スズキ ハスラー 「上質感と先進技術を手に入れた遊べる軽」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
5
燃費
4
価格
3

上質感と先進技術を手に入れた遊べる軽

2023.11.27

年式
2020年1月〜モデル
総評
市街地だけでなくアウトドアフィールドなどのレジャーでも使いたい人にとって、ジムニーほどの悪路走破性までいかなくても良いけど、ワゴンRではちょっと物足りない、でも市街地での快適性や長距離走行の安定性が欲しい、というワガママな願いをちょうどいいバランスで叶えてくれる1台。デザインやカラーで自分らしさを出せる、豊富なバリエーションやアフターパーツが用意されているところも含めて、「遊べる軽」の決定版と言えます。とくにターボモデルは、家族のファーストカーとしても満足度が高いと思います。
満足している点
ヒンジドアモデルでありながら、室内にはパーソナルテーブルやサンシェードといった、スーパーハイトワゴンと遜色のない快適・便利装備が満載。収納もたっぷりそろっており、スズキの軽ではお約束の助手席シートアンダーボックスは、取り外しても使えてとっても便利です。加えて、ラゲッジには防汚タイプのラゲッジアンダーボックスまで備わっているので、遊んで汚れた衣類やギアを分けて収納でき、子育て中のファミリーにもありがたい使いやすさです。
不満な点
個人的には不満なポイントとは思っていませんが、好みによっては外観が初代よりもちょっと大人っぽくなり、人懐っこいフレンドリーさがややスポイルされてしまったところが気になるかもしれません。また、インパネの個性的なデザインも魅力的ではあるのですが、人によってはデザイン優先でグローブボックスが小さいなど、使いにくさを感じるかもしれません。
デザイン

4

初代の持ち味であった人懐っこいフレンドリーさ、ポップでアクティブなデザインを継承しつつ、ちょっと大人っぽく上質感を手に入れたのが現行モデルのデザインです。見た目からも室内が広くなったことがわかるルーフラインで、ボクシーなフォルムが強くなったと感じます。カラーバリエーションも大人っぽい色味が増えて、雪山やアウトドアフィールドだけでなく、市街地でも浮かない落ち着いた雰囲気で乗れるようになっています。それだけに、若い世代だけでなく幅広い年代に馴染みやすいデザインです。
走行性能

5

ターボは出足から上質感があって、とても紳士的な加速フィール。ハンドル操作もなめらかで、ガサツな挙動がまったく出ません。パワー的にも市街地だけではもったいないくらいの余裕があり、大人4人乗車で坂道を上ってもスイスイ。ガッシリとした剛性感もあるので、高い車速でのレーンチェンジやブレーキングでの不快な横揺れなどがなく、とても安心感のある走りが好印象です。自然吸気もストップ&ゴーのたびによく吹ける軽快感や、抑揚のある加速感が楽しいと感じます。坂道ではさすがにノイズが大きめになりますが、高速走行が少ない人であればまったく不満はないでしょう。
乗り心地

5

地上高が高めに確保されているとは思えないほど、安定感のある乗り心地。その秘密は骨格から改良されたシートで、根本的なところは現行ワゴンRのシートを踏襲しつつ、骨格を広げてシートレールに対してのバランスを取り、真上に座れるように改良したとのこと。座面は30mm以上広がり、クッションの厚みもAセグメント車並みにしたというから、座り心地が大きく向上しているところもこうした乗り心地の良さにつながっていると思います。
積載性

5

荷室には初代でも好評だった防汚タイプのフロアが受け継がれ、後席の前後スライドが荷室側からもできるようになったり、ラゲッジアンダーボックスが外して洗えたりと、ますますアクティブに使えるようになっています。5:5分割で後席を倒せばフラットになり、助手席までフラットになるのでサーフボードなどの長尺物の積み込みもOK。アクセサリーも豊富に用意されているので、荷物を積むだけでなくタープを張ってアウトドアのベースとしたり、アイディア次第で自由自在にアレンジできるワクワクがあります。
燃費

4

全車マイルドハイブリッド搭載ですが、燃費のためというだけでなく発進時などのストレス改善に役立っているところも大きいので、低燃費に走れるかどうかはドライバーの心がけ次第といえます。ただ、WLTCモードで自然吸気が25.0km/L、ターボが22.6km/Lという数値は立派。夏場はアイドリングストップ中でも室内が暑くならないエコクールがあるので、エアコン使用を抑えられる点では燃費に貢献しているはずです。
価格

3

ターボのトップグレードで比べると、ライバルであるダイハツ「タフト」よりも割高に感じてしまうかもしれませんが、HYBRID Gターボで比べるとそれほどコスパは悪くないと思います。タフトは前席空間重視の装備、ハスラーは後席の快適性やガンガン使えるラゲッジなどを重視した装備になっているので、自分の使い方に合わせて選ぶと良いでしょう。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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