「遊びにも対応するタフなワゴンモデル」が登場
メルセデス・ベンツが手がけるクロスオーバーモデルの「Eクラス オールテレイン」が2024年3月、フルモデルチェンジで最新世代へと生まれ変わりました。2代目としてどんな進化を遂げたのか、その詳細に迫ってみたいと思います。
新型「Eクラス」のPHEVは、バーゲンプライスの998万円から。メルセデス・ベンツの本気がうかがえる「Sクラス」級の走りとは
ベースとなるEクラスに合わせてオールテレインも新型に
2017年にメルセデス・ベンツとしては初めてのクロスオーバーモデルとして販売された「Eクラス オールテレイン」。W213型の「Eクラス」をベースにし、最低地上高を25mm高くし、全長と全幅も約10mm拡大させた「E 220 d 4MATIC All-Terrain」は、SUVとは異なる「遊びにも対応するタフなワゴンモデル」としてEクラスのラインアップに加えられた。
2024年初頭、ベースのEクラスが最新世代へと切り替わったため、オールテレインも新型へ進化することとなり、2024年3月に販売開始となった。
今回販売されたのは「E 220 d 4MATIC All-Terrain(ISG 搭載モデル)」で、価格は1098万円(消費税込)。先代同様、モノグレードとなる。SUVとステーションワゴンの利便性を併せ持つスタイルや高性能な4WDシステムである4MATICなど、基本構成は先代モデルと同じ。しかし、安全性、快適性能などが大きく向上している。
ボディサイズは全長4960mm×全幅1980mm×全高1495mmで、これはEクラス ステーションワゴンの全長、全幅とほぼ変わりない。最低地上高は145mmだが、全高は1495mmに収められているので、都市部に多い立体駐車場に入れることも可能なサイズとなっている。
走行性から快適性まですべての性能が大幅に向上
新型オールテレインのエンジンは197ps/440Nmを発生する2Lクリーンディーゼル4気筒ターボ。そこに最大で23ps/205Nmのブーストが可能な電気モーター(ISG)を組み合わせている。高いトルクと燃費性能を特徴とするディーゼルエンジンの特性をより際立たせた組み合わせと言えるだろう。トランスミッションは9速ATの「9G-TRONIC」で、4輪駆動システムには4MATICを採用。サスペンションは他モデルで定評のある連続可変ダンピングシステムADSとエアサスペンションを組み合わせた「AIRMATICサスペンション」を採用し、乗員や荷物の重さに応じて車高を保つセルフレベリング機構も備えている。
近年のクルマだけに電子デバイスや運転支援、安全機能の進化ぶりも大きなトピックだ。進化したレーダーセーフティーパッケージには高速道路で半自動運転のような前者追走が可能なアクティブディスタンスアシスト・ディストロニックやアクティブステアリングアシスト、緊急回避システムやレーンキーピングアシストなど、じつにさまざまな機能を標準で備えている。
新世代の対話側インフォテインメントシステムである「MBUX」、iphoneに対応したデジタルキー、zoomやSNSなど使えるアプリケーションも拡大されている。
オールテレインらしい装備としては、オフロード走行を支えるために車両のフロント部分下部の路面を仮想的にディスプレイに写す「トランスペアレントボンネット」なども用意。クルマ周辺の深い窪みや障害物を確認することができるようになっている。
Eクラスベースで基本性能が極めて高いクロスオーバーモデルのオールテレイン。SUVとは異なる「遊びに適したクルマ」として、アクティブ思考のクルマ好きにぜひ覚えておいてもらいたい選択肢だ。
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ノーマルEクラスは1880mmだから1cm幅広になる