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暴走行為からモータースポーツへ、いま再び盛り上がりをみせるドリフトの魅力

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暴走行為からモータースポーツへ、いま再び盛り上がりをみせるドリフトの魅力

タイムよりも走る美しさを競うイマドキのドリフトシーンを検証

ドリフトと聞くと、いまだに”アウトロー的”なものを想像する方がいるかもしれないが、それも遠い昔のハナシ。峠やふ頭といったストリートドリフトは警察の手入れもあって壊滅。走り屋たちはクローズドコースでのサーキットドリフトに走りの場をシフトさせた。あの頃のストリートのヒリヒリしたヤバさや身近さがなくなったと嘆くファンがいる一方で、ドリフト自体のレベルは年々向上。いつしか「ドリフト」は立派なモータースポーツとして認知されるまでに至り、海外でも人気を博すようになった。

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では現在はどうなのか?確かにかつてのブームからは一段落していて、一部のコアなファンに支えられているというのが正直なところだ。その一方で驚かされるのは、海外での衰えないドリフト人気、そしていわゆる”JDM(日本の自動車や部品を用いたカスタムや文化)”の人気である。アメリカはもちろん、中国などのアジア圏、そして今かなりアツいのがニュージーランドやオーストラリアといった南半球だ。ニッポンから派生した独自のモータースポーツだけに、海外のファンも、日本は憧れであり特別な存在。実際のところドリフトのベース車はシルビア、マークII、スープラ、RX-7、スカイラインなど、お馴染みの日本車がズラリ。みんな”ニホンシャ”が大好きなのだ。

さて現在、日本でのドリフトのトップカテゴリーは「D1 GP」のほか、USから逆輸入のカタチで開催されている「フォーミュラドリフトジャパン」がメジャーな存在。そうしたトップレベルへの登竜門として、「ドリフトキングダム」などが開催されている。今回取り上げる「フォーミュラドリフトジャパン」(以降:FDJ)は、全米をサーキットしながら争うドリフトチャンピオンシップ「フォーミュラドリフト」を日本に持ち込んだもの。現地でもエクストリームスポーツを観戦するようなノリで大いに盛り上がっている。これを日本で開催するようになって、今年で5シーズン目。FDJのユニークなポイントは、参加者の面々とマシンの種類。D1 GPでもバリバリ走っているドライバーもいれば、ドリフトチューナーが自らマシンを駆って楽しみながらエントリーしている。また、2018シーズンの第1戦、2戦を幸先よく連勝したマッド・マイク、3年連続でシリーズチャンピオンを獲得しているアンドリュー・グレイなど、海外のドライバーも積極的に参加。海外の精鋭と学生ドリフターが直接対決、なんて場面も多いから面白いのだ。

また、D1 GPが”DOSS”という機械採点なのに対し、FDJの採点は3人の審査員によるもの。Style、Angle、Lineの項目でジャッジされ、予選は単走で争い、その結果をふまえたベスト32による追走トーナメントで決勝を行なう。コース内に置かれた「クリップポイント」への寄せ方も採点を左右するのだ。激しくアプローチするから、クリップポイントにあるパイロンへの干渉は当たり前の光景なのである。

ちなみに、ドリフトパフォーマンスの決め手となるのは足まわり。より迫力溢れるアングルを生み出すために、ナックルアームというパーツを装着しハンドルの切れ角はどんどん過激になる。そして切れ角を高めるために、かつてのドリフトマシンと比べてフェンダーの張り出しも大きくなっていったわけだ。

そしてタイヤに関しては、トラクションを稼ぐため、フロントタイヤの空気圧を極端に下げて、車高を上げ気味(つまりケツ下がり)のセッティング傾向もイマドキ。装着タイヤのブランドはアジアン化が顕著で、中国、台湾といった生産国のタイヤが続々とトップマシンに採用されている。

エンジンの主力は、トヨタの2JZ-GTE。頑丈で壊れにくく、パワーアップにも向いているユニットとして、チューニング業界でメインとなっている機種で、昨今のハイパワー時代にも負けないポテンシャルを秘める。たとえボディはシルビアだったりしても、心臓部は”2JZ”というマシンが数多い。なかでも優勝を争うようなトップレベルの間では、TOMEIの3.6リットルキットを用いるのが定番化、チューニング次第で1000psを狙えているのだとか。

ハイパワーとハイアングル、これを制するものがドリフト競技を制する時代なのだ。

フォーミュラドリフトジャパン2018シリーズ第3戦:7月27~28日(富士スピードウェイ)第4戦:9月8~9日(奥伊吹モーターパーク)第5戦:10月6~7日(岡山国際サーキット)

http://www.formulad.jp

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