シトロエン エグザンティア ブレーク 「代わりのちょっと見つからないクルマ。 ...」のユーザーレビュー

代わりのちょっと見つからないクルマ。 ...

2003.8.25

総評

代わりのちょっと見つからないクルマ。
　ハッキリ言って、日本での一般的な評価は低すぎです。
　各個に点数をつけていくと総合的に辛くなってしまいましたが、これこそがこのクルマの特徴でもあると思います。サスペンション以外にこれといって派手なスペックがないため、どうしてもハイドロに目が行きますが、これがなくてもしみじみと「いいクルマだな」と思わせる魅力があります。これは日本では評価されにくいタイプのクルマだと思いますが、オーナーになってみてじわじわと効いてくる魅力に溢れています。
　直進性の良さやシートも含めた乗り心地の良さのおかげで長距離走行での疲労の少なさはドイツの高級セダンを凌ぐし、華美な所が一切ないものの、実用に困らない装備の充実さも持っています。
　特に使い勝手に関して言えば、かなり高いレベルを誇るクルマ。セダン乗りの方には申し訳ないですが、ブレークこそこのクルマの性能を堪能できるモデルであると思います。
　もう新車がないのでそれなりにクルマの面倒を見られる人にしか薦めませんが、中古の値段も加味すると素晴らしくコストバリューが高いモデルです。当たり前の整備をキチンキチンとこなしていける、メンテナンスの正しい意味も御存知の方なら信頼性を心配することもないと思います。
　セダンも含め、''96からは基本性能がとても良くなりました。''98以降は乗り心地もさらにいいですし、動力性能も改善されています。ブレーク狙いなら、ハズレはないと言えるでしょう。もちろん、中古となるので「個々のハズレ」は要注意ですが。
　繰り返しになりますが、一言で言えば、「代わりのちょっと見つからないクルマ」です。

満足している点

エクステリアは個人の好みがモノを言うので、気に入ればそれでいいのでしょうが、個人的にはシトロエンらしく（特に今となっては）気に入っています。
　特徴的なロングホイールベースがリアの窓の開口部を大きくすることに貢献していて、結果スッキリしたサイドビューを与えている点などは、デザイン云々以前に評価できるポイント。あれだけのサイズの窓を完全に降ろせるクルマ、実はそう多くはないですよ。
　初期に輸入されたブレークは、後のSXの装備＋ハイグラクティブIIの組み合わせなので乗り心地はハイドロニューマティックほどのしっとり感はないものの、80km/hを超えてからはまさにシトロエン。またコーナーではこちらの方が安定感で上回っています。
　しかし何より、余分な出っ張りを排除したカーゴルームや、ゆとりのある室内こそ、このクルマの真骨頂。ハイドロじゃなくても、Sワゴンとしてもっと高く評価されて然るべきと思うのですが……。
　気になる信頼性については、平均的な輸入車の水準を超えていると思います。''95以前でも、それほどひどくないと聞きますが、とりあえず''96以降の知り合いも苦労人はいないので。

不満な点

2Lのシングルカムは、やはり動力性能が「必要にして十分」。追い越し加速や、長い登坂路など、十二分のパワーが欲しい時にちょっとストレスがあります。同様にシフトスケジュールが日本に合わないため、3速と4速の中間といった70km/h前後の速度を行き来するような街乗りでは、違和感を感じることも（ただ、ATレバーの3→4間はボタンフリーなので、これを活用すれば不満はありませんが）。
　欧州車にはままあることながら、ヘッドランプの暗さもツラいです。HIDが入るようなら問題ないですが、一応各メーカーでは非対応とか。方法はあるようなので、今物色中です。
　また、皆さん御指摘のオートエアコンは、取説書にも調整の難しさを思わせる記述があったりして、程度は知れている。特にクーラーは暑いか寒いかどちらかしか選べないので、マニュアルで風量を調節するのが当然と思った方がいいでしょう。
　あとは都市部ということもあるのか、燃費が意外と伸びないのも不満。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験