トヨタ自動車などが出資する国内商用車連合のコマーシャル・ジャパン・パートナーシップ・テクノロジーズ(CJPT、中嶋裕樹社長、東京都文京区)は22日、小売り大手のイオンが福岡で新たに稼働する物流センターで物流効率化に向けた取り組みを開始すると発表した。車両走行データなどを活用したトラックの走行距離短縮と電動車の導入によって、2030年までに二酸化炭素(CO2)排出量35%削減を目指す。今後、同センターの取り組みを全国に広げ、物流の課題解決とカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)実現の両立を目指す。
同日、福岡市内で会見を開いた。CJPTの中嶋社長は「今回、イオンと構築した取り組みを出発点にサプライチェーン全体、全国への活動へと広げ、多くの皆さんと共に、カーボンニュートラルに向かっていきたい」と述べた。
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CJPTとイオンは21年4月に大阪で物流効率化の実証を開始。イオンが持つ小売業の物流知見とトヨタ生産方式(TPS)を組み合わせ、積載効率化や車両データを活用した最適配送でトラックの走行距離を10%効率化した。22年9月からは九州エリア全体に取り組みを広げて実証を重ねてきた。
今回、24日から本格稼働する物流センター、イオン福岡XD(福岡市東区)で取り組みを開始する。物流センター内での自動化設備導入による積載効率向上と、車両と交通データを活用した最適配送計画システム「E―TOSS」による最適配送によって走行距離を20%削減し、さらに車両の15%を燃料電池(FC)小型トラックや電気自動車(EV)とする。
今後は、仕入先とのデータ連携による物流の効率化や幹線物流におけるダブル連結トラック活用など物流効率化の取り組みをサプライチェーン全体に広げる方針だ。
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