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イギリスで技術面の進歩を確認したフェラーリF1。ポーパシングの原因を掴むも、次戦は”現行マシン”で対処か

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イギリスで技術面の進歩を確認したフェラーリF1。ポーパシングの原因を掴むも、次戦は”現行マシン”で対処か

 フェラーリは、F1第10戦スペインGPでアップグレードを投入したが期待された結果を出せなかったため、SF-24の開発を軌道に戻すために極端な手段を取る可能性がある。

 第12戦イギリスGP終了後、シルバーストンでチーム代表のフレデリック・バスールは、3回のフリー走行セッションでシャルル・ルクレールのマシンにのみ投入されたアップグレードパッケージについて、チームは進歩を確認したと主張した。しかしまだやるべきことがあると認め、昨年のオランダGPの金曜日のように、初日の走行を犠牲にして調査を行うこともあり得ると示唆した。

苦しい戦況が“避けられたはずのミス”に。フェラーリF1代表はルクレールを擁護/イギリスGP

「少なくとも技術的な面で、今週末は一歩前進した。我々は金曜日の朝よりも日曜日の夜の方が状況をよりよく理解しているし、このことはシーズンの終盤に向けて励みになると思う」

「確かに今日の結果は理想的ではないが、我々は主に今日よりも昨日の結果について妥協した。カルロス(・サインツ)は堅実なレースをし、最初のスティントでマックス(・フェルスタッペン)に追いつき、レース序盤でミディアムタイヤを履いてマックスのすぐ後ろで10周を走ることができた」

 しかし、サインツは週末の間ずっとイモラ仕様のフロアを装備したマシンをドライブしていた。そのため、バスールはスクーデリアが来たる第13戦ハンガリーGPでどのソリューションを採用するかまだ決めかねている。

「このことを決める前に、週末の詳細な分析を行わなければならないし、超高速コーナーなどでのポーパシングの観点から、シルバーストンははるかに攻撃的なコースだったという事実を考慮しなければならない。しかし、ブダペストについては議論して決定する時間を取れるだろう」

 新しいフロアは明らかにダウンフォースを増加させたが、悪名高いポーパシング現象も再発した。バスールはその理由について、次のように説明した。

「風洞ではポーパシングがないので、相関関係を見出すのが非常に難しい。我々はみな、測定基準を持っている。詳細には触れたくないが、全員が測定基準を持っている。あるパーツを使うと他のパーツよりもポーパシングが多くなるといったことが予想されるが、それがパフォーマンスに悪影響を与えるかどうかは別の話だ」

「これは空力の問題だ。なぜなら空力パーツのみを交換したところ、スペインでポーパシングが発生したからだ。これを修正する多くの解決策があるが、パフォーマンスを犠牲にする解決策もある。パフォーマンスを犠牲にしない解決策によって、新しいパッケージを開発することもできる。我々は今、その段階にいると思う」

「おそらく次のレースは、現在のマシンで対処しなければならない。早ければ早いほどいいが、ポーパシングの少ないアップグレードを投入することになるだろう」

「昨年もシーズンのほぼ同じ時期にまったく同じ状況に陥った。シルバーストン、ブダペスト、スパでだ。そしてザントフォールトで食い止めることができた。状況について徹底的な調査を行い、大きく調子を取り戻すことができた。数週間後には結果を出せたからだ」

 フェラーリは昨年のオランダGPの初日に丸一日の走行を犠牲にして調査を行ったため、ザントフォールトでのレース結果には悪影響が出た。だからこそ、バスールは次のように認識している。

「この状況で難しいのは、問題が起きたときにそれを修正したり、少なくとも理解したりするための適切なテストができないことだ。そして週末に多少のタイムを失うことが分かっている場合、チームとして金曜日のセッションを妥協したり犠牲にしたりすることは非常に難しいことだ。『よし、FP1とFP2のことは忘れて、中期的なことに集中しよう』などと言うことはね」

「信じてほしいが、チームとしてこうした決断をするのはとても困難なことだ。というのも週末が始まり、シルバーストンの天候はいっそう悪かったからだ。つまり我々は自分たちを厳しい状況に追い込んだわけだが、それは以前から分かっていたことだ。土曜日の朝はウエットタイヤだったため、状況はさらに悪化した。それが助けにならなかったのは確かだが、週末前に決断を下していたし、そうするのは正しい判断だったと思う」

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