現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > フェルスタッペンの走りを擁護するレッドブル代表。競技のガイドラインのせいで状況は複雑化していると語る

ここから本文です

フェルスタッペンの走りを擁護するレッドブル代表。競技のガイドラインのせいで状況は複雑化していると語る

掲載
フェルスタッペンの走りを擁護するレッドブル代表。競技のガイドラインのせいで状況は複雑化していると語る

 レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーは、F1第20戦メキシコシティGPでのマックス・フェルスタッペンとランド・ノリス(マクラーレン)両名の2回の接触のうち1回目について、ノリスはコースアウトせずに「コーナーを曲がることはできなかっただろう」と主張し、ノリスに対するフェルスタッペンの動きを擁護した。

 アウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで行われた日曜日のレースの序盤、フェルスタッペンとノリスはふたたび激しいバトルを繰り広げたが、オースティンとは対照的に、チャンピオンシップのライバルに対するフェルスタッペンの防御的な動きは2度スチュワードによる制裁の対象となり、彼は10秒ペナルティを2回受けることになった。

F1 Topic:ホーナー、GPSデータを開示しペナルティに反論。ターン4で最速ラップ時より速かったノリスの走りを分析

 しかしホーナーは、ふたりのドライバーが関与した最初のインシデントでのポジションについて激しい議論を引き起こした。ノリスはDRSの勢いを利用して、10周目にフェルスタッペンとターン4に進入した際にアウト側からオーバーテイクを試みた。2台のマシンはコーナーにサイド・バイ・サイドで進入したが、フェルスタッペンがコーナー出口で軌道をふくらませたため、ノリスはコースから外れて芝生の上に出てしまった。

 GPSデータのプリントアウトを持って会見に出席したホーナーは、ノリスはコースアウトせずにターン4のコーナーを曲がることはできなかったと主張した。ホーナーによると、ノリスはレースで自身の最速ラップを出したときよりもはるかに速い速度でコーナーに進入した上、さらに多くの燃料も搭載していたという。

「まず第一に、10秒のペナルティを2回科すというのは非常に厳しかったと思う」とホーナーは語った。

「もっと根本的なことがあると思う。つまり、明らかに先週末の出来事に対する反応があった」

「ドライバーのスチュワードとドライバーたちが話し合いの場を持つことは非常に重要だと思う。このGPSでは、ターン4に向かって走行中だからだ。これは実際、ランド対ランドだ。グランプリでのランドの最速ラップでは、ターン4に向けてブレーキングし、その後はっきりとコーナーを曲がっている地点がある。マックスとのインシデントが起きたラップでは、彼はグランプリでの最速ラップよりも時速15km速く、ブレーキングも遅かった」

 オンボード映像ではマクラーレンがレッドブルと接触するまで正しい軌道を描いていたように見えたにもかかわらず、ホーナーはその速度ではノリスがトラックリミット内に留まる可能性はほとんどなかったと主張した。

「彼はコーナーを曲がることができず、コースアウトしていただろう」

「オンボード映像で彼のステアリングを見ればわかる。もちろんレースのこの時点では、彼は最速ラップを走った時よりおそらく80kg多く燃料を積んでいただろう」

「かつては、アウト側を回るのが一番勇敢な者への報酬だった。オーバーテイクのルールがひっくり返ってしまう危険があると思う。ドライバーは、エイペックスでただ前に出ようとし、出口ではスペースを与えなければならないと主張するようになるだろう」

「彼が事実上ブレーキを緩め、競り合いに勝とうとかなり遅れて入ってきたことはかなり明らかだ。そしてこのレギュレーションの書き方からすると、その時点でペナルティを受けることになる」

 ターン7での接触に関しては、ホーナーは科されたペナルティについてより納得しているように見えた。ホーナーは、ターン4の後でノリスが前にいるのを見たフェルスタッペンは、ノリスがポジションを譲るものと期待した可能性が高いと示唆した。ホーナーは、この期待がフェルスタッペンのより攻撃的なアプローチにつながり、2度目のインシデントを起こすことになったとほのめかした。

「ターン7のインシデントは違うと思う。マックスはランドが順位を譲るだろうと期待していたと思う。彼は明らかにイン側に上がっていたし、ふたりともワイドに走った」

「実際、あそこでマシンがワイドになるようにしたので、なぜそれにペナルティが適用されたのか理解できる」

 ホーナーは、一連の出来事はノリスがポジションを返さなかったことでフラストレーションが高まったからだと述べ、このスポーツのガイドラインが、伝統的なレースの原則に反する過度に複雑な状況を生み出していると考えている。

「我々は物事を複雑にしすぎているのではないかと思う。そしてオーバーテイクの説明マニュアルに立ち戻らなければならないとなると……」

 ホーナーにとって、問題の核心はレースの力学に関する伝統的な理解にあるという。

「長年にわたるレースの原則は、インサイドラインを取ればコーナーを制覇できるというものだった。そして、このレギュレーションやガイドラインの進化の仕方は、コーナーを曲がれるかどうかに関係なく、ドライバーがエイペックスに先に着くことを奨励していると思う」

こんな記事も読まれています

マカオでの敗戦を嘆くBMW陣営。「他車を押しのけたらレースに勝てないはず」ファントールは裁定に不服
マカオでの敗戦を嘆くBMW陣営。「他車を押しのけたらレースに勝てないはず」ファントールは裁定に不服
AUTOSPORT web
BMW Mハイブリッド V8がデイトナテストでアップデート投入「ジョーカーかどうかは議論中」
BMW Mハイブリッド V8がデイトナテストでアップデート投入「ジョーカーかどうかは議論中」
AUTOSPORT web
サンパウロで密かに奇跡を期待していたザウバー「皆のスタート違反に唖然。全員にペナルティが出ると思った」
サンパウロで密かに奇跡を期待していたザウバー「皆のスタート違反に唖然。全員にペナルティが出ると思った」
AUTOSPORT web
ラッセルはFP1でのルーキー起用増加を歓迎も、マシン損傷があった場合の修復費用はコスト制限から外すべきだと提案
ラッセルはFP1でのルーキー起用増加を歓迎も、マシン損傷があった場合の修復費用はコスト制限から外すべきだと提案
AUTOSPORT web
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
motorsport.com 日本版
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
初日最速のハミルトン「なぜトップに立てたのか分からない」メルセデス/F1第22戦
AUTOSPORT web
「絶好の機会」を呼び込んだエンゲルとマカオ6連覇のメルセデス。「自力では勝てないと分かっていた」
「絶好の機会」を呼び込んだエンゲルとマカオ6連覇のメルセデス。「自力では勝てないと分かっていた」
AUTOSPORT web
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
【F1第22戦予選の要点】苦戦予想を覆すアタック。ラッセルとガスリーが見せた2つのサプライズ
AUTOSPORT web
バニャイア「2位だった理由はわかっているから、改善するだけ」今季11勝もマルティンには及ばず/第20戦ソリダリティGP
バニャイア「2位だった理由はわかっているから、改善するだけ」今季11勝もマルティンには及ばず/第20戦ソリダリティGP
AUTOSPORT web
IMSAテストで初の夜間走行を担当した太田格之進、僚友と0.001秒差タイムを記録「シンプルにこの環境で戦いたい」
IMSAテストで初の夜間走行を担当した太田格之進、僚友と0.001秒差タイムを記録「シンプルにこの環境で戦いたい」
AUTOSPORT web
日本勢4名それぞれの戦いと想い。第71回マカオGP FRワールドカップ/予選レース後コメント集
日本勢4名それぞれの戦いと想い。第71回マカオGP FRワールドカップ/予選レース後コメント集
AUTOSPORT web
M.マルケス、ドゥカティレッドで初仕事。デスモセディチGP25の改善点とホンダ時代と似ているチーム/バルセロナテスト
M.マルケス、ドゥカティレッドで初仕事。デスモセディチGP25の改善点とホンダ時代と似ているチーム/バルセロナテスト
AUTOSPORT web
英国メディアが自国のドライバーを好意的に扱うという意見に対し、解説を務めるブランドルは「そのようなことはない」と否定
英国メディアが自国のドライバーを好意的に扱うという意見に対し、解説を務めるブランドルは「そのようなことはない」と否定
AUTOSPORT web
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
チャンピオン争いで明暗を分けた要因と変化がもたらす2025シーズンへの期待/MotoGPの御意見番に聞くソリダリティGP
AUTOSPORT web
新王者ウィル・ブラウン誕生。オープニング勝者の僚友ブロック・フィーニーを退け初戴冠/RSC最終戦
新王者ウィル・ブラウン誕生。オープニング勝者の僚友ブロック・フィーニーを退け初戴冠/RSC最終戦
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
【角田裕毅F1第22戦展望】ファクトリーと現場の連携で活きたレッドブル製リヤサスペンション。改善の継続が7番手に繋がる
AUTOSPORT web
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
AUTOSPORT web
フェルスタッペン、特化仕様のリヤウイングがなく「2戦を棒に振っている」予算の影響で2022年から”割り切り”
フェルスタッペン、特化仕様のリヤウイングがなく「2戦を棒に振っている」予算の影響で2022年から”割り切り”
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村