■単体ではなく「トータルでデザインする」
加藤ノブキさんはこれまで、漫画家やイラストレーター、絵コンテライターなど、様々な分野で活躍してきました。最近では腕時計メーカーSEIKOの広告イラストデザインや、イタリアの2輪メーカー「FANTIC(ファンティック)」の日本での広告などを手掛けています。
HUD+カメラ搭載 360°の視界を確保した「クロスヘルメットX1」登場
自らもバイクを深く愛する、バイク歴20年以上のバイク乗り。2019年、2020年にはバイクをテーマにしたイラスト展を計3度、開催しました。
2020年6月にアライヘルメットから新発売となった『ラパイドNEO オーバーランド』は、ストリートとミリタリー、アウトドア、スポーツという、これまでのバイクファッション、そしていま一般的となっているファッションの要素を取り入れたヘルメットです。そのスタイリッシュながら、どこか親しみ深いデザインが話題を呼んでいます。
加藤さんがこのヘルメットをデザインする際、「バイクファッションをトータルでデザインする」というコンセプトがありました。だからこそ、『ラパイドNEO オーバーランド』をかぶる“いまのバイク乗り”がどんなジャケットを着てどんなパンツを身につけ、どんなシューズまたはブーツを履くのか……というところまでイメージを膨らませていました。
実際に描かれたイラストを見せてもらうと、これまでのイメージを、良い意味で裏切る格好をしたバイク乗りたちがそこに存在していました。ウインドブレイカーを着込み、足元にはスニーカー。『ラパイドNEO オーバーランド』と調和した服装に身を包む、バイクを楽しむ人たちのイメージです。
そのイラストには、可能性をとどめてしまうような枠はありません。加藤さんが提案したいのは“いま、格好良いバイクファッション”です。もっと自由に、開放しよう、というメッセージが感じられます。
■“バイク乗り加藤ノブキ”のファッション
そんな加藤さん、最近はモトクロス用のライディングギアであるモトジャージに可能性を感じているそうです。
「モトジャージは、アウトドアブランドの『POLeR(ポーラー)』なども出しているのですが、モトジャージとアウトドアは、同じ土の上で遊ぶというところから、すごく相性がいいんですよ。アウトドアは以前からブームで、アウトドアファッションは、すでに市民権を得ています。『THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)』や『Columbia(コロンビア)』とかね。モトジャージも一般的なファッションアイテムとして、成立し始めているように思います」
もともとバイク乗りのファッションだったライダースジャケットが一般的なファッションとして広く浸透しているように、モトジャージにもその可能性がある、加藤さんはそう考えています。
ちなみに取材当日も『Deus Ex Machina(デウスエクスマキナ)』のモトジャージを着用していました。長袖ながらメッシュ素材なので夏でも涼しく、いろいろなファッションに合う使い勝手の良さがあるそうです。
実際にモトクロスを走るときには、この下にプロテクターを装着するものです。ゆったりしたつくりなので、街乗りでもインナープロテクターを活用できるイメージが湧きます。
この『Deus Ex Machina』は、バイクのカスタムショップから始まったオーストラリアのアパレルブランドで、バイク、サーフィンとファッションを融合させ、一般的なアパレルブランドとして認知されているのだそうです。
普段の“バイク乗り加藤ノブキ”の格好を写真で見せてもらうと、『Deus Ex Machina』のモトクロスジャージと『H&M』のバイカーパンツ、それにオフロード用のグローブ、足元にはナイキの『エア ジョーダン 1 モト』というバイク用スニーカーを組み合わせています。そして、またがるのは愛車、KTMのフルカウルスーパースポーツ「RC8」……様々なジャンルが混じり合ったスタイルです。
「H&Mのバイカーパンツは、普通のアパレルです。ヒザの上にシャーリングが入っていますよね。バイク用の革パンなどに入っているシャーリングがファッションとして格好いい、ということで、一般のアパレルに取り入れられているんです。ですから、これはただのスキニーパンツ。シャーリング機能もありません。ファッションとしてのパンツで、シルエットが良いんです。
フルカウルスポーツバイクだと足が熱いので、『ROARS ORIGINAL(ロアーズオリジナル)』のレッグウォーマーをつけることもあります。ストリートの場合、チャップスのように裾が広がっているものは合わないんですが、ROARS ORIGINALのものはスリムなので、それが気に入っています」
肌寒い季節には「ナイキのウインドブレイカーを着たりしますね」という答え。「風圧でバサバサしないんですか?」と聞くと「高速に乗らないのなら問題ない」のだそう。冬にはROARS ORIGINALの革の長袖を取り付けることができるダウンベストを着込みます。
スニーカーにもこだわりがあります。じつは加藤さん、「30足から40足は持っている」というかなりのスニーカー好きなのです。工夫次第で、好きなアイテムを身に着けてバイクに乗ることができる、そんな加藤さんの姿勢が伝わってきます。
「スニーカーを選ぶとき、バイクの操作ができるものか、ということは考えます。シフトペダルが当たるつま先の部分の革の強度を気にしますし、その部分が白いものは選びません。その点、ナイキのスニーカーはモノがいいんですよ。革が硬いし、強い。『エアジョーダン 1 モト』というモデルがあるのですが、これはバイク用のスニーカーで、ギアチェンジのところに保護パッドがついているんですよ」
加藤さんが注視するのは、もちろん一般のアパレルだけではありません。『RSタイチ』の“コーデュラ フーディ”や『ダイネーゼ』の“FULL-ZIP HOODIE”にも注目しているのだとか。加藤さん曰く「おしゃれに見えるかそうでないかというラインは、シルエット」なのだそう。どちらもプロテクターを備えるライディングギアですが、一見そうとは感じさせません。
バイク乗りとしての加藤さんの姿にオンロード、オフロード、そしてライディングギアと一般的なファッションの垣根は存在していません。何かに縛られることなくバイク×ファッションを楽しんでいるように見えます。
加藤さんが『ラパイドNEO オーバーランド』に乗せた思いも同じで、それがバイクとのライフスタイル「自分のバイクに合うのはどんな服だろう」を考える楽しみとして広がれば、バイクライフがもっと鮮やかに彩られるのではないでしょうか。
■加藤ノブキ・プロフィール■1977年広島県出身。バイク歴27年。愛車はKTM「RC8」のほか、ファンティック「キャバレロ・フラットトラック250」も増車。2002年東京芸術大学美術学部デザイン科卒業。アーティスト活動とともに、フリーランスとして漫画・イラストレーション・絵コンテなどのクライアントワークを行なう。また、創作漫画集団『mashcomix』のメンバーとしても活動。2019年、2020年には『UNITEDcafe』店内でのバイクをテーマにしたイラスト展『HAVE A BIKE DAY.』を2年連続で開催。2019年は『DEUS EX MACHINA 原宿』で『モトクロニクル2030』も実施。腕時計メーカーSEIKOや、イタリアの2輪メーカー「FANTIC(ファンティック)」の日本での広告イラストデザインなどを請け負う。2020年6月下旬、アライヘルメットよりデザインを手掛けた『ラパイドNEO オーバーランド』がリリースされる。
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