もくじ
どんなクルマ?
ー ゴルフ・エステート(ヴァリアント)の選択肢がさらに拡充
新型フォルクスワーゲン・ポロ「GTI」試乗記 2018年型は「正当派」
どんな感じ?
ー ベーシックカーとしての仕上がりの良さ
ー 都市部でも高速道路でも、安楽で高燃費
ー 堅実な車内に、高品質なインフォテインメントシステム
「買い」か?
ー 間違いのないファミリーカーの選択肢
スペック
ー フォルクスワーゲン・ゴルフ・エステート1.5EVOのスペック
どんなクルマ?
ゴルフ・エステート(ヴァリアント)の選択肢がさらに拡充
このフォルクスワーゲン・ゴルフは、通常のハッチバックのラゲッジスペースでは物足りない、と感じるひとのためのクルマ。基本的にクルマの趣旨としては、ハッチバックモデルと大きな違いはない。
MQBプラットフォームをベースに、非常に幅広いガソリンとディーゼルエンジンのラインナップを用意。ヴォルフスブルク生まれのクルマに共通する、しっかりした製造品質を備えている。
ハッチバックとエステートとの違いは、リアドアから後半のボディ。リアオーバーハング部分を延長し、7代目となるゴルフでは4258mmから4567mmへと全長が伸びている。
この直方体状のスタイルとすることで、ラゲッジスペースを拡大。リアシートを畳まない状態で、ハッチバックの容量は380ℓだが、エステートでは605ℓの容量を得ている。リアシートを畳めば、1620ℓの大きな空間が広がる。使いやすそうだ。
エンジンの選択肢にも不足はない。ベーシックな124psを発生する1.4ℓのガソリンエンジンから、310psを発生するゴルフRエステートまで揃う。加えて、4輪駆動システムを備えたクロスオーバー風のオールトラックも選べる。
今回のテスト車両には、129psを発生させる新しい1.5ℓEVOガソリンエンジンが搭載されていた。このユニットはフォルクスワーゲン・グループの中では比較的新しいもので、既にセアト・イビーザやフォルクスワーゲン・ポロのホットバージョンにも搭載されている。
その実、どんな味わいを見せてくれるのだろうか。
どんな感じ?
ベーシックカーとしての仕上がりの良さ
もし、ゴルフのラインナップをわたしの好きなカレーに例えるなら、エステートはヨーグルト風味の効いたチキンコーマカレーと言ったところ。当り外れがなく、ちゃんとしたカレーを楽しむことができるから。でも、もし激辛のビンダルーカレーのようなクルマがお望みなら、ゴルフRエステートをお勧めする。今回のテスト車両がだいぶ甘口に感じられてしまうだろう。
失礼、空腹につられて話が逸れてしまった。
そもそも、GTIやRのエンブレムが付かない素のゴルフは、心の琴線を掴むような、日常的に走行を楽しみたいという欲求を満たせるクルマではないと思う。ベーシックなゴルフ・エステートに際立った性格を求めることは、クルマの本質とは異なることなのかもしれない。
かといって、エキサイティングさは不足していても、一般的なクルマとしての評価が落ちるわけではない。ゴルフ・エステートはベーシックで実に良いクルマだ。
都市部でも高速道路でも、安楽で高燃費
1.5ℓEVOエンジンはクルマをスムーズに加速させ、静かで、クルージング時の印象も洗練されている。レスポンスの面では3000rpmほど回したいところだが、20.4kg-mの最大トルクは1400rpmから発生する。ダイレクトで正確なフィーリングの6速マニュアルとの組み合わせで、都市部でも高速道路でも、とても安楽に運転することができる。
フォルクスワーゲンによると、このユニットのカギは、アクティブシリンダーマネジメント(ACT)を導入することで、パワーと燃費を両立させた点にあるとしている。ターボ加給されるエンジンは、低負荷走行となるコースティング状態で4気筒すべてを休止させることが可能で、20.3km/ℓという優れた燃費を実現するという。
今回のテストでの平均燃費は17.7km/ℓだったから、メーカーが主張する燃費も、それほど実際とかけ離れた数字ではなさそうだ。
不意のくぼみや荒れた路面では望まない振動が出てしまうが、全般的には乗り心地も良いゴルフ・エステート。コーナリング中のボディロールもしっかり抑制されており、フロントタイヤのグリップも不足は感じられない。
ただ、ステアリングへ伝わってくるフロントタイヤのフィーリングはほとんどないから、ペースを上げてコーナリングを楽しむという雰囲気でもない。デフォルトモードでは軽すぎるステアリングフィールは、スポーツモードにすると丁度良い具合に、重さが増してくれる。
堅実な車内に、高品質なインフォテインメント・システム
運転席からの前方、後方の視界も非常に優れているし、ステアリングコラムはチルト(上下)とテレスコピック(前後)調整が可能で、シートのスライド量も充分なものだから、最適なドライビングポジションに合わせることも容易。
不満を挙げるとすれば、リアシート側のレッグスペースとヘッドルームが狭く感じられることだが、テスト車両には995ボンド(15万円)のオプションとなるパノラミックサンルーフが備わっており、これがなければ、頭上空間はもう少し広いはず。
インテリアの質感は単調ではあるものの、パネル類の組み付け精度は高く、エアコンやインフォテインメント・システムの操作感度も良好で、位置も適切。ちなみに、テスト車両には8インチモニターが付くフォルクスワーゲンのディスカバー・ナビゲーションが装備されていたが、グラフィックスや反応、使いやすさなど、現在市販されているシステムではベストのひとつだと思う。
従来式のアナログメーターに代わって、12.3インチの高精細ディスプレイによるデジタルメーターに変更できる、495ポンド(8万円弱)のアクティブ・インフォ・ディスプレイも良い。このモニターには、ナビゲーションの地図を含む、様々な情報を表示することができる。
「買い」か?
間違いのないファミリーカーの選択肢
特徴の薄いドライビングフィールに関しては、限られた予算の中でファミリーカーを購入する層にとって、重要視される項目ではないはず。
間違いのないファミリーカーの選択肢として、ゴルフ・エステートはその有力候補になるに違いない。群を抜く運転のしやすさや実用性の高さだけでなく、燃費の面でもお財布に優しい。
このテスト車両のグレードは「SEナビゲーション」だった。充実した装備ながら、価格は2万3305ポンド(350万円)で、1.5ℓのスコダ・オクタビア・エステートと比較しても2000ポンド(30万円)ほど高価なだけ。専門家によれば、5万8000kmか3年間走行後の車両価値も、新車時の43%は残存すると試算しており、これは、スコダ・オクタビアより1%ほど高いレートとなる。リセールバリューも期待できそうだ。
さらに、スパイスの効いたホットハッチの性能に、ゴルフ・エステートの実用性も兼ね備えたい向きには、310psを発揮するゴルフRという選択肢もあることをお忘れなく。そのスペシャルメニューを味わうには、3万5000ポンド(525万円)を用意する必要があるけれど。
フォルクスワーゲン・ゴルフ・エステート1.5EVOのスペック
■価格 2万3305ポンド(349万円)
■全長×全幅×全高 4575×1800×1485mm
■最高速度 210km/h
■0-100km/h加速 9.5秒
■燃費 20.3km/ℓ
■CO2排出量 113g/km
■乾燥重量 1346kg
■パワートレイン 直列4気筒1498ccターボ
■使用燃料 ガソリン
■最高出力 129ps/5000rpm
■最大トルク 20.4kg-m/1400rpm
■ギアボックス 6速マニュアル
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