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隠れ人気のMPVが一新 BMW 2シリーズ・アクティブツアラー 223iへ試乗 2代目へ

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隠れ人気のMPVが一新 BMW 2シリーズ・アクティブツアラー 223iへ試乗 2代目へ

純EVのiXへ通じるインテリアデザイン

BMWのMPV、アクティブツアラーは、ブランドの古くからのファンには刺さらないクルマかもしれない。それでも初代は、8年間のモデルライフを通じて約43万台を世界中で売り上げた。これだけの支持だから、2代目への進化も当然だった。

【画像】FFのBMW 2シリーズ アクティブツアラーとグランクーペ 欧州の競合モデルも 全114枚

クルマの構成やデザインが初代に通じることも、その人気を考えれば理解できる。だが、シャープになったディティールの処理や、張りのある面構成には新鮮味もある。従来以上に、空力特性にも優れていると想像できる。

2代目アクティブツアラーのボディサイズは、全長4386mm、全幅1824mm、全高1576mm。1シリーズのハッチバックと比べると、67mm長く、25mm広く、142mm高い。

背の高いプロポーションに大きく開くドアを備え、クルマへの乗り降りは非常にしやすい。リアシート側も同様だ。

インテリアには、BMWの純EVでフラッグシップを務める、iXへ通じるデザインが展開されている。特にメーターパネルで10.3インチ、iドライブ・インフォテインメント用で10.7インチのモニターが2面続いたパネルは、緩やかに湾曲し高級感がある。

扱いやすいと感じていた、iドライブのローターリー・コントローラーはなくなった。車載機能の殆どは、タッチモニターを介して操作することになる。

フロントシート間で宙に浮いたセンターコンソール部分には、シフトセレクターと電動パーキングブレーキのボタンが配される。フロア側のコンソールには、カップホルダーと便利そうな収納ボックスが大きく口を開ける。ドア・ポケットも大きい。

回頭性に優れ、低速域で運転しやすい

運転席の座面は、ハッチバックの1シリーズより120mm高いとのこと。前方視界に優れ、側方や後方の視認性も良好。混雑した市街地でも運転しやすい。

新しいアクティブツアラーの長所が、内燃エンジン・モデルとしては巧みな車内パッケージング。従来以上に乗員空間が広げられただけでなく、リアシートを前方へスライドすれば、470Lの荷室が得られる。ちなみに、1シリーズより90Lも広い。

当初提供されるモデルグレードは市場で異なるが、218iと220i、223i、218d、225e xドライブ、230e xドライブという7種類。今回試乗したのは220iと223iで、どちらも2.0L 4気筒ターボに、電圧48Vのハイブリッドが組み合わされる。

トランスミッションは、グレードを問わず新しい7速デュアルクラッチ・オートマティックのみ。223iは、オプションで四輪駆動にもできる。

筆者が223iを運転した率直な印象は、回頭性に優れ、特に低速域で運転しやすいというもの。充分に正確な操縦性を備えている。

ガソリンターボ・エンジンにも大幅な改良が施されており、19psのハイブリッド・モーターが搭載され、システム総合での最高出力は218ps、最大トルクは36.5kg-mを発揮する。とてもスムーズで、意欲的にアクティブツアラーを走らせてくれる。

回転数を高めても、ライバルのユニットより静か。吹け上がりもイイ。デュアルクラッチATは、素早く滑らかに変速をこなす。

BMWによれば、0-100km/h加速の時間は7.0秒だという。燃費は、WLTP値で15.2km/Lから16.7km/Lというもの。サイズを考えれば悪くない。

BMWらしいタイトで落ち着いた乗り心地

ステアリングホイールの重み付けは、ユーザーの意見を反映させ、非常に軽く設定したという。手応えは人工的なものだと感じた。ダイレクト感は強く、情報量が少ないものの、フロントノーズの反応は感心するほどに優れる。

サスペンションは硬め。減衰力が高く、コーナーではボディロールをしっかり抑えてくれる。横方向の力が増大するにつれて徐々に傾いていくものの、その変化は漸進的で抑制されていた。

グリップ力も高い。フロントタイヤの負荷を高めつつ、積極的に導ける。BMWらしく、身のこなしは俊敏といって良いだろう。

乗り心地は、サスペンションのストロークが長く、試乗車にはオプションのアダプティブダンパーも搭載されており、しなやかで落ち着きを感じるものだった。このブランド特有のタイトさがあるが、従来以上に快適といえる。

BMWのファミリーカーとして、2シリーズ・アクティブツアラーの実力は明らかに高められた。実用性が向上し、ドライビング体験の充足感も増している。

2シリーズ・グランツアラーは初代限りで、2代目が存在しない。BMWのモデルラインでは唯一のMPVとなるから、ファミリー層からの注目度は従来以上に高まるはず。

BMWによると、2シリーズ・アクティブツアラーの購入者のうち、約80%が初めてのBMWなのだという。新規顧客を開拓する上で、この2シリーズは今後も重要な位置を占めるのだろう。

BMW 2シリーズ・アクティブツアラー 223i(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万2715ポンド(約507万円)
全長:4386mm
全幅:1824mm
全高:1576mm
最高速度:241km/h
0-100km/h加速:7.0秒
燃費:15.2-16.7km/L
CO2排出量:137-149g/km
車両重量:1545kg
パワートレイン:直列4気筒1998ccターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:218ps(システム総合)
最大トルク:36.5kg-m(システム総合)
ギアボックス:7速オートマティック

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みんなのコメント

4件
  • グランツアラーが無いのは本当に残念!
  • NEWベンベ2シリッ!
    それは、道行く誰もがふりかえる、突き抜けた名車の登場。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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