アマチュアドライバーの登竜門
2019年4月7日(日)、場内の桜も満開の茨城県・筑波サーキットで2019シーズンの筑波選手権シリーズが開幕した。筑波選手権シリーズとは、JAF地方選手権シリーズのひとつで、筑波サーキットを舞台に行われるレース。アマチュアドライバーの登竜門的なレースで、これまでに多数のトップドライバーを輩出してきている。 今シーズンもスーパーFJ(ホンダ製1500ccエンジンを搭載し前後にウイングを装着したフォーミュラマシンによるレース)や、サーキットトライアル(15分間×2回のセッション中のベストタイムの順位を争うサーキットトライアル競技)とともに開催されるのが、2019筑波ツーリングカー選手権シリーズTTC1400である。
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TTC1400とは、エンジン排気量が1400cc以下のN1車両で争われるクラス。ここで登場するのがトヨタの4代目EP82型スターレット(FFモデル)であり、現在はほぼそのワンメイクレース状態である。
EP82型スターレットは、1989年(平成元年)12月から1995年まで製造されていた車両。最新のモデルでも24年物というそれなりの旧車である。販売当初からレースに多用されたモデルでもあって、部品も安く購入できてメンテナンスもしやすい、ということも手伝って、アマチュアレースでかなりの数のマシンがN1レース仕様車に仕立てられていた。
そして、今もなおレースに使われている。このスターレットでのレースのメリットはなにか? なんといっても車重が軽い(車重は750~760kg)ことだ。軽さというのは、タイヤ、ブレーキ、そしてボディに至るまで負荷が少ないなど、さまざまなメリットを生み出すわけで、総じてコストを抑えられるという。タイヤも14インチというのも低コストにできる一因だ。ロールケージは入れてあり、エンジンも大したことはしていないという。ECUも筑波選手権ではセミコン程度の改造でやり合っているという。マシンレンタルでも1戦あたり20万円ほど見ておけば楽しめるとも(もちろんクラッシュを除く)。
少し前までは、主婦オーナーの車両が手に入りやすい状況だったので、クラッシュしたら車両(ボディ)を購入して、それに組み替えて、なんてことが簡単にできたというが、さすがにこのくらいの旧車になってくるとそうもいかない。そこが関係者の頭を悩ましているところだそうだ。
今シーズンのTTC1400は、有力選手が不在というなかで、ちょっと少ない8台がエントリー。15周で争われたレースはポールポジションからスタートの八代勝也選手(#72 SPMホールショットμEP82)が見事初優勝。年間4戦が行われるTTC1400、次回第2戦は5月26日(日)に開催される。
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