ダッジマグナムRT(4WD)のスタッドレスタイヤを購入しようと思ってますが、オフセット値とか記号とか必要なスペックの数値が理解出来てないので知りたいです。どなたか教えていただけますか？

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アメ車の情報は不正確なものが多いので、以下に正確な情報を以下に記載しておきます。

■ DODGE MAGNUM AWD 車輪スペック

→ R/T AWD・SXT AWD共通
A）ホイールサイズ：18×7.5J+55
B）ボルトパターン：PCD115×5穴
C）ボルト径×ピッチ：M14×P1.5
D）ホイール固定ナット：60度テーパーナット
E）車体側センターハブ径：71.5mm
F）ホイール側センターボア：71.6mm
G）タイヤサイズ：225/60R18

上記について、すでにご存じの内容もあると思いますが、それぞれ説明を加えておきます。

■A) ホイールサイズ：18×7.5J+55

これは純正サイズのスペックですが、それぞれの値は以下のような意味になります。

「18」 ホイール外径(直径）インチ表示
「7.5」リム幅 インチ表示
「Ｊ」 フランジ(ホイール外周)形状
「+55」インセット mm表示

マグナムの場合、RWDモデルとAWDモデルではインセットが異なります。R/T RWDの場合は「18×7.5J+24」というスペックですのでインセットが31mmも小さいのです。AWDはインセット55mm、RWDはインセット24ｍｍなのですが、インセット55mmというのは、リム幅の中心位置から55mm外側にハブ取付面があるということです。AWDにRWDのホイールを取り付けると31mmホイールが外側に出っ張ります。さすがに31mmツラ出しとなるとフェンダーから車輪がハミ出ますので、RWD用のホイールは装着が難しいです。マグナムはリアよりもフロントの方がホイールのツラが出ていますので、フロントのスペックで申し上げると、ノーマル車高の場合、車検をクリアできるのは純正「7.5J+55」から約20mm程度のツラ出しまでが無難です（個体差あり）。特に左前輪の方がツラが出ている個体が多いです。

■B）ボルトパターン：PCD115×5穴

PCD=114.3という誤った情報も流れていますが、マグナムは正真正銘PCD=115mmです。わずか0.7mmの差ですがボルトには大きな差です。PCD115のホイールから選んでください。

■C）ボルト径×ピッチ：M14×P1.5

国産乗用車はレクサスLS等の一部を除いて、基本ボルト径（ボルトの太さ）は12ｍｍです。これを「M12」と表現します。一方、マグナムはボルトが14mmとなっています。M12ボルト用のホイールではハブボルトがホイールのボルト穴が小さくて通らないこともあるのでご確認ください。

■D）ホイール固定ナット：60度テーパーナット

アメ車は日本車と同じくハブボルトにナットでホイールを固定する方式です。一般的な60度テーパーナットですので、汎用品のナットもご利用いただけます。但し、M14×P1.5ですので、通常の国産用ではありませんのでご注意ください。

■E）車体側センターハブ径：71.5mm
■F）ホイール側センターボア：71.6mm

車体側のハブの中心位置にある円形の出っ張り（凸）がセンターハブというもので、これによりホイールのセンター出しを行います。マグナムの場合はこのセンターハブ径が71.5mmの凸です。一方、純正ホイールの中心には71.6mmのハブ穴の凹があり、この凸凹が合致するように設計されています。社外ホイールはこのハブ穴（センターボア）の凹が大き目に作られているものが多いです。そのまま装着すると、センターハブの周りは隙間が空いてブカブカになりますので、別途ハブリングを購入して装着してください。

■G）タイヤサイズ：225/60R18

225/60R18の標準外径は727mmとなっています。車検ではメーター読みで40km/h時に、実速度が-22~+6%の範囲内に収まっている必要があります。純正状態でも安全マージンがあるのですが、タイヤの外径が概ね570mm～770mmの間のものを選ばないと車検が通らなくなります。これは日本の中では緩い規制と思います。マグナムAWDモデルは、RWDモデルと同じ車高にすると、最低地上高が低いです。なので純正タイヤより少しだけ（３％以内程度）大き目のタイヤを履かせてもいいと思います。

なお、AWDモデルの場合は4輪とも同じサイズのタイヤにする必要があります。前後タイヤサイズが同じでリム幅のみ異なるのもNGです。前後輪で回転差が発生しえいると、長距離を走行中にデフ類が過熱していき、最悪の場合を車両炎上に至ることがあるのでご注意ください。空気圧やタイヤの摩耗についても注意を払う必要があります。

■ ツラの設定

純正の「7.5J+55」を基準にすると、ノーマル車高では「前20mm/後30mm」程度のツラ出しで車検クリアできるギリギリのレベルです。見た目はもっといけるのですが、これより出すと日本の保安基準である「前30度/後50度」の規制（添付図参照）をクリアできません。先にも書いた通り、左前輪の前30度がかなりの確率でハミ出します。勿論、車高を落としていればまだまだいけます。ハミ出してしまった場合は、保安基準で片側10mm(両側計20mm)までのオーバーフェンダーが認められているので、皆さんフェンダーモール等を貼り付けて対応しています。以下、カッコ内が純正7.5J+55を基準として、約20mmツラ出しした場合の参考スペックです。車検関係なければ、フロント25mm程度のツラ出しでも見た目の違和感のない個体もあります。ローダウンしていれば以下のスペックは無視してください。

＜約20mmツラ出しする参考スペック＞
純正：7.5J+55(±0mm)
候補：8.5J+47(+20.7mm)
候補：9.0J+53(+21.05mm)

リアはフロントよりも10mm程度引っ込んでいるので、RWDモデルの場合はリアにリム幅の広いホイールを履かせてツラ合わせをしますが、先にも書いたようにAWDモデルは前後でサイズを揃える必要があります。変えられるのはインセットのみですね。スタッドレスでも前後のローテーションが必要ですので、リアのみ5mm厚の挟込スペーサーで対応するのもありだと思います。これ以上の厚みのスペーサーになると危険です。

すでにご存じ内容も含まれていると思いますが、少しでもお役に立てましたら幸いです。なにかご不明な点がありましたら、追加でご質問いただければ幸いです。

質問者からのお礼コメント

ご丁寧にどうもありがとうございます