中古車購入ガイド [2023.02.24 UP]
【国産スポーツ】86、スイスポなど魅惑のモダンスポーツ中古車事情
最近はスポーツカーが少ないな……というのもひと昔の話。現在のスポーツカーラインアップは、意外なほど充実している。例えばトヨタはGR86やGRスープラのピュアスポーツを筆頭に、GRヤリスやGRカローラを設定するというかつてない布石。日産はフェアレディZ、GT-Rという高性能スポーツを今でも販売している。ホンダもタイプRの系譜は今なお残り、マツダはロードスターが人気モデルとして生産され続けている。また、少し前に三菱ランエボやスバルWRX STIは生産終了したものの、スバルにはBRZがラインアップされている。海外に目を向ければ、プレミアムブランドは軒並み高性能スポーツカーや高性能サルーンを用意。価格の問題を除けば、いまだかつてないほど存在しているのだ。そんなわけで今回はスポーツカー特集。特に、身近な国産スポーツにフォーカスを当て、相場動向を探ってみたい。
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国産スポーツカーの歴史
日本は諸外国と比べてもスポーツカー先進国である。スポーツカー文化はヨーロッパを中心に戦前から存在しており、それが日本に普及したのは戦後のこと。オイルショックを抜けた80年代から90年代に隆盛を極め、現存する国産スポーツカーもその当時のブランドを引き継いでいるものが多い。2000年代に入ると、排ガス規制により多くの名車の系譜が途絶えてしまう。しかし、まもなく各メーカーが排ガス規制を乗り越えて日産 GT-Rや三菱 ランエボ、スバル インプレッサ STIなどをリリースし、レクサスからは国産では希少なスーパーカー「LFA」なども発売された。現在も各メーカーが魅力的なスポーツカーを揃えている。
マツダ ロードスター
1989年の発売以来、多くのファンに愛されてきたオープンスポーツがロードスター。世代交代を重ねるごとに、より快適で速く、スポーツカーらしい進化を遂げてきた。それでいながらコンパクトなスポーツカーとしての楽しさは不変で、どの世代もあふれんばかりの魅力を放っている。今回紹介するのは、2015年7月にフルモデルチェンジした4代目。全長は、初代(ユーノスロードスター)よりも短い3915mmで、車両重量は先代から100kg以上もダウン。ライトウェイトスポーツとしての原点に立ち返ったのがトピックとなった。パワートレインは1.5L 直4を搭載(海外では2.0Lモデルも設定)し、最高出力は131馬力と、初代とほぼ同じスペック。トランスミッションは6速MTと6速ATを設定する。2016年にはハードトップ仕様のロードスターRFが追加され、ラグジュアリーさを求めるユーザーのニーズにも応えている。
中古車は、物件が豊富に流通している。スポーツカーは値崩れしにくい傾向にあるが、100万円台半ばの予算から手に入る。デビュー当時の新車価格は約250万円~310万円だったが、現在の中古車平均価格は236万円(ロードスターRFを除く)と、現実的な価格となっている。グレードは、トルセンLSDを採用した「Sスペシャルパッケージ」が最も多く、次に最もシンプルな「S」が多い。一方レカロシートやビルシュタイン社製サスを搭載する「RS」は少なめ。過去の世代のロードスターと比べて改造車が少なく、コンディションが良好なものが多いことも魅力だ。
ホンダ S660
2015年3月に登場した軽の2シータースポーツカーがS660。90年代にホンダ ビートが存在したが、それと同じくミッドシップレイアウトを採用するのが大きな特徴。エクステリアは、エッジの効いたデザインが見どころで、スポーツカーらしい躍動感にあふれている。ルーフには手動で脱着可能なロールトップを採用し、オープンドライブも可能。パワートレインは、658ccの直3ターボを搭載し、6速MTまたはCVTが組み合わされる。
こちらも中古車が豊富で、100万円台前半の予算からねらえる。低価格帯の物件は多走行なものが中心だが、走行距離5万km前後ならば100万円台後半程度が目安。グレードは、下から「β」、「α」、「モデューロX」の3タイプが設定されるが、最も豊富なのは快適装備が充実した「α」。「モデューロX」は専用バンパーや5段階減衰力調整機構付きサスペンションが装着される最上級モデルで、300万円以上の価格が付けられることが多い。全体の中古車平均価格は227万円と現実的な価格だが、すでに生産終了したため、今後価格が高騰していく可能性もある。
トヨタ 86(先代)
国産FRスポーツの代表選手といえるのがトヨタ86。2012年に初代が登場し、2021年にはフルモデルチェンジを受けて現行型となった。今回ピックアップするのは初代モデル。全長4240mm、全幅1775mm、全高1300mm(2012年式/G)のコンパクトなボディにより、車両重量は1230kg(6速MT)と軽量に仕上がっている。パワートレインは、スバル製の2.0L 水平対向4気筒に6速MTまたは6速ATを組み合わせる。室内は2+2シーターで、荷物を置くのに便利な後部座席を備えるのも特徴。シートバックを倒すことでタイヤ4本を積めるので、サーキットに行って専用タイヤに交換して走るような使い方もできる。
中古車は、スポーツカーとしては非常に豊富で、その人気ぶりがうかがえる。100万円を切る物件も存在し、相場も手頃。ただし低価格帯は修理歴ありの物件も目立つため、購入の際は注意しよう。先代86には豊富なグレードが設定されるが、最も豊富なのが中間グレード「GT」で、本革シートを採用した上級グレード「GTリミテッド」がそれに続く。また、足まわりを強化した「GR」や「GRスポーツ」は物件が少なく、相場も高め。リーズナブルな予算で探すなら「GT」や「GTリミテッド」がねらい目。全体の中古車平均価格は204万円と手頃で、いまが旬のスポーツカーといえるだろう。
スズキ スイフトスポーツ
コンパクトカーのスズキ スイフトをベースに、走りの性能を高めたモデルがスイフトスポーツ。初代スイフトから設定されており、現行型(4代目)は2017年9月に発売された。パワートレインは、140馬力の1.4L 直4ターボに6速MTまたは6速ATを組み合わせる。先代よりも軽量かつ高剛性のボディと強化された足まわりにより、FFスポーツとして走りを存分に楽しめるモデルとなっている。また、新車価格が安いことも魅力で、約180万円~200万円というリーズナブルで販売されている。
登場からおよそ5年が経過し、中古車物件はかなり増えている。ここ最近は100万円を切る物件もちらほら見かけるようになった。とはいえ、人気スポーツ車ゆえ極端な値崩れはしておらず、現在の中古車平均価格は177万円に留まる。100万円台前半の物件は、多走行車、改造車、修復歴ありが目立つので、幅広く探すなら150万円前後の予算があるとよい。なお、トランスミッションは7割がマニュアル車となっている。3ペダルに乗りたいひとにも嬉しいクルマといえるだろう。
※中古車平均価格は2023年2月時点のデータ。
まとめ
今回は、低予算でねらえるスポーツカーをピックアップした。ここ10年以内のモデルだが、この年代のモデルはコンディションと価格のバランスがよく、多くのひとにおすすめできる。一方90年代の国産スポーツは尖ったモデルが多いものの、人気車種は軒並み高騰して手が出しにくい。また、輸入車にも目を向ければ選択肢は意外なほど多いことに気づくはず。賢く選んで楽しいスポーツカーライフを送りたいものだ。
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みんなのコメント
それでも86とか660とかZをレンタルすると、昔を思い出す。いいなと。購入は踏み切れないけと
GR86 の程度良とか新車のスイスポより高額相場で、
タイヤ&ホイール、マフラー、サス、シート…を入れ替えるだけで工賃入れたら軽く200万。
ならスープラの中古500万の方がよくね?って話し。
まあ人それぞれなんで。。。