今、国産自動車メーカーの“第二勢力”として勢いを増しているのがスズキだ。実は軽を含む2017年の四輪国内販売は、日産を上回り3位と“3大メーカー”の一角を崩すほど好調。「小さく、軽く、安い」を地でゆく車作りの路線は、他社とは一線を画し、独自の存在価値を発揮している。では、車そのものの評価は、トヨタ・日産・ホンダの3台メーカーの車と比較してどうなのか。
文:清水草一/写真:編集部
ベストカー2018年3月10日号
軽自動車の排気量アップは不可能!! 軽自動車規格のウラにある"諸事情"とは?
スイフトスポーツ VS トヨタ 86
スイフトスポーツは、コンパクトカーをベースとしたスポーティ車、トヨタ86は後輪駆動のクーペと、両車の立ち位置は違う。だが、手ごろなサイズと価格のスポーティ車という意味で、スイフトスポーツと86は、ともに定評ある2台だ。
◆ ◆ ◆
86 GT/全長×全幅×全高:4240×1775×1320mm、価格:298万1880円(6MT車)
86は涙が出るほどいいクルマだが、クーペなのにカッコよくない。どうにもデザインが凡庸でイカン。
対するスイフトスポーツは5ドアハッチバックで、2ドアクーペの86とガチンコで比べても無意味ではあるが、デザインも中身も実にしっかりしてるし、86同様モータースポーツへの参加も大アリ。居住性も充分なので、そのほかあらゆる用途に応えてくれる。
スイフトスポーツ/全長×全幅×全高:3890×1735×1500mm、価格:183万6000円(6MT車)
真面目な話、スイフトスポーツの万能性は呆れるほど高い。高齢者の送迎から通勤、ワインディング走行、ロングドライブ、なんでもまったくムリなくこなすはず!
ハイオク仕様ではあるが、本当の本気で国民車になれる素質がある。86は希少なFRクーペであり、それはそれで大変スバラシイが、この勝負、スイフトスポーツの勝利だ。
スペーシア VS ホンダ N-BOX
今や軽自動車のみならず、登録車を含めてもぶっちぎりの売れ行きを誇るホンダ N-BOX。ガチンコライバルのスペーシアは、軽の王者にどこまで迫れているのか?
◆ ◆ ◆
■N-BOX/全長×全幅×全高:3395×1475×1790mm、価格帯:138万5640~208万80円 ■スペーシア/全長×全幅×全高:3395×1475×1785mm、価格帯:127万4400~204万8760円
ブッチギリでホンダ N-BOXの勝利。スペーシアも決して悪くないし、軽初のヘッドアップディスプレイや安全装備の充実で頑張っているが、なにせN-BOXはシャシーの作りのレベルが違う。
居住性や使い勝手はいい勝負、デザインはどっちもイマイチでどんぐりの背比べ。カスタム同士のオラオラ顔勝負では、スペーシアカスタムのほうが、うまくアルファード風にまとまっていて勝っているが、N-BOXの走りの質感はあまりにも異次元で、ほかの軽は対抗不能だ。エンジン&CVTの仕上がりも微妙にN-BOXのほうがイイ。
スズキとしても、「まさかここまでやるとは」と、N-BOXのデキには降参せざるを得ないんじゃないか? たぶん敵ながらアッパレだと思っているに違いない。
クロスビー VS トヨタ アクアクロスオーバー
ともにハスラーとアクアという人気車のエッセンスを感じさせながら、コンパクトクロスオーバーを仕立て上げたクロスビーとアクア クロスオーバー。軍配が上がるのは、果たして……。
◆ ◆ ◆
クロスビー ハイブリッドMX/全長×全幅×全高:3760×1670×1705mm、価格:176万5800円
クロスビーの1Lターボ&6速ATのデキのよさにはかなりビックリしたが、元アクアオーナーでもあった筆者としては、「アクアの域までは達していない」と見る。
ハスラー風のクロスビーのデザインは目を引くし、楽しげな感じはあるが、アクアの総合力はなかなかのもの。この価格で最強レベルの燃費性能を持ち、低重心なのでハンドリングも意外とイイ。
アクア クロスオーバー/4060×1715×1500mm、価格:206万2800円
弱点は見た目で、なかでもクロスオーバーはセンスがないが、クロスビーもハスラーに比べるとデザインが間延びしていて、いまひとつ。
誰にでも薦められるという点を考えると、アクアクロスオーバーに軍配を上げざるを得ない。
スイフトハイブリッド VS 日産 ノートe-POWER
e-POWERという飛び道具を手に販売台数トップに躍り出たノートに対して、スズキのスイフトは軽さを武器に2017年にはモーター出力を高めたフルハイブリッド仕様も追加。ともにリッター30km超の燃費を誇るエココンパクト同士の対決だ。
◆ ◆ ◆
スイフト ハイブリッドSG/全長×全幅×全高:3840×1695×1500mm、価格:166万8600円
スイフトハイブリッド(フルハイブリッドのほう)は、小さめのモーター&電池に5速AGS(シングルクラッチのAT)を組み合わせたユニークな成り立ちだが、ユニークさならノートe-POWERのシリーズハイブリッドが勝るだろう。
なにせ回生ブレーキを強いほうにセットしておけば、ほぼワンペダルドライブも可能なんだから。
ノートe-POWER X/全長×全幅×全高:4100×1695×1520mm、価格:196万5600円
しかし、ノートのエクステリアはあまりにも凡庸で、車好きとしては(購入の)ハードルが高い。そんなこと気にしないってならいいですが、私ならカッコだけでもスイフトを選ぶ。
5速AGSはマニュアル的操作も可能なので、守旧派カーマニアとしては楽しみが多いし。
スイフトには、スイフトスポーツというスター的存在がいるのもプラスアルファではなかろうか。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
日産の「和製スーパーカー」!? 斬新「3人乗り」仕様&目がバグる「幅狭」仕様! “後輪駆動”でめちゃ楽しそうな「ブレードグライダー」とは
日産「“ミニ”ケンメリGT-R」実車展示に大反響! “全長3m級”ボディの「斬新スポーツカー」がスゴい! 幻の「ちびメリ」とは?
[N-BOX]が[スペーシア]に負けるなんて…絶対王者 N-BOXに何が起こったのか!?!?!?
5速MT搭載! 三菱が新型「軽トラック」を発表! ワイルドな「角張りボディ」採用した商用モデル「新型ミニキャブ」に反響続々!
ハチロク乗りもGR86乗りもすれ違ったら敬礼必至! 偉大なるご先祖「TE27」のレビン&トレノが胸熱すぎるクルマだった
待たせたな!! [新型フォレスター]は燃費大幅アップ間違いなし! スバルの次世代[e-BOXER]はトヨタのTHSをついに搭載へ
なんで!? バカ売れ[ヤリスクロス]も樹脂パーツだらけ!! 最近の新車に多いワケ
2024年中の発表もあるか!? ホンダのおしゃれクーペ「プレリュード」誕生間近? 新型は「往年の名車ゆずり」の圧倒的な存在感が魅力的
履き替えた古いタイヤってどこいくの!?!? 廃タイヤの99%がキチンとリサイクルされている衝撃!! じつは超絶エコだった
ホンダ「新型ヴェゼル」登場! めちゃ精悍「“スポーティ”仕様」がカッコイイ! デザイン刷新の「フル無限カスタム」も設定
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?