マツダ ボンゴブローニイバン 「動力性能に目を瞑れる割り切り派には最高」のユーザーレビュー

動力性能に目を瞑れる割り切り派には最高

2018.11.14

総評

クルマとしてというより、道具として最高です。エアコンOFFで一般道ではリッター12キロ程度軽油で走り、人も荷物も運べ、車中泊も快適そのものです。
マツダが誇るワンボックスカーの代名詞たるボンゴのフラッグシップだと思います。

満足している点

とにかく広い荷室。積載能力に重きを置いた設計思想は年数が経っても色褪せません。
所有していたのはGLスーパーというグレードでリアクーラー付きでリアスペースも快適でした。
ブローニィワゴン用の後部座席やリアヒーター、内外装の一部を移植していたので、パッと見ロングボディブローニィワゴンに見えてイイ感じでした。
フロント部に後付けのサンルーフを付けていて重装備を誇っていました。
修理できる限り道具として手元に置いときたいと思えるクルマです。

不満な点

3000ｃｃの排気量ながら88馬力しかないNAディーゼルエンジン。エンジンの騒音や振動、吹けの悪さは今となっては懐かしいです。
以前所有していた2200ｃｃR2エンジンはアルミヘッドの寿命（クラックによる冷却水路へのエンジンオイル混入）で手放しましたが、3000ｃｃのVS型は鋳鉄ヘッドでエンジン本体のトラブルは30万キロでも無縁でした。
誇れるのは耐久性くらいでしょうか？

デザイン

4

運ぶための機械という工業製品としてみると、機能性が良く表現されていて、飽きのこないシンプルさと相まって個人的には○です。
ロングボディでも小型貨物の範疇ですが、横からの見たときのサイズ感はバスのようで、長さを魅せつけるリアクォーター窓の感じがたまりません。
私の場合、更に長さを際立たせるために、窓フィルムを施工し、センター窓とリア窓の間を黒く塗装していました。

走行性能

2

車両総重量３トンで８８馬力のエンジンでは現代の交通事情では明らかにパワー不足です。
それでも以前所有していた2200ｃｃのR2型エンジンの61馬力に比べたら随分マシにはなりました。
５速MTを駆使して限られたパワーを引き出す楽しさはあるかと思います。

乗り心地

2

もともと１トン積みリジットリーフなので、空積載時はリアが跳ねます。
その逞しいサスのおかげで車中泊では横風にも動じず快適です。

積載性

5

後部座席を畳めば無敵の積載能力です。
室内に長尺もの（３．６メートル）積めます。
内装が質素なのであらゆるものを躊躇なく積めます。

燃費

4

エアコン作動時の一般道でリッター10キロ程度です。
夜の一般道をおとなしく走れば15キロ前後走れました。

価格

3

トヨタからのOEM供給となってから、中古の個体が値上がりしている様子です。
レトロ感があり、スペース効率に優れるマツダのブローニイは、リノベーションのベースとして今後も価値が上がる気がします。

故障経験

ラジエーター錆によるオーバーヒート多発のため、コア入替
噴射ポンプ燃料漏れでオーバーホール
クラッチダンパースプリング破損によるオーバーホール
クランクシャフトプーリーのトーショナルダンパー破損による交換
手放した要因はボディの錆でしょうか。本気で修理しようと思えばできたでしょうけど。