日本でも人気のCX-5 どうなる?
ボクらが次期「CX-5」だと考えていた「6気筒エンジンの後輪駆動SUV」は、どうやらCX-5の直接の後継ではないらしい。
【画像】マツダのSUVイッキ見【日本のSUVラインナップ】 全255枚
そんなことを感じたのは、きっとボクだけではないはずだ。
マツダは以前から、この先の商品計画について、モデルを「スモール」と「ラージ」に分け、前者は4気筒エンジン(もしくはハイブリッドやEV)のFF、後者は6気筒エンジン(もしくは4気筒エンジン+モーターのハイブリッド)を組み合わせるFRとすることを説明していた。
ボクらはそれを受けて、マツダの最量販SUVであるCX-5の将来について「CX-5はスモールではないだろうから、次期型は6気筒エンジンの後輪駆動になるのだろう」と漠然とイメージしていたのである。
しかし、そうではないらしい。
マツダの計画に「CX-5」がない?
2021年10月7日、マツダは今後のSUVの商品展開について以下のように発表したからだ。
ラージ商品群
CX-60(2列シート):欧州、日本
CX-70(ワイドボディ2列シート):北米
CX-80(3列シート):欧州、日本
CX-90(ワイドボディ3列シート):北米
スモール商品群
CX-50:米国
※主な仕向け地を記載
そもそも、CX-5という名前がないではないか……。
つまり、CX-5の新型は登場しないか、もし登場するとしても「かなり先」ということになる。
というわけで今回は、今後のマツダのSUVの商品展開について踏み込んで考えてみよう。
ただし、正式に発表されたヒントは少ない。そのため推測を多く含むことを先にお断りしておく。
CX-50とはいったい何者?
まず気になるのは、北米向けに展開される新型車「CX-50」とは一体なんなのか? ということ。
生産開始は2022年1月からと、今回発表されたなかでもっともデビューが早いと思われるニューカマーだ。
「CX-3」と「CX-30」の関係になぞらえれば、CX-50はCX-5より上のポジションということになる。
しかし、引っかかるのは「CX-50」がスモール商品群に属するということ。
ただしそれは、FF系のプラットフォームを使っているから「スモール」であり、車体サイズはある程度のどの大きさということかもしれない。
そうしないと「CX-30」との棲み分けが難しいからだ。
考えられるのは、今のCX-5のポジションをキープするモデルだということ。サイズ的に、そして価格的に、である。
CX-5にとって最大の市場である北米にも、現行CX-5のサイズや価格が魅力だからCX-5を選んでいるユーザーが多いはず。
そんな人に向けた商品と考えれば理解しやすい。
気になるのは、日本にも導入されるかどうかだが、結論をいえば可能性は高くなさそう。
なぜなら生産工場がアメリカであり、マツダの発表でも主要導入市場が「北米」と限定されているからだ。
もしかすると、CX-30に比べるとオフロードイメージを強調したモデルかもしれない。
一方で、日本へ導入される予定の「CX-60」とはどんなクルマか?
「既存モデルのCX-5や上記CX-50から上の幅広い価格帯に位置するモデル」とマツダは説明する。
後継CX-60 ハリアーのライバルに?
いずれにせよ、CX-60はCX-5の実質的な後継車と考えるべきだろう。
ラージ商品群だから後輪駆動アーキテクチャーなので、当然、車格も価格もアップする。
そこで「プレミアム路線でCX-5が高くなった」と世間からいわれないための策として新車名とし、さらにその車名もCX-5を連想する「5」ではなく1つ上の「6」として、CX-5よりも上のモデルであることをアピールする狙いがあると考えれば腑に落ちる。
そう、CX-3とCX-30との関係そのものだ(車名の数字は異なるが)。
「CX-70」はそのワイドボディ版というから、CX-60との関係は、「CX-8」に対する「CX-9」のようなポジションだと考えればいいだろう。
実は現行CX-5は、トヨタ「ハリアー」などDセグメントSUVに比べると車体がひとまわり小さく、サイズ感や見栄えを比較するとライバルと想定されるモデルに対して若干不利な面がある(そのサイズがいいという人が多いのもまた事実ではあるが)
しかしCX-60は車体がひとまわり大きくなることで、ハリアーをはじめ競合にリードできる室内&居住スペースを手に入れることになると考えられる。
さらにいえば、メルセデス・ベンツ「GLC」、BMW「X3」、そしてアウディ「Q5」などと同等のサイズ感になり、同じセグメントで戦うことを考えているに違いない。
きっとお高いのでは? その質問に対する答えは、どう考えても「YES」だ。もし価格上昇がなかったら奇跡としかいいようがない。
そのため、北米においては既存のCX-5ユーザーを食い止める策として「CX-50」が用意されると考えれば辻褄があう。
2桁モデルになると価格は上昇か
3列シートの「CX-80」はCX-8の後継モデル。そのワイド版「CX-90」はCX-9の後継モデル。
この2台に関しては素直にそう考えればよく、分かりやすい展開だ。
ただし、こちらも「1桁モデル」に比べると価格上昇は避けられないだろう。
ところで、マツダの発表を読んで興味を覚えたのはエンジンだ。
「よりハイパワーが求められる北米には、ターボチャージャー搭載の直列6気筒ガソリンエンジン」と今回リリースに書かれている。
つまりは北米ではラージ商品群のCX-70とCX-90に、V8エンジンに相当するパワーを与えるということを考えているようだ(もちろんもっとベーシックなパワーユニットやハイブリッドも用意するだろうが)
世の中がダウンサイジング傾向で6気筒エンジンをやめて4気筒化することが当たり前となっている昨今、あえて逆方向にチャレンジしていくマツダの精神はクルマ好きとしては楽しいし、応援したくなってくる。
一方で「クリーンディーゼルエンジンの人気が根強い日本では、直列6気筒の『スカイアクティブD』と48Vマイルドハイブリッドの組み合わせやプラグインハイブリッドなどを導入していく予定」とマツダは説明する。スカイアクティブDとはディーゼルエンジンだ。
CX-5そのままの可能性も?
ところでCX-5はどうなるのか、このまま消えてしまうのか?
実はマツダの発表ではそこにも触れている。
「2012年の導入以来グローバルに好評をいただいているCX-5は、今後も継続的な商品改良によってデザイン進化やモデルラインナップの拡充を図るとともに、最新の安全技術やコネクティビティ機能を導入して商品力を強化し続け、今後もマツダのクロスオーバーSUVラインナップの1つとして大切に育てていく計画です」
やはり、フルモデルチェンジはしない、もしくは当分ないと読み取れる(CX-3と同じじゃないか!)
それはそれでいいのかもしれないが、するとCX-50との棲み分けがどうなるのか興味深い。
もしかすると、CX-50はCX-5よりも車体がひとまわり小さく、そのサイズの違いで棲み分けを図るということも考えられなくはない。
もしくは、北米ではCX-50がCX-5の直接的な後継車となり、CX-5はドロップするということもあり得るのだろうか……
それは、CX-50が正式発表されたときに明らかになるだろう。
その公開は、11月に開催される予定のロサンゼルスオートショーになりそうだ。
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みんなのコメント
本当にプレミアムメーカーになりたいならOEMの軽やバンやめて、マツダ2、CX-3、CX-5もやめてCX2桁シリーズとマツダ3、6のラインナップで勝負しないとな。
スバルのように選択と集中が出来ずに、背伸びばかり。
田舎メーカーが見栄はるなよ。