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アレックス・パロウ、スーパーGT以来5年ぶりのGT3レースへ「インディカーとはまったく違う」

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アレックス・パロウ、スーパーGT以来5年ぶりのGT3レースへ「インディカーとはまったく違う」

 NTTインディカー・シリーズで2021、2023、そして2024年と3度チャンピオンに輝いたアレックス・パロウは、今週末メルセデスAMG GT3 EvoでIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジのインディアナポリス8時間レースに挑戦する。このスペイン人ドライバーにとっては馴染みのあるコースではあるが、不慣れな状況に陥る可能性もある。

 インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで行われた5月のインディカーレース2回で優勝したパロウは、10月5日に行われるIGTCおよびGTワールドチャレンジ・アメリカの最終戦に、ローン・スター・レーシングから出場する。4号車をドライブするチームメイトは、メルセデスAMGのパフォーマンス・ドライバーである、ファビアン・シラーとルカ・シュトルツだ。

史上2番目の若さで3度目のインディカー王者を獲得したパロウ、厳しいレース展開に「前進し続けるしかなかった」

■インディカー『+800kg』の巨体

 パロウはマクラーレン720Sで戦った2019年のスーパーGTシーズン最終戦以来となる、GT3カーでのレースを迎えることになる。

「僕が慣れ親しんだものとはまったく違う」とパロウは語った。

「視界の面では、慣れるのに一番苦労した。そして、スピードやコーナーは、インディカーとは感覚が違う。インディカーではほぼ真っ直ぐなところが、(GT3では)全開で走れないところもある」

「でも、まぁ良かったよ。感触は良かったし、何周か走って、テストデーはいつものようにいくつか問題があったけど、最高だった」

 前回のGT3レースからのタイムギャップはパロウにとって問題にはならないだろうが、ドライビングスタイルはミッドエンジンのインディカーからフロントエンジンのメルセデスへの乗り換えで、完全に変わる。メルセデスはインディカーより800kgも重く、インディカーシリーズの競技では禁止されているABSアンチロック・ブレーキ・システムやパワーステアリングなどのドライバー補助装置が備わっている。

「インディカーでは、ブレーキを使ってクルマを大きく旋回させる」とパロウは言う。

「ここでは、それはできない。ダウンフォースがないので、ただフロントノーズを下げるためにブレーキをかけようとするんだ」

「ここではABSがあるし、クルマの重量を考えると、それほど多くのメカニカルグリップやダウンフォースというものがない。だから、(コーナーでは)それほどのスピードを出すことはできない」

「ダウンフォースとグリップが強いクルマでは、ブレーキを遅らせてコーナー出口に集中することが重要だ。スピードを上げ、ローリングに集中する。だから、(GT3とは)まったく違うんだ」

■ABSは「ブレーキングポイントを待つだけ」

 パロウはここ数年、スポーツカーでレースをすることはあまりなかった。

 2023年インディアナポリス500のポールシッターは、過去2回のデイトナ24時間レースでGTPクラスに、2024年ル・マン24時間レースではハイパーカークラスに出場している。しかし、それらでドライブしたLMDh車両のキャデラックVシリーズ.Rもまた、GT3マシンとは異なるキャラクターを持っている。

「それは(インディカーよりは)GT3にかなり近いと思うが、いま僕はそれ(LMDh)ほどGT3には慣れていない」とパロウは語った。

「5年前は、すごく近くて、ぴったりついていき、一気に突進することに慣れていた」

「GTPでは、待って、待って、そのあと突然突進するような感じだと思う。だけどABSがないから、大きなブレーキングゾーンを取ることはできない」

「GT3ではABSがあるので、全員が同じ場所でブレーキをかける。そのポイントを待つだけだよ。運転の仕方を適応させるのは難しくないが、レースのやり方は難しいかもしれない。それはまったく別の話だ」

 パロウは、オープンホイールのマシンで、14のターンがある2.439マイルのロードコースを経験しているため、予選と土曜日のレースに向けて、その豊富な知識を活用できる。

 インディアナポリスのロードコースにおけるこれまで10回のレースで、パロウは2度の優勝、3回の表彰台、6回のトップ10入りを経験している。

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