スペインのカタロニア・サーキットで前日から開催されているELMSヨーロピンアン・ル・マン・シリーズの公式プレシーズンテスト。4月9日(火)は最終日に設定されたふたつのテストセッション(セッション4/5)が行われ、マヌエル・マルドナド、シャルル・ミレッシとパニス・レーシングの65号車オレカ07・ギブソンをシェアするアーサー・ルクレールが、全体ベストとなるタイムをマークしている。
フェラーリF1チームの開発ドライバーで、LMP2カテゴリーでは“ルーキー”となるルクレールは、現地9時から開始された午前中の4時間のセッションで65号車オレカを駆り1分28秒254のベストラップを記録した。
佐藤万璃音のユナイテッド22号車が初日最速。LMGT3は木村武史組がクラス首位/ELMS公式テスト
一番時計となったルクレールのラップタイムは、午後のセッションでトップを記録したベン・ハンリー(22号車オレカ07/ユナイテッド・オートスポーツ)の1分28秒493と比較して秀でるだけでなく、ハンリーの僚友である佐藤万璃音が月曜日にマークした初日最速タイムを0.725秒上回るものだった。
2番手となった22号車オレカに続いたのは、ユナイテッド・オートスポーツの姉妹車23号車オレカだ。このクルマではポール・ディ・レスタが午前中に1分28秒590をマーク。ともに1分28秒台後半のタイムを記録し、午後のセッションで2番手となった宮田莉朋組37号車オレカ(クール・レーシング)と午前中3番手の3号車オレカ(DKRエンジニアリング)に先行している。
この日は他クラスのLMP3とLMGT3でも、テスト初日の月曜日に記録されたタイムより速いラップタイムが出た。
RLR Mスポーツのニック・アドコックは15号車リジェJS P320・ニッサンに乗り込み、クラストップタイムとなる1分35秒509をマーク。ライバルチームに所属するマヌエル・エスピリト・サント(17号車リジェ/クール・レーシング)を0.242秒引き離した。
新しいGTクラスであるLMGT3では、セッション4でダビデ・リゴンが1分41秒078というタイムを刻んだ86号車フェラーリ296 GT3(GRレーシング)と午前中2番手につけた55号車フェラーリ296 GT3(スピリット・オブ・レース)が並び跳ね馬がワン・ツー。3番手はアンドレア・カルダレッリのドライブで1分41秒395をマークした63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3エボ2(アイアン・リンクス)だ。
濱口弘も乗り込むこのランボルギーニのすぐ後ろ、4番手に木村武史組57号車フェラーリ296 GT3(ケッセル・レーシング)が続いた。ケッセルは午後のセッション5でクラストップタイムを記録しているが、タイム自体は午前中の方がわずかに速かった。トップ4をイタリア車が独占するなか、女性ドライバー3名が乗り込む85号車ポルシェ911 GT3 R(アイアン・デイムス)がトップ5最後のスロットに入っている。
初日の3セッションと最終日の2セッション、計17時間にわたって行われた公式プレシーズンテストを終えたELMSはいよいよ今週末、カタロニア・サーキットで2024年シーズンの開幕戦バルセロナ4時間レースを迎える。レースウイーク最初の走行機会となるフリープラクティス1は、4月12日・金曜11時50分(日本時間18時50分)開始予定だ。
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