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最後のガソリンMT車としてどのクルマに乗るべきか? 高騰してないガソリンMT車3選

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最後のガソリンMT車としてどのクルマに乗るべきか? 高騰してないガソリンMT車3選

 カーボンニュートラル実現へ向けて、電動車の比率を高めることは避けて通ることはできない。この結果、純ガソリン車の新車は東京都内では2030年まで、
日本では2035年までに販売することはできなくなる。

 すでにフェラーリでもPHVをはじめ電動車を販売していることからわかるように、こうした影響を受けるのはスポーツカーであるのは言うまでもない。

最後のガソリンMT車としてどのクルマに乗るべきか? 高騰してないガソリンMT車3選

 新車が販売できなくなれば、中古車の人気が高まるのは火を見るより明らかで、今後はピュアガソリン車のスポーツカー特にMT車の価格上昇は必然的に起こるだろう。

 そこで、ここでは最後のガソリンエンジン+MT車に乗るのであれば、どのモデルに乗るべきか。新車、中古車から3モデルをピックアップした。

文/萩原文博
写真/TOYOTA、NISSAN、MAZDA、HONDA、DAIHATSU、ベストカー編集部

■新型Zは発売前に受注停止!?

2022年6月下旬の発売予定が半導体不足などの影響で2022年夏に変更となり、さらには受注停止となった新型日産 フェアレディZ

 2022年4月に全グレードの価格を発表した新型日産 フェアレディZ。当初6月下旬の発売予定だったが、半導体不足など部品供給の影響で2022年夏に変更となった。

 しかし、7月19日に発表されたアナウンスは7月末で、受注停止というものだった。しかも7月末で注文した方には納期は2年以上と案内されているという。すでに今後実施する予定の一部改良やマイナーチェンジまでに生産できる台数を超えてしまっていることで受注停止となったのだ。

 また、先日ワールドプレミアされた新型シビックタイプRもホンダカーズ東京中央では受注が殺到し、2日で受注を終了し、抽選販売になったという。

 そのほかの地域ではオーダーを受け付けているところもあるが、受注終了は時間の問題。やはりピュアガソリンエンジンを搭載したスポーツカーに人気が集中しているのは間違いない状況だ。

 こうしたモデルは中古車として出回ったとしても新車価格を超えるプレミアム価格となるので、なかなか手が届かない。しかし、これから紹介するモデルは中古車でまだ高騰していない。もしくは新車が手に入るモデルなのだ。

■まだ手が届くガソリンMT車:トヨタ 86(初代)

2012年に登場した初代トヨタ 86。流通する中古車の半分以上がMT車だ

 まず、最後のガソリンMT車としてオススメするのは、トヨタ 86だ。2012年に登場した初代トヨタ 86の中古車は約1750台流通していて、そのうち約940台がMT車となっている。

 中古車の平均価格は約207万円。中古車の価格帯は、約98万~約745.2万円。コンプリートカーなどを除いたノーマル車の最高値は約416万円となっている。

 3カ月前の2022年5月時点での平均価格は約208.8万円なので、初代トヨタ86の中古車は値落ち傾向となっており、絶好の買い時だ。

 様々なアフターパーツも揃っているので、自分の好みに仕立てる楽しさもあるし、ノーマルにこだわるという選択肢もある。アフターパーツが揃っているということは、長く所有する点で見ても安心感は抜群だ。

■まだ手が届くガソリンMT車:マツダ ロードスター(現行型)

2015年に登場した4代目マツダ ロードスター。マイナーチェンジなどを経て進化・熟成

 続いて紹介するのは、中古車だけでなく新車も購入可能な現行型マツダ ロードスター。4代目の現行型ロードスターは2015年に登場した。その後一部改良やマイナーチェンジを行い進化・熟成している。

 2021年12月に行った一部改良では、人馬一体」の走りの楽しさをさらに高める新技術「キネマティック・ポスチャー・コントロール(KPC)」をロードスター全モデルに導入。

 同時に、マツダ ロードスターの原点に立ち返り、「軽いことによる楽しさ」を追求した最軽量グレード“S(990kg)”から、さらなるバネ下重量の低減を図った特別仕様車「990S」を設定している。

 現在、現行型ロードスターの中古車は約557台流通していて、そのうちMT車は約426台と非常に高い割合を占めている。やはりソフトトップのロードスターを購入する人は、MT車を選ぶ人が多いことがこの数字に表れている。

 現行型ロードスターの中古車の平均価格は約228.8万円。価格帯は約129.8万~約455万円。3カ月前の2022年5月の時点では、平均価格は約235.2万円だったので、今のところ値落ち傾向となっている。

■まだ手が届くガソリンMT車:トヨタ MR-S

1999年10月登場のトヨタ MR-S。ミッドシップスポーツでオープンエアを満喫できる

 1990年代に登場した国産スポーツカーの中古車が軒並み値上がりするなか、緩やかな値落ちカーブを描いているのが、マツダロードスターのライバルとして1999年に登場したトヨタ MR-Sだ。

 MR-Sは軽量で機敏に走り多様なシーンで操る楽しさを実感できるミッドシップの「ライトオープンスポーツ」として1999年10月に登場した。MR駆動車としてハイレベルな操縦性、走行安定性を実現するために、新設計したボディの各所にクロスメンバーを配置し、軽量と高剛性を両立している。

 サスペンションは前後ともにマクファーソンストラット式を採用することで、走行安定性と優れた乗り心地を実現。タイヤを四隅に配置しカウルフォワードの低重心スタイルを実現するとともに、ルーフは2つ折り収納し、オープンエアを満喫できるソフトトップを採用している。

 搭載される1.8L直4DOHCエンジンは、アルミブロックの採用による軽量化や可変バルブタイミング機構のVVT-iや高圧縮比によるトルクフルで扱いやすい仕様となり、最高出力140ps、最大トルク17.4kgmを発生する。

 現在、MR-Sの中古車は約201台流通して、そのうち約113台がMT車となっている。中古車の平均価格は約115.4万円、価格帯は約29.7万~約398万円となっている。

 2022年5月時点の平均価格は約117.5万円だったので、わずかながら値落ち傾向となっている。ミッドシップのスポーツカーがお手頃価格で手に入るのは今だけかもしれない。

*   *   *

 新型フェアレディZは受注停止となっているが、旧々型のZ33型ならば平均価格約101.9万円付近をほぼ横這いで推移している。また約445台流通している中古車のうち約183台はMT車となっている。今割安な価格でフェアレディZを手に入れるのであればZ33型が狙い目だ。

 その他、2021年に生産終了がアナウンスされた際に中古車相場が暴騰したホンダ S660も最近は平均価格210万円台で安定しているし、同じ軽オープンカーのダイハツ コペンも平均価格は160万円台で横這いとなっている。

 このように流通台数が豊富で相場が安定しているときこそ、こういったスポーツカーは狙い目と言える。中古車購入を成功に導くためには、市場調査は欠かすことはできないのだ。

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