クライスラーとフィアットが提携しました。

Question

今現状のアメリカでのクライスラーの販売状況や、評価はどうなのでしょうか？
また、フィアットと提携した事により、アメリカ本国でクライスラーは再起できる可能性はどのぐらいあると思いますか？
それに伴い、日本のクライスラーや販売店は、どのようになっていきますか？

ちなみに、今クライスラーの車を実際に買いたいと思いますか？

Answer 1

こういう論説があります。 ご参考下さい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20090616/197767/

私もメルセデスとクライスラーが離縁したように、買収・提携には文化的摩擦が強く抵抗となると思います。 VWが出来るだけ欧州での提携に終始しているのもそのため、と聞き及びました。 輸出するだけで経済摩擦に悩むことのほうが多いですから。 トヨタやホンダも北米進出当時は、日本流ビジネスで痛い目を見たそうです。
開発というものは明日から一緒に、というほど容易ではありません。 技術的なもの、特許、工場、生産ノウハウなど、それに作りたい種類のクルマが異なっていると意味がありません。
とりあえず北米での販売網を買収した、と見るべきでしょう。 フィアットは以前からアルファブランドの北米再上陸を計画していることからも、その辺りの狙いを想像出来ます。 フェラーリやマセラティだけではシェアは伸びませんし。

クライスラーそのものの評判は、GM（なかでもGMCブランド）より良いのではないでしょうか。
意外と我々日本人がアメ車を並べると、有名どころはクライスラーが多いですよ。 チェロキー（ジープ）、ヴァイパー（ダッヂ）などはよく知られた名だと思います。 独自性も他社より打ち出せているのではないでしょうか。

日本の販売網にも特に影響はないと思います。 ただプジョー・シトロエンのように、互いのディーラー同士で車種を取り扱うという可能性はあるかもしれません。

今時点で欲しいクライスラー車種はありません。

Answer 2

クライスラーは名前が暗いから「アカルイスラー」にした方が良いと朝日新聞の４コマ漫画（地球防衛家のヒトビト）に書いて有りましたね

Answer 3

フィアットとクライスラーは昔からなにかと関係があります。

1960年代、クライスラーはフィアットと示し合わせて、フランスでフィアット車をベースに車を作っていたシムカという会社を、シムカの経営陣に相談なく乗っ取った経緯があります。70年代の終わりにクライスラーが経営危機に陥ったためシムカはプジョーに売却されますが、80年代にクライスラーがヒットさせたミニバンを含むFF車"Ｋカー"の基礎技術はシムカを通じて取得したフィアットのものです。80年代の半ばにある雑誌がGM、フォード、クライスラー３社のセダンを乗り較べた記事がありましたが、もっとも国際的なフォード、同傾向ながらも中庸にまとめたGMに対し、一回り小さいフィアットベース車にもかかわらず、最も保守的なアメリカ車に仕上がっていたのがクライスラーなんだそうで、基礎設計はその市場に向けた味付けに影響を及ぼすことはないと思っていいと思います。

今後は小型車はフィアットの協力を得つつ、中·大型車やトラック/SUVでは従来と変わらぬ魅力を残すと思います。フィアットとしても現在までSUVの強力なブランドを持てずに来たわけで、"らしさ"を減じるような提携にはしないはず。そういう意味でオートカー·ジャパンの記事はあまりに汎ヨーロッパ的というか、フィアット中心の発想に立ったものではないでしょうか。

アメリカでは更正会社になったことで大きな打撃を受けているのは事実だと思いますが、クライスラーの浮き沈みの激しさは今に始まったことではありませんし、ここを見ていても国産車、それも一部特定のものにしか関心のない人が少なくないわけで、アメリカでもそういう人がデトロイト３を支えるはずです。日本での販売も変わらず続きます。

個人的にはダッジ·ブランドのキャリバーやアベンジャー、SUVだとナイトロのSE(ベースモデル)あたりが生成りのアメリカ車という感じで興味があります。ダイハツが80年代のクオーレ(ミラ)をエッセとして再構築したように、往年のAMCペーサーや80年代のプリムス·リライアントを現代の技術で編み直すと面白いんじゃないでしょうか。