日産 ADエキスパート 「安ければ。」のユーザーレビュー

安ければ。

2022.1.22

総評

走る上での不満点がかなり多い（しかもユーザーレベルでは改善できない）ものの、車体が安く荷物を積めて走ればいいと思うのならAD。

走らせる上では160系プロサクの方が圧倒的に不満は少ないので、ちょっとでもウデに覚えがある人はプロサクを選んだ方が幸せになれると思う。

プロサクに比べて高年式中古車が圧倒的に安いので、使い倒すつもりで買うならADで満足できるはず。同じ値段なら10年新しいADが買えます。

満足している点

ボディ剛性とリアサスのセットアップは160系プロサクより（ほんの少しだけ）いい。
足回りがソフトで街乗り軽積載でもハネない。
160系プロサクより荷台が深い。
160系プロサク(ガソリン車)より燃費がいい。
プロサクには設定のないインテリキー。
輸出需要が殆どないため高年式のCVTモデルが安い。
DINスペースが3段。

不満な点

エンブレが弱い（仕様）
→Dレンジ+アクセルOFFはハイブリッド車の滑空並。ゆるい下り坂で加速していく。
下りのアンダーステアが強い（仕様）
登り坂のトラクション不足（仕様）
標準装備のAC100Vが矩形波（仕様）
オープンコレクタ出力の回転信号が取れない（仕様）
ファンベルトがオートテンショナーじゃない、交換には張力計が必要（仕様）
ロングリーチのスパークプラグで値段が高い上に吸気系の分解が必須（仕様）
ペダルが全体的に左寄りでブレーキが高すぎる。
ダッシュボードのフロントガラスへの映り込みが強い（コレが一番不満）

デザイン

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ウイングロードを無理やり質素にしたデザイン。
プロサクと比較して、圧倒的に使いやすいところと圧倒的にダメなところがハッキリしている。

前期型の灰色ダッシュボード車は眩しくて運転が嫌になる。

走行性能

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改良型のHR15は燃費・パワーとも1NZ-FEより上。
ホイールベースが160系プロサクより45mm長く、ルーフも長いため直進安定性はいい。Bプラットフォームの中では一番走りがいい。
エンブレはめちゃくちゃ弱い。

フロントタイヤへの荷重が少ないので接地感が少なく、ロードインフォメーションは希薄。
下り坂では非常にアンダーステアが強い。横Gを常に逃しながら走らせる運転が必要。
13インチタイヤで小回り性は良好だが、肝心の100km/h前後でフラフラする。逆に新東名の120km/h前後はピシっと安定した走りになる。
→フロントタワーバー投入で劇的に改善される。ストラットタワーが直立気味（キャスター角が浅い？）ことに起因するBプラットフォームの問題？

乗り心地

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時折リアサスの硬さを実感するものの、空荷〜軽積載でも不満はなく、全体的にバランスがいい。
175/70R14のエクストラロードタイヤを履くと全体的に好印象。

積載性

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プロサクより荷台が長いので少し余分に積める。
積載重量も50kg多い。
運転席・助手席の下の空間が意外と使える。

燃費

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副変速機付CVTのお陰もあり、
スタッドレスタイヤで下道をダラダラ長距離走ってリッター20超え、新東名120巡航でも15以上走る。
うるさいだけの1.2がオチたのも納得。

充電制御を無効にしても実燃費は変わらないのと、無効にした方が気持ちよく走れる。

価格

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同じ価格・走行距離・似たような装備で、プロサクより10年新しい年式のADが買える。
新車でリセールまで考えればプロサク、道具として使い倒すのならプロサク、アシとして使えれば良いという選択ならAD。

高年式中古車が安いのでおすすめです。

故障経験

プラグ交換が面倒な上に部品代が嵩む。
いくら調整しても暫く走るとリアブレーキが鳴く（ドラムの素材が悪い？）。
アイドラーやプーリーのシャラシャラ音はデフォルト、CVTからの音もデフォルト。これらを気にしたら負け。逆に静かな時が怖い。
ブロアーモーターが壊れたらダッシュ全バラが必要で高額修理確定。

トヨタ車だと故障と判断されるレベルの音がしたり、トンチンカン設計には妥協して乗る必要がある。