9月2日、栃木県のモビリティリゾートもてぎでENEOSスーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第5戦『もてぎスーパー耐久 5Hours Race』の公式予選が行われたが、予選後、今回からDAT(ダイレクト・オートマチック・トランスミッション)を搭載して参戦を開始したORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptについての説明が行われた。サーキットでマニュアルトランスミッション(MT)以上のパフォーマンスを発揮できるATを目指し、スーパー耐久に初めて投入されたが、初参戦の予選日までは苦労の連続となった。
これまでも水素エンジン搭載のGRカローラなど、モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくりをモットーに、スーパー耐久のST-Qクラスを活用してさまざまな取り組みを行っているORC ROOKIE Racing。迎えた第5戦に投入されたのは、これまでスーパー耐久で使用されてきたGRヤリスとは異なる、DAT搭載のORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptだ。
Dレンジで走れてタイムはMTと同じ。ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptがS耐もてぎに登場
このORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptについて、これまでスーパー耐久を舞台にGRヤリスを鍛え上げてきた齋藤尚彦GR車両開発部グループ長は、このDATについて「MTと同じ操作感を味わえるもの」を目指していると説明した。
トルコンATを基本としているが、モータースポーツの楽しさを多くの人たちに届けたいというコンセプトのもと、AT限定免許の人でもGRヤリスに乗って、モータースポーツを楽しめるようにしたい、さらにアップシフトで、MTよりも速くなるATを目標としているという。
「例えばコーナーに進入したとき、MTだとこのギアに入れるよな……とういうところを、ちゃんと再現して勝手に入れてくれるというものです。パドルシフトもついていますが、Dレンジのままでも、お客さまが意図したギアに、お客さまが意図したタイミングで入れるというものを目指しています」
ただこれまで、開発は決して簡単なものではなく、「ゴールは遠い」という。TGRラリーチャレンジでは早川茂トヨタ副会長がドライブしDATをトライ。さらに出力を上げたものを全日本ラリーに投入し、ストレスをかけながら鍛え続けてきた。ただ、早川副会長のドライブでしか出ないトラブル、MORIZOでは出ないトラブルなど、ドライブする人によっても路面によってもさまざまだったという。
ステップを踏みながら投入された今回のスーパー耐久参戦だが、「正直準備して、我々が想定していた以上のストレスが木曜、金曜、そして今日とかかっています」と走行開始から困難に見舞われているという。ラリーとのいちばんの違いはグリップだ。
「スリックタイヤを初めて履いていますし、サーキットという過酷な状況で、かつ速度も速い。簡単に申し上げると、熱です。タイヤのグリップが上がってくると、駆動系、エンジン、その他が悲鳴を上げるように熱を上げています」
グリップがかかってくることで、駆動系がどんどん熱をもっていき、「MTで想定していた経験値でATはこのくらいかな、と思っていたところをはるかに越えてしまった」と、金曜の時点でDATの冷却に対する考え方を変更。夜を徹して作業が行われ、オイルクーラーを減らし、「とにかく空気での冷却を」とファンを追加。たったひと晩で改良を施してきた。
ただ予選日も、今度はDATによるものではなく、酷暑のなかの熱によって電気系統にトラブルを抱えてしまった。この日は他車でも酷暑による熱害が多数発生するコンディションとなったが、Aドライバー予選では、MORIZOのアタックの際にピットアウトが遅れ、さらにコース上でストップ。赤旗の原因にもなってしまった。
しかし石浦宏明監督によれば、この際にMORIZOのインフォメーションによって電気系トラブルの原因が特定され、早急な対処の結果トラブルの解消に至ったという。さらに、昨日改良を施した冷却の向上によって、パワーも上がっているという。
齋藤グループ長はトラブルについて「本当に滝汗ものでした」と振り返ったが、「明日はスタートから元気よくMORIZOさんに走っていただたらと今準備しています」という。一方でMORIZO、そして小倉康宏からは「楽しいね」という高評価ももらっている。シフト操作に集中することができ、これまでできなかったラインを攻めたりなど、よりドライビングに集中できているという。ただ、小倉クラッチの社長でもある小倉は「クラッチついてないんだよね……(笑)」とも。
おそらく決勝レースも、ORC ROOKIE GR Yaris DAT conceptはスタートからずっとDレンジで走り続けるはずだ。チームは、こうしてサーキットで開発を進めることで次へと繋げていくスタンスだ。どんなレースを展開してくれるか、また通常のMTを搭載するST-2クラスのGRヤリスに対してどんな速さをみせるか、楽しみなところだろう。
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