロペラシャフトを通し4WD化。運転状況に応じて前後のトルク配分を40:60から20:80まで可変する凝ったメカニズムを開発した。
同車は1983年のフランクフルトモーターショーでプロトタイプの「グルッペB」として発表。翌84年にはこれをベースにしたラリーレイド仕様車で総合優勝を飾った。その後、1986年にはポルシェ959の名で参戦。圧倒的な走行性能で総合優勝を決め、それを機に市販されることになった。
911同様リアオーバーハングに搭載されるエンジンは強制空冷(シリンダーヘッドのみ水冷)の2.8Lフラット6で、4バルブDOHC化されている。2基のKKK製ターボチャージャーをドッキングして450psを発生した。
特徴的なロングテール形状のスタイリングは300km/hを超える高速度域を追求して、CD値は0.31を達成。ボディはアルミ合金を多様し、軽量化に力を入れた。ホモロゲーション取得のために開発された959は当初200台限定生産の予定だったが、反響が大きく、最終的に292台が生産された。
ランチア デルタS4(1985~1986)「ランチアのWRCワークスマシンとして唯一無二の存在感を持つ」
ミッドシップのランチア ラリー037で1983年のWRCメイクスチャンピオンとなったランチアだが、時代は4WDに移っていた。そして次なるウエポンとして1985年末に世に送り出したのがデルタS4だった。ボディのシルエットはFF・2BOXの大衆車、ランチア デルタの面影を残すが、中身は全く別物となった。
ミッドシップ搭載されるエンジン1759ccの直4DOHC16バルブ。それにKKK製のターボとアバルト製のスーパーチャージャーが備えられた。ちなみに、この排気量は当時の規定で過給器係数の1.4をかけて2500ccに収めるためのもの。
パワースペックはストラダーレ(市販バージョン)で250ps/29.7kgmだが、WRC参戦マシンは最終的に600psを超えるレベルまで増強された。
1985年11月のRACラリーでデビューウインを飾ったデルタS4は、その後も大活躍を続ける。しかし、1986年のツール・ド・コルスで死亡事故を起してしまい、それがグループBによるWRCの終焉を招いたという面では悲運のマシンとも言える。
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