スズキ キャリイトラック 「軽トラックに求められる要素を堅実に盛り込んだ仕上がり」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

国沢 光宏
国沢 光宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
2
積載性
4
燃費
2
価格
3

軽トラックに求められる要素を堅実に盛り込んだ仕上がり

2021.3.14

年式
2013年9月〜モデル
総評
ハイゼットトラックと双璧をなす軽トラックの老舗だけに、軽トラックに求められる要素を堅実に盛り込んだ仕上がりとなっている。また軽トラックは意外にアフターパーツも豊富なので、お小遣い程度の予算でモディファイしても十分楽しめる点もクルマ好きには嬉しい。
満足している点
自動ブレーキの搭載はハイゼットトラックに遅れたものの、その代わり夜間の歩行者も検知するなど乗用車用としても使える高性能なものを装備した点。軽トラックは高齢ユーザーが乗るケースが多いことも考えると大きなセールスポイントだ。
不満な点
近距離での使用がほとんどという軽トラックの使われ方を考えれば大きな弱点ではないが、ATが3速という点は高速道路を使わなくとも流れの速い幹線道路を走った際などの静粛性や燃費の悪化といった不満につながるかもしれない。
デザイン

3

軽トラックらしいオーソドックスなデザインながら、ボディカラーなども含め女性も好みそうなハイゼットトラックに対し、キャリイは硬派、質実剛健というイメージ。どちらを選ぶかは使い方や好みで決めればよろしい。
走行性能

3

車重が700㎏前後と軽いため動きが軽快なのに加え、軽トラックの中では設計時点で?新しいエンジンを搭載することもあり、特にMT車だとクルマを動かすというプリミティブ(原始的)な楽しみを作業場に行くまでの道でも存分に楽しめる。
乗り心地

2

「過積載も想定されているため、軽トラックの乗り心地は跳ねるように硬い」というイメージで乗ると、標準車でも拍子抜けするほどしなやかだ。またハイゼットトラックのジャンボに相当するシート後方のスペースを持つスーパーキャリイはサスペンションが一層しなやかなため、乗り心地も望外なくらい快適だ。
積載性

4

荷台の積載性はスーパーキャリイも含め、ハイゼットトラックと横一線だ。そのためスーパーキャリイのキャビンを見ていくと、シート後方のスペースはハイゼットトラックと同等ながら、助手席のバックレストを前方に倒すことでテーブルとして使える機能を備えており、何かと使える。
燃費

2

軽い車重と設計時点の新しいエンジンは燃費にも好影響を与えており、2WDのMTなら総合的な実用燃費は15km/Lといったところで、軽トラックとしては良好。また、軽トラックの使い方には電気自動車が向いているところもあるので、電気自動車仕様の追加も期待したい。
価格

3

標準的なグレードとなるエアコン、パワステ、自動ブレーキが付くKCグレードの4WD+MTが101万2000円、スーパーキャリイも104万1700円からと、実売価格はともかくとして、定価はハイゼットトラックに対し安い傾向だ。
国沢 光宏
国沢 光宏
自動車ジャーナリスト
東京中野生まれ。ベストカー編集部員を経てフリーに。得意分野は新車の評価の他、自動車企業の分析、新技術の紹介など。自動車雑誌への寄稿をメインに、インターネットメディア、ラジオやTVのコメンテーターも。業界の話題を素直に紹介する手作りの個人Webサイトはいろんな意味で人気(アンチの数も多い)。大型免許とけん引免許、1級小型船舶免許所有。2005年アジアパシフィックラリー選手権シリーズに参戦。ラリージャパン(WRC)の参戦経験も持つ。趣味はクルマとバイク、ボート、スキー、ダイビング。弱点は球技(特にゴルフ)。youtube「国沢光宏」チャンネルに出演中。Webサイト「自動車評論家 国沢光宏」を運営している。
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