カラーバリエーションは緑×黒、白×黒、黒、青の4色!
予告通り、カワサキインドネシアが2020年7月10日17時にオンライン発表会を開催。Ninja ZX-25Rのバリエーション展開と価格、そして何よりも気になるスペック情報が明らかになった。日本仕様はまだ少し先になりそうだが、スペックも価格も大きな違いはないはず……?
【映像】信じられないくらい回るだろ? コーナー脱出時の音が最高なんだぜ…ワークスライダーのニンジャZX-25R インプレッション!
なんとインドネシア仕様、最高出力は50ps/15500rpm、ラムエア加圧時は51ps/15500rpmだった!
ヤングマシン2019年8月号でのスクープ記事から早1年。同年秋には東京モーターショーで姿を現したものの、スペックや価格、発売時期については正式発表されていなかったニンジャZX-25Rだが、ついにすべてが明らかになった。2007年まで販売されていたホンダ・ホーネット250以来のニーゴー4気筒が復活する!
といっても、日本国内での正式発表は未だ行われていない。どこで発表されたかといえば、250ccクラスがもっとも熱視線を浴びているというインドネシアだ。本来ならば4月に発表予定だったが、新型コロナウイルスの影響からこのタイミングになった。これまでに数々のティーザー映像が断続的に公開され、ちょうど一週間前の7月3日には「2020年7月10日、17時にオンライン発表会を行う」とのメッセージが放たれた。ついに……!
そうして現れたのが上記映像でオンライン発表されたニンジャZX-25R、およびニンジャZX-25R ABS SEだ。カラーバリエーション展開としては、STDが黒、そしてABS SEは日本で言うKRTエディションにあたる緑×黒、白×黒、青×黒の3色となり、計4色がラインナップされる。
完全新設計、50ps(ラムエア加圧時51ps)/15500rpmの249cc並列4気筒エンジンは共通で、これに専用設計のトレリスフレームを組み合わせ、フルパワー/ローパワーの2段階パワーモード、3モード切替付きのKTRC(カワサキトラクションコントロール)やアシスト&スリッパークラッチ、ラジアルマウントのモノブロックキャリバーなど、大排気量クラスも顔負けの装備を誇る。さらに、SEはオートブリッパー付きでアップ/ダウン両対応のKQS(カワサキクイックシフター/2500rpm以上で作動)を標準装備(STDはオプション)。前後タイヤはダンロップのラジアル「GPR300」で、リヤタイヤは400ccクラスと同等サイズの150/60R17を履きこなす。
ABS SEが標準装備(STDではオプション設定)するのはKQSだけではなく、ABS、フレームスライダーやスモークシールド、リムステッカーも。その他にもシングルシートカバーなどがオプションとしてラインナップされる模様だ。
なお、ヘッドライトはLEDで、センターにはラムエアダクトを設置。デザインはニンジャZX-Rシリーズ共通のフェイスを与えられる。
気になるのは価格だろう。インドネシア現地価格は9600万ルピア(ABS SEは1億1290万ルピア)で、日本円に換算(1ルピア=0.0074円@7月10日)すると約71万円(ABS SEは83万4000円)となる。7月11日~12日にプリオーダーを受け付け、8月にデリバリーがはじまるという。
―― 残念ながらインドネシア語を読むことはできないが、フレームやストリップなども映像中では初公開された。
数字でわかる「Ninja ZX-25R」のエンジン設計のヤバさ!
さて、2020年現在では250ccクラス唯一となる並列4気筒エンジンだが、パワーモードやトラクションコントロール、クイックシフターといった電子制御装備に驚くだけでは済まない。
まず最高出力だが、50ps/15500rpm(ラムエア加圧時51ps/15500rpm)は、現代の排出ガス規制をクリアしながら、往年のZXR250の45ps/15000rpm(※後年は40ps/15500rpm)と比べて大きく上回り、さらに伸びやかなパワー特性を期待できそうな数値。レブリミットは明らかにされていないものの、ニンジャZX-25Rは17500rpmまで回るというウワサもある。
―― 以前の記事ではZXR250(最終モデルは1993年)とニンジャZX-25Rのエンジンを外観から比較。シリンダーの長さが3mm短いことから、ショートストローク化の可能性を予見していた。
この出力を実現するには多様な要素があると思われるが、なかでも注目したいのはボア×ストローク値だ。ZXR250の[49×33.1mm(ボアスト比1.480)]に対し、ニンジャZX-25Rは何と[50×31.8mm(ボアスト比1.572)]という異様なショートストロークになっている。これがどのような数値かというと、たとえばモトGPマシンと同じ異次元のボア×ストロークと言われるドゥカティ・パニガーレV4Rは[81×48.4mm(ボアスト比1.674)]で、ほぼ同等のホンダCBR1000RR-Rは[81×48.5mm(ボアスト比1.670)]。次にショートストロークなBMW・S1000RRは[80×49.7(ボアスト比1.610)]だ。そして、その次にあたるヤマハYZF-R1の[79×50.9(ボアスト比1.552)]をニンジャZX-25Rは超えているのだ。
一方でニンジャZX-25Rの圧縮比は11.5とされ、CBR250RR(11.5)やニンジャ250(11.6)と同等。これはスムーズな吹け上がり&エンジンブレーキ特性を狙ったものだろう。排気量の違いもあるので一概には言えないが、V4R(14.0)やRR-R(13.2)に比べると、チューニングの余地もあるのではないかと感じられる。
日本仕様が全くの同スペックで発表されるかはわからず、排出ガス規制のレギュレーションが異なることから特に最高出力に関しては不透明だが、とにかく早く乗ってみたいし、サウンドも聞いてみたい。(おそらく)もう少しの辛抱だ!
―― 見てください、このパワーカーブ! 文字は一部の数字しか読めませんけど。
KAWASAKI Ninja ZX-25R/ABS SE[2021 Indonesia model]
主要諸元■全長1980 全幅750 全高1110 軸距1380 シート高785(各mm) 車重182kg[180kg](装備)■水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ 249.8cc ボア×ストローク50×31.8mm 圧縮比11.5 最高出力50ps/15500rpm 最大トルク2.3kg-m/14500rpm 変速機6段 燃料タンク容量15L■キャスター24.2度/トレール99mm ブレーキF=φ310mmディスク+4ポットキャリパー R=φ220ディスク+1ポットキャリパー タイヤサイズF=110/70R17 R=150/60R17 ●現地価格:9600万ルピア[1億1290万ルピア] ●色:緑×黒(ABS SE)、黒×白(ABS SE)、青×黒(ABS SE)、黒(STD) ※諸元はインドネシア仕様ABS SE、[ ]内はSTD
―― KAWASAKI Ninja ZX-25R ABS SE[2021 Indonesia model]LIME GREEN / EBONY
―― KAWASAKI Ninja ZX-25R ABS SE[2021 Indonesia model]METALLIC SPARK BLACK / PEARL FLAT STARDUST WHITE
―― KAWASAKI Ninja ZX-25R ABS SE[2021 Indonesia model]CANDY PLASMA BLUE / METALLIC SPARK BLACK
―― KAWASAKI Ninja ZX-25R[2021 Indonesia model]METALLIC SPARK BLACK
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みんなのコメント
ホンダがどう動くか!
ライバルメーカーにも期待ですね。(笑)