JEEPグランドチェロキーで行く 八ヶ岳でのワーケーション体験
ここ数年にわたり日本で販売網を拡充させ、それに伴い販売台数も絶好調。メルセデスベンツ、BMW、VWに次いで国内インポーターで国内販売台数4番手に位置しているのが、FCAジャパンだ。
うっかりでも「現行犯逮捕」の危険も! クルマから「降ろし忘れ」厳禁の「キャンプ用品」とは
中でも「クセの強い」、Abarth(アバルト)とJEEP(ジープ)の販売好調が、FCAを押し上げている要因になっているという。
そのふたつのブランドのうちのJEEPの最高峰モデル「グランドチェロキー SRT」に乗り、リゾートホテルまで移動。FCA大躍進となった魅力を探った!
Withコロナの「働き方改革」でクルマ選びも仕事場も変わる!?リゾートホテルでテレワーク、移動の足はグランドチェロキー!
このコロナ禍で働き方が大きく変わった。会社や電車移動での感染拡大防止のため「テレワーク」「リモートワーク」「在宅勤務」「職場外就業」など呼び方は様々だが、国も会社も勤務先以外での就業を推奨する。私の周囲では「3月から会社に行っていない(大手広告代理店)」「週に一度だけ出社(某メーカー)」など職種や会社によって違いはあるが、withコロナ期を見据えたニューノーマルな働き方が急速に浸透した。
実は私の友人が高速道を使えば都心から小一時間のところでキャンプ場を営んでいるため、Wifiを片手にクルマで移動しそのキャンプ場にテントを設営し仕事がはかどるのか試してみた。ところが意外にも、アウトドアで仕事をする開放感とその気持ち良さにすっかりハマった。家での仕事は、オンとオフの「気持ちスイッチ」がアナログ的にボリュームをひねって上げ下げする感じでどうにも境目がない。一方、自然の中ではそのスイッチがデジタルに切り替わったかのように「仕事」と「息抜き」が面白いように切り替えることができる。
そんなアウトドアでのテレワーク環境に吸い込まれていきそうな折も折、FCAジャパンから「星野リゾートが経営するリゾナーレ八ヶ岳までJEEP GRAND CHEROKEE(グランドチェロキー)でドライブ」というお誘いをいただいた。グランドチェロキーといえば、JEEPブランドのフラッグシップモデル。しかもドライブのGOALとなるリゾナーレ八ヶ岳は「テレワークステイプラン」という長期滞在型の「家族同行で仕事ができる宿泊プラン」を提唱しているリゾートホテル。アウトドアでのテレワークに興味津々なだけに、二つ返事でお受けした。
世界中の乗用4WD車の元祖となるJEEPシリーズのフラッグシップグランドチェロキーSRTは調教された468馬力V8のモンスター級
1993年に発売されたグランドチェロキーは現在のモデルで三代目となり、ご存知のようにアメリカを代表する本格的4WD機能を持つSUVモデルだ。フロントグリルには7スロットという7本の縦ラインが入った1945年以降守り続けられているJEEP共通の意匠デザインを持つ。代を重ねるごとに精悍さを引き立たせたデザインとなっており、「アメリカンSUVの王道」の威風堂々感がプンプンだ。
それもそのはずで、そもそもスポーツカーメーカーのポルシェやランボルギーニ、さらには超高級車メーカーのロールスロイスやベントレーまでもが参入するほど世界的なSUVブームとなっているが、乗用4WD車のすべての原点は第二次世界大戦時に開発されたJEEPが元祖となっている。さらにラダーフレームを持つJEEPから、その4WD性能に乗用車的乗り心地を実現しモノコック構造にしたのが1974年にデビューしたJEEPチェロキーだ。そのJEEPシリーズの中の頂点に立つモデルがJEEPグランドチェロキーだから、その血筋は世界中の乗用4WDのSUVとしてみても、すべての性能と成り立ちがホンモノであり先駆者なのだ。
今回試乗したグランドチェロキー は、その中でも「もっともアメ車らしい」SRT8というV8エンジンを搭載するハイパフォーマンスモデルだ。外見でSRTというグレードがハイパフォーマンスモデルだとすぐに識別できるのは、ホイールから垣間見ることができる赤く塗られたブレンボの大きなブレーキキャリパーくらいだ。
グレードのSRTは、スポーツ&レーシングテクノロジーの意味で、特殊車両の開発部が携わった車両にだけ冠される。メルセデスのAMG、BMWのMと同じ意味合いで、搭載されるエンジンはOHV6.4リッターエンジンにHEMIと言われる高性能ヘッドを組み合わせたエンジンだ。この豪快なアメリカンV8エンジンに組み合わされるのが、ウルトラスムーズでシームレスな8速AT。このパワートレーンからトルク63.6kg-m(!)、パワー468馬力という超弩級なパフォーマンスを持つSUVモデルが旅の相棒となった。
ところがSRT8に乗ってみると、その圧倒的ポテンシャルの余裕からか、低回転からモリモリと湧くようなV8大排気量のトルクを利してゆったりと走ることも得意なのだ。もちろんアクセルに乗せた右足をちょっと踏み込んだだけで圧倒的なパフォーマンスを体感できる。SUVの風体でありながら「アメリカンマッスルカー」のV8サウンドと超弩級な加速力は朝飯前。一方、電子制御の足回りが秀逸で、とても295/45-20インチといった大径幅広タイヤを履いているとは思えないほどゆったりとしたコンフォータブルな乗り心地から、サーキット走行にも耐えるダイナミックな足回り性能まで難なくこなす。しかもアメリカ大陸の厳しい自然の中で鍛えられた4WD性能は折り紙つきだから、どんな条件下でも安心してドライブでき旅の足とするにはこれ以上頼もしいクルマはない。
政府推奨の新たなWORK+VACATION=ワーケーション郊外の仕事場への移動の高揚感を増幅させてくれるクルマ
こんな頼もしいグランドチェロキーが相棒だと、テレワークに向かう時の「気持ちスイッチ」もすぐに旅行用に「ON」にでき、移動の時間を最大限に盛りたててくれる。安心・安全といったクルマ本来の基本性能の高さに加え、ラグジュアリー感やクルマの持つ血統などが乗る人への安心感となり「心の余裕」を生んでくれる。さらに旅行先に先を急ぎたいドライバーの逸る気持ちの抑止力になるのが、アメリカの大自然や広大な大陸の縦横断を難なくこなすグランドチェロキーの持つ「クセの強い」独特のキャラクターだ。
リゾナーレ八ヶ岳のある小淵沢まで都心から中央高速道で一時間半から二時間ほどの小旅行くらいでは、グランドチェロキーの実力の片鱗で事足りる。だからこそドライバーには、運転するストレスも疲労感も感じさせない余裕ある走りで目的地まで送り届けてくれる。この疲労感のなさが、目的地での「仕事=WORK」の効率に拍車をかけてくれる。しかも仕事の後には、楽しみな「休暇=VACATION」が待ち受けている。
最近、政府や総務省(観光庁)などからも新たなテレワークとして推奨されている「WORKATION(ワーケーション)=休暇を過ごしながら働く」。リゾナーレ八ヶ岳では、子供連れでも安心してテレワーク旅行できるように子供用のアクティビティを充実させ、託児所も利用できるようにするなど「WORKATION」に積極的だ。働く家族向けにこのような施設の充実度を図っていることをみても星野リゾートの提唱するテレワークへの新たな取り組みの本気度が伺える。事実、リゾート気分満点なホテル内の部屋での仕事はもとより、Wifiの繋がる環境であれば「どこでも仕事場」になるのが魅力だ。
大自然の中に溶け込めるお気に入りのグランドチェロキー のような頼もしいパートナーなら、ストレスのない移動と自然豊かな場所で、仕事に勤しみ遊びを楽しむことができる。
【JEEP GRAND CHEROKEE SRT8 主要諸元】◆全長×全幅×全高:4850/1985/1800mm◆エンジン:V型8気筒 OHV◆総排気量:6416cc◆最大出力:344kW/6250rpm◆最大トルク:624N・m/4100rpm
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