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今シーズンの活躍に期待! 5.8L・V8エンジンも存在する注目の「GRスープラ」レース用マシン5選

掲載 更新 10
今シーズンの活躍に期待!  5.8L・V8エンジンも存在する注目の「GRスープラ」レース用マシン5選

中身も外見も千差万別なレース用GRスープラ

 昨年発売され大きな話題を呼んだトヨタのスポーツクーペ「GRスープラ」。先日行われた東京オートサロン2020でも、実に数多くのGRスープラが出展されていました。カスタムカーコンテストでも、コンセプトカー部門とドレスアップカー部門の両方でGRスープラ・ベースのマシンが最優秀賞に輝くなど、力作も目立っていました。

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 一方、カスタムカーコンテストへの応募資格はないものの、レース用のGRスープラも5モデルが出展され、今シーズンの活躍に期待が高まっていました。競技用車両では、ほかにもドリフト競技用マシンも数多く出展されていましたが、ここでは特に注目を集めた5台のサーキット・レース用GRスープラを紹介しましょう。

LC500に代わりSUPER GT連覇を狙うGRスープラ

【GR Supra SUPER GT GT500仕様】N.R.エンジン

 車両規定などでDTM(ドイチェ・トゥーレンヴァーゲン・マイスターシャフト=ドイツツーリングカー選手権)との連携も手伝い、今や世界的に注目の高まっている日本のレースがSUPER GT(S-GT)です。

 昨年、トヨタはレクサス・LC500で、マシンとドライバーの両部門でシリーズチャンピオンを獲得しています。その後継モデルとして、今シーズンのS-GTにデビューする新型の競技車両、「GR Supra SUPER GT GT500」が出展されていました。

 GRスープラに似たルックスをしてはいますが、同じくS-GTに出ているNISSAN GT-RやHonda NSXなどのライバル車と同様、カーボンで成形された“共通部品”のモノコックを採用しています。

 そしてN.R.E.(ニッポン・レース・エンジン)と呼ばれる2L・直4直噴ターボのレーシングエンジンを搭載。前後のサスペンションはダブルウィッシュボーン式で、プッシュロッドでスプリング/ダンパー・ユニットを作動させるインボードタイプを採用。まさにロードカーの皮を被った純レーシングカーと呼ぶにふさわしいものになっています。

 オートサロンで公式発表はありませんでしたが、参戦体制もほぼ決定しているようで、S-GT新シーズンでの活躍に期待が高まります。

低価格化でより参戦しやすくなった市販レースカー

【GR Supra FIA GT4仕様】3L・直6ツインスクロールターボエンジン

 ジェントルマンドライバーのための市販レースカーとして世界的に人気が高いFIA-GT3。日本ではSUPER GT・GT300クラスのベース車両などで有名ですが、多くのメーカーが参入することによってレースへの参戦コストが急騰。さらにランニングコストの高騰も問題となってきています。

 そんな意見に対応して誕生した車両規定がFIA-GT4です。メルセデス-AMGを例に挙げると、GT3が約4500万円となっているのに対し、GT4は約2600万円とかなりお買い得になっています。

 このGT4カテゴリーに、国産車として初めて開発されたのがトヨタの「GR Supra GT4」です。発表された価格は17万5000ユーロ(約2140万円)。エンジンは3Lの直6ツインスクロールターボで、最高出力は430馬力。

 ロードモデルに比べて90馬力も引き上げられています。また、車重もロードモデルより200kg近く軽量化されている点も見逃せません。国内ではスーパー耐久のST-Zクラスへの参戦が可能となっています。具体的な参戦計画はまだ聞こえてきませんが、おそらく新シーズン開幕までにはなんらかの動きがあることが予想されますので、活躍を期待したいところです。

スタンダード車ベースのスーパー耐久マシン

【トヨタGRスープラ S耐・ST1仕様】3L・直6エンジン

 昨年の販売開始以来、多くのプライベーターにも注目されているGRスープラですが、いざレースに使おうと思っても、なかなか参加できるクラスが多くありません。先に紹介したGT500は、メーカー系のサテライトチームにしか門戸が開かれていませんし、GT4も実際の納車は今年の秋以降のようです。

 となると現実的に参戦プランを考えるなら、ピレリ スーパー耐久シリーズ(S耐)ということになります。より厳密にいうなら排気量が3501cc以上の車両が参加できるST1クラス参戦のマシン。GRスープラは3Lの直6エンジンを搭載していますが、ターボを装着しているので3501cc以上のクラスに編入されることになるわけです。

 オートサロンのTGR(トヨタ・ガズー・レーシング)ブースでは、S耐/ST1仕様の競技車両が展示されていました。それが、今シーズンのS耐にROOKIE RACINGが投入する車両。詳細については発表されていませんでしたが、現車を確認したところ、改造範囲が厳しく制限されたS耐ならではの、いかにもツーリングカー的なパッケージと見受けました。

ディーラーチームが自ら仕立てたJAF-GT

【埼玉トヨペットGB GR Supra SUPER GT300仕様】5.4L・ V8エンジン

 SUPER GTのGT300クラスに参戦しているディーラーチーム、埼玉トヨペットが独自開発したJAF-GT仕様のGR Supra GT。昨年12月に富士スピードウェイでシェイクダウンテストを行い、各方面から関心が高まっていたレース用のGRスープラです。

 昨年まではマークXのマザーシャシー(MC)車両で参戦していた同チームですが、トヨペット店の旗艦モデルであるマークXの販売が終了したことを受け、新たな車両としてGRスープラが選ばれたのです。

 そのパッケージは強力で、フロントに搭載されているエンジンは3L・直6ツインスクロールターボに換えて、レクサスRC F GT3と同じ5.4L・V8を搭載しているのです。

 シェイクダウンを担当した吉田広樹選手は「低回転域からの太いトルクがとても頼もしかった」とコメントしていました。富士では表彰台も確保していたマークX MCに換えて投入されるだけに、それ以上の好成績が期待される埼玉トヨペットGB GR Supra GTですが、その活躍やいかに?

アメリカ大人気レース「NASCAR」参戦マシン

【Xfinity Supra NASCAR仕様】5.86L・V8エンジン

 今回紹介した5台の中で唯一、実戦経験のあるGRスープラがNASCAR Xfinity Supraです。その名の通りNASCARのエクスフィニティ・シリーズに参戦し、惜しくもタイトルは逃したものの、8勝をマークしたクリストファー・ベル選手がドライバーズランキング3位につけています。

 SUPER GT(S-GT)のGT500クラスにデビューするGR Supra SUPER GT GT500も、前述の通り、カーボンファイバー成形のモノコックにGRスープラがベースの(シルエットを似せた)カウルを被せた純レーシングカーですが、こちらもやはり純レーシングカー。

 ロールケージまで一体となったパイプ製のフレームに、358Cu-in(キュービック・インチ)=約5.86LのプッシュロッドV8エンジンを搭載しています。

 GT500に比べてローメカニズムと酷評する声も聴かれますが、700馬力以上を捻り出し、約1.5tのボディには十分なパフォーマンスを発揮します。

 アメリカで最も人気が高いレースのひとつNASCARに参戦するマシンだけに、今シーズンもその活躍が期待されます。

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みんなのコメント

10件
  • 価格帯が違うので単純な比較はできませんが、86&BRZが発売開始された時とは違って、デリバリーされて暫く経ちますが全然街中で見かけませんね。

    86の時はデリバリー開始からひと月程度の間でも、何台も嬉しそうに運転しているユーザーカー見かけたもんですが。
  • 市販車とレースカーは全く別物です。
    外観のみと感じる!
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