車検から戻ってきたボクの360モデナは、快調そのもの。酷暑のなかを走っても、エアコンは問題なく効くし、オーバーヒートの予兆もない。くわえて、アップデートしたオーディオ・システム(JBL社製)が、魅力的な音を聞かせてくれるからドライブが楽しい。
筆者の360モデナに搭載のJBLのオーディオ・システム。アンプは「STAGE A9004」。価格は2万3000円+税。省スペース設計(サイズ高さ:50 mm、幅:145mm 、奥行き268.6 mm)と、高音質&省電力が自慢だ。スピーカーシステムは「670GTi」。付属するクロスオーバー・ネットワークによって音質はさらに向上するという。価格は10万円+税。中央にあるのは薄型のサブウーファー「BassPro SL」で、価格は4万円+税。とはいえ、オーディオ・システムにあまり詳しくないボクが、JBLのなんたるかを語るには、少々無理がある。そこで、オーディオに関する知識や経験を多く持っている有識者に試聴して、評価してもらいたい! と、思っていた。
追憶の「わが日本車」第3回:日下部保雄と初代~5代目ギャラン
そんなおり、日頃からお世話になっている作詞家・吉元由美さんのデビュー35周年記念パーティにて、吉元さんからシンガーソングライターの杏里さんを紹介された。
今年、デビュー35周年を迎えた作詞家の吉元由美さん。杏里さんの『SUMMER CANDLES』や『スノーフレイクの街角』、『ALL OF YOU』などの歌詞を手がけてきた。また、作家・エッセイストとしても活躍中だ。ALIA corporation以前より、杏里さんの楽曲のファンであるボクにとっては、またとない機会だった。どんな話をすればいいのか? と、悩むボクは、「普段からクルマで、『SUMMER CANDLES』などよく聴いています!」と、話そうと思った。
【前回のおさらい】Vol.26 車検完了! “98万円”の意味とは?
1988年にリリースされた『SUMMER CANDLES』。日本テレビ系水曜ドラマ 『恋人も濡れる街角 URBAN LOVE STORY』の主題歌として、またJTの「サムタイム」の3代目CMソングとしても使われた。そのときふと、「そうだ、普段から杏里さんの楽曲を車内で聴いているし、これもなにかの縁なので、杏里さんに、オーディオ・システムを評価していただけないだろうか?」と、思った。とはいえ、いきなりのお願い、はたして、引き受けてくださるだろうか?
恐る恐るながら杏里さんに、この連載企画にご出演いただけないか、とお願いすると、「私も昔、フェラーリが身近にあったのよ」と、気さくに答えてくださり、ご出演していただけることになったのである。
筆者が購入した360モデナは2000年製だ。遅れて取得した運転免許2019年8月半ば、都内のスタジオに杏里さんが到着した。スラっとしたスタイルがみごと。傍の360モデナもうれしそうだ。
ボクの360モデナを見て「趣味のいいボディカラーですね」と、褒めてくれた。「フェラーリといえば赤や黄色のイメージが強いですが、こういうシックなカラーも魅力的ですね」。
杏里(ANRI)。神奈川県出身。1978年「オリビアを聴きながら」でデビュー。活動初期から楽曲制作では気鋭の作家陣とタッグを組み、海外レコーディングを積極的におこない、フィリップ・ベイリー、ピーボ・ブライソン、リー・リトナー、ジョニー・ギルなど、海外アーティストとのコラボレーションにも取り組んできた。また1980年代には松田聖子、中山美穂、仙道敦子、1990年代には観月ありさ、近年ではリュ・シウォン、加賀美セイラなど、多くの女性アイドルに楽曲を提供するメロディー・メーカーでもある。1990年代はじめ、杏里さんの身近にフェラーリを所有する人がいて、よく助手席に乗っていたという。「エンジン・サウンドの迫力が印象的でした。あと、車高が低くて乗り降りが大変でしたね」と、思い出を話す。
運転した印象を訊ねると、「当時はまだ運転免許を保有していませんでした」とのことで、杏里さんが運転免許を取得したのは、1990年代なかばちかく、アメリカはロサンゼルスを拠点に音楽創作活動を始めたときだったという。
「最初は、現地(アメリカ)のコーディネーターやマネージャーが運転するクルマに乗って移動していましたが、段々、自分で運転出来たらもっと便利だろうなぁ……と、思うようになり、運転免許を取りました」
ちなみに、1994年に発売された『16th Summer Breeze』では、アメリカ製の古いオープン・カーに乗っている写真がジャケットに使われている。免許を取得して間もない頃だったようだ。
アメリカに拠点を移す前、日本にいたときは、マネージャーや事務所スタッフが運転するクルマに乗って移動していた。移動車にはそれなりにこだわっていて、メルセデス・ベンツの「S600」などに乗っていたという。
「父や兄がクルマに詳しく、クルマ購入時には色々とアドバイスしてもらっています」とのこと。お父様はリンカーンやメルセデス・ベンツ、そしてボルボなどを所有されてきたというし、お兄様も今、ポルシェを所有しているという。
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nullnull免許取得以前に移動用として乗っていたメルセデス・ベンツ「Sクラス」(W140)。周囲からはその大きさから「クジラ」と評されたという。Daimler AG「小さいころは毎週末、父が運転するクルマでドライブに行っていました。その影響か、私自身もドライブは好きですね」と、話す。
「楽曲づくりのとき、周囲が静まった夜遅い時間にメロディーがよく浮かぶのですが、浮かばないときもあって、そういう場合は気分転換も兼ねて、ふらりと海沿いをドライブします」
真っ赤なアルファロメオを所有していたこともそんな杏里さんが、運転免許取得後、アメリカでの生活用に選んだクルマはランドローバー社の初代「レンジローバー」だった。「荷物が多いので選びました」とのこと。ちなみに、レンジローバーは初代のあと、2代目も購入し、乗っていたという。
杏里さんが免許取得後、アメリカではじめて購入したクルマは初代の「レンジローバー」。日本では、真っ赤なアルファロメオ「164」を所有して運転していたときもあったとのこと。「当時、横須賀に住んでいたのですが、交通の便があまりよくない地域に住んでいたので、日々の買い物から実家との往復、都心部での仕事時などに活躍しました」と、話す。「運転は気分転換になりますし、曲作りのイメージもふくらみます」とのこと。
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日本で以前乗っていたアルファロメオ「164」。ボディカラーは鮮やかなレッドだったという。そんな杏里さんはいま、アメリカでBMWのセダンに乗っているという。10年以上所有しているそうで、「故障もそれなりにありますが、愛着があるので、手放す気はありませんね」と、話す。
フェラーリについては、自身で所有した経験こそないが、「1度くらいは所有してみたいと思う」と、おっしゃる。
「1980年代後半のバブル期は、フェラーリに“ロマン”を感じましたが、『ちょっと運転するのは難しそう…』というイメージを持っていました。でも、最近のフェラーリは乗りやすくなったせいか、女性にも浸透した印象があります。昔より購入のハードルが下がったみたいですので、いつかは所有してもいいかなぁ、と、思いますね」
アメリカ西海岸では電気自動車が増殖中なので、テスラのようなクルマに興味はありますか。と尋ねた。
「ガソリン・キャップを外し、ノズルを給油口にいれ、愛車を見ながら給油するのが好きなんです。電気自動車では味わえない感覚じゃないですか? とは言いつつも、ハイブリッド・カーに乗っている人たちも周囲に多くいますので、環境問題のことなどを考えますと、今後、電動モデルを購入したいと思っています」
カー・エンスージアストのようなお答えである。では、愛車のなかではどんな曲を聴いているのでしょうか?
「普段は、ラジオをよく聴いていますね。日本と違って音楽専門局がたくさんあるので、それらをランダムに聴いています。よく聴くのはクラシックやラテン・ミュージック、ジャズ、そしてAORですね」
ちなみに、ご自身の曲は、「レコーディング・スタジオでよく聴くので、ほとんど聴かないですね」という。
後編では、ボクの360モデナのJBLオーディオ・システムを試聴していただきます!
文・稲垣邦康(GQ) 写真・安井宏充(Weekend.) スタイリスト・束原倫世 ヘアメイク・miyu
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Ferrari 360モデナ|フェラーリ 360モデナ<杏里さん最新情報>
️・ライブ情報
ANRI LIVE 2019~さあはじまるよ!~ANRI CITY POP TOUR ~
2019年9月1日(日) 神奈川県民ホール 大ホール(神奈川県) 開場16:30 開演17:00
2019年9月7日(土) 南相馬市民文化会館 大ホール(福島県) 開場16:00 開演16:30
~Special Symphonic Live~
2019年9月15日(日) 軽井沢大賀ホール(長野県) 開場16:00 開演16:30
️・リリース情報
40周年イヤー記念プロジェクトとして、世界的な名ドラマーであるスティーヴ・ガッド率いるSTEVE GADD BANDとLAレコーディングした「Duke’s Anthem~星空のどこかで~」など新曲3曲が収録されたCDを、ライブ会場&アマゾン限定で販売中。
シングル『Duke's Anthem ~星空のどこかで~』1,500円(税抜)[QAIR-10169]
booklet_anri_6.21アルバム『ANRI -Deluxe Edition-』3,600円(税抜)[QAIR-10170/1]
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