MFAプラットフォームがベース
text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
【画像】続々登場 純EVのコンパクトSUV メルセデス・ベンツEQAと競合モデル 全136枚
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)
メルセデス・ベンツの最小クロスオーバー、GLAに搭載されている既存のドライブトレインを降ろし、電気モーターと大きな駆動用バッテリーを搭載する。内容としては理解しやすい。
純EVモデルへ与えられるメルセデス・ベンツのサブブランド、EQ。手頃な価格のモデルに適用できるプラットフォームを持ち合わせていない場合、既存のハードウエアへ手を加えるという方法が、メルセデス・ベンツの選択肢だった。
ライバルメーカーが採用するような、純EV専用プラットフォームを開発するには、数年の期間と、数十億ポンド(数千億円)のコストが必要となる。しかし、既存モデルを純EVへ派生させるという手段は、理想的な条件とはいえない。
GLAが採用するMFAプラットフォームは本来、電動化技術の搭載を前提に開発されている。だが、純EVではなく、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)どまり。
そのため、高張力鋼板とアルミニウムを用いた構造部分には、かなりの改良が必要だったという。最も大きな課題となったのが、66kWhという大容量のバッテリーを搭載すること。リアセクションのフロアを持ち上げ、リアシートの下などに搭載されている。
一方、GLAをベースとしたことで、ドイツのラシュタット工場のほか、中国など各地の工場でGLAとEQAを並行して生産することが可能になった。こうして、BMW i3やフォルクスワーゲンID.3などの対抗モデルとして、EQAが生まれた。
ボディシェルやバンパーはGLAと共有
コンパクト・クロスオーバーのEQAは、全長を伸ばした2番目のモデル、EQBへと展開する予定。ひと回り大きい、GLBの純EV版だ。これらはすべて、2023年までに6台の純EVをリリースするという、メルセデス・ベンツの目標達成に結びつけられる。
先日EQAの公式発表が行われたが、AUTOCARでは真冬のドイツで、EQAのプロトタイプ試乗へ招待された。軽くカモフラージュされているのの、2021年半ばに英国での販売が始まる仕様に近いという。目下、最終仕上げに向けた耐久テストの真っ最中だ。
メルセデス・ベンツの購買層の期待通り、AMGラインと呼ばれるスタイリング・パッケージも用意される。今回の試乗車も、AMGラインだった。偽装のおかげで、パッと見はわかりにくいけれど。
メルセデス・ベンツのファンでなくても、純EVのEQAと、エンジンが載るGLAとの見た目の近さに気が付くだろう。ボディシェルやバンパーは同じものを利用している。同時にフロントグリルはパネルで覆われ、細部にも手が入り、EQCとの関係性も感じ取れる。
インテリアも基本的にはGLAの改良版。メーターパネルのモニターやインフォテインメント用に、EQブランドとしてのグラフィックが適用されている点が、わかりやすい違いとなる。
車内空間の質感は高く、運転姿勢も快適。クラスを超えた現代的な利便性や、安全機能を備えている。
どんなGLAより穏やかで静かに走る
リアシートは、先述の通りフロアが持ち上げられている影響で、少々狭い。足回りの空間が狭まっているわけではないものの、リアシートの座面が相対的に低くなり、膝を折り曲げる格好になる。
車内中央には、トランスミッション・トンネルの名残というべきか、峰が前後に伸びている。荷室容量も同様に、GLAの481Lは確保できていない。リアシートの背もたれは40:20:40の分割で倒せるから、長尺の荷物は積みやすいだろう。
今回試乗したのは、250。2021年に始まるEQAの販売では当初、主力になるグレードだ。
ZF社製の最高出力190psを生む非同期モーターをフロントに搭載し、固定レシオのトランスミッションを介して、前輪を駆動する。ツインモーター版や四輪駆動、高性能なAMGモデルなどの派生版も、追加となる予定。
予習はこれくらいにして、早速運転してみよう。発進までのプロセスは、従来のメルセデス・ベンツと同じ。スターターボタンも、ステアリングコラムに取り付けられたシフトレバーも、残っている。
ドライブトレインは、ひと回り大きいSUVのEQCほど静かではない。起動時に独特の電気的な唸りが聞こえ、発進時には高音域のサウンドが放たれる。それでも、どんなGLAより穏やかで静かではある。
多少の負荷をかけていても、電気モーターの反応は鋭くシームレス。EQAはとても活発に走る。
100km/hくらいの速度域になると、増加する空気抵抗と転がり抵抗が加速を鈍らせるが、それでも追い越し加速は力強い。高速道路程度なら、余裕たっぷりで進んでいける。
この続きは後編にて。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
日産が93.5%の大幅減益! ハイブリッドの急速な伸びを読めなかったのは庶民感覚が欠けていたから…「技術の日産」の復活を望みます【Key’s note】
「永遠に有料…?」 とっくに無料化されている“はず”の道路たち なぜまだお金とるの?
中古車バブル崩壊……その時あなたは何を買う!? 絶版国産[スポーツカー]ほしいランキング
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場? 22年ぶり復活で噂の「MT」搭載は? 「2ドアクーペ」に反響多数!海外では“テストカー”目撃も!? 予想価格はいくら?
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
このケバケバしさ、受け付けない。
儲けるために品を下げなくてもいいのに。
そのうちブラックライト標準化するんじゃない?
いや古いかw