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【GLAを純EVに】メルセデス・ベンツEQA 250 プロトタイプへ試乗 190psのFF 前編

掲載 更新 12
【GLAを純EVに】メルセデス・ベンツEQA 250 プロトタイプへ試乗 190psのFF 前編

MFAプラットフォームがベース

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)

【画像】続々登場 純EVのコンパクトSUV メルセデス・ベンツEQAと競合モデル 全136枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)


メルセデス・ベンツの最小クロスオーバー、GLAに搭載されている既存のドライブトレインを降ろし、電気モーターと大きな駆動用バッテリーを搭載する。内容としては理解しやすい。

純EVモデルへ与えられるメルセデス・ベンツのサブブランド、EQ。手頃な価格のモデルに適用できるプラットフォームを持ち合わせていない場合、既存のハードウエアへ手を加えるという方法が、メルセデス・ベンツの選択肢だった。

ライバルメーカーが採用するような、純EV専用プラットフォームを開発するには、数年の期間と、数十億ポンド(数千億円)のコストが必要となる。しかし、既存モデルを純EVへ派生させるという手段は、理想的な条件とはいえない。

GLAが採用するMFAプラットフォームは本来、電動化技術の搭載を前提に開発されている。だが、純EVではなく、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)どまり。

そのため、高張力鋼板とアルミニウムを用いた構造部分には、かなりの改良が必要だったという。最も大きな課題となったのが、66kWhという大容量のバッテリーを搭載すること。リアセクションのフロアを持ち上げ、リアシートの下などに搭載されている。

一方、GLAをベースとしたことで、ドイツのラシュタット工場のほか、中国など各地の工場でGLAとEQAを並行して生産することが可能になった。こうして、BMW i3やフォルクスワーゲンID.3などの対抗モデルとして、EQAが生まれた。

ボディシェルやバンパーはGLAと共有

コンパクト・クロスオーバーのEQAは、全長を伸ばした2番目のモデル、EQBへと展開する予定。ひと回り大きい、GLBの純EV版だ。これらはすべて、2023年までに6台の純EVをリリースするという、メルセデス・ベンツの目標達成に結びつけられる。

先日EQAの公式発表が行われたが、AUTOCARでは真冬のドイツで、EQAのプロトタイプ試乗へ招待された。軽くカモフラージュされているのの、2021年半ばに英国での販売が始まる仕様に近いという。目下、最終仕上げに向けた耐久テストの真っ最中だ。

メルセデス・ベンツの購買層の期待通り、AMGラインと呼ばれるスタイリング・パッケージも用意される。今回の試乗車も、AMGラインだった。偽装のおかげで、パッと見はわかりにくいけれど。

メルセデス・ベンツのファンでなくても、純EVのEQAと、エンジンが載るGLAとの見た目の近さに気が付くだろう。ボディシェルやバンパーは同じものを利用している。同時にフロントグリルはパネルで覆われ、細部にも手が入り、EQCとの関係性も感じ取れる。

インテリアも基本的にはGLAの改良版。メーターパネルのモニターやインフォテインメント用に、EQブランドとしてのグラフィックが適用されている点が、わかりやすい違いとなる。

車内空間の質感は高く、運転姿勢も快適。クラスを超えた現代的な利便性や、安全機能を備えている。

どんなGLAより穏やかで静かに走る

リアシートは、先述の通りフロアが持ち上げられている影響で、少々狭い。足回りの空間が狭まっているわけではないものの、リアシートの座面が相対的に低くなり、膝を折り曲げる格好になる。

車内中央には、トランスミッション・トンネルの名残というべきか、峰が前後に伸びている。荷室容量も同様に、GLAの481Lは確保できていない。リアシートの背もたれは40:20:40の分割で倒せるから、長尺の荷物は積みやすいだろう。

今回試乗したのは、250。2021年に始まるEQAの販売では当初、主力になるグレードだ。

ZF社製の最高出力190psを生む非同期モーターをフロントに搭載し、固定レシオのトランスミッションを介して、前輪を駆動する。ツインモーター版や四輪駆動、高性能なAMGモデルなどの派生版も、追加となる予定。

予習はこれくらいにして、早速運転してみよう。発進までのプロセスは、従来のメルセデス・ベンツと同じ。スターターボタンも、ステアリングコラムに取り付けられたシフトレバーも、残っている。

ドライブトレインは、ひと回り大きいSUVのEQCほど静かではない。起動時に独特の電気的な唸りが聞こえ、発進時には高音域のサウンドが放たれる。それでも、どんなGLAより穏やかで静かではある。

多少の負荷をかけていても、電気モーターの反応は鋭くシームレス。EQAはとても活発に走る。

100km/hくらいの速度域になると、増加する空気抵抗と転がり抵抗が加速を鈍らせるが、それでも追い越し加速は力強い。高速道路程度なら、余裕たっぷりで進んでいける。

この続きは後編にて。

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みんなのコメント

12件
  • 中国人向けでしょう。
    このケバケバしさ、受け付けない。
    儲けるために品を下げなくてもいいのに。
  • 夜更かし中高生向けの内装になっちゃったね
    そのうちブラックライト標準化するんじゃない?
    いや古いかw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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