2019年10月
■2019年10月
BMWは、8シリーズでは第3のボディとなる「8シリーズ グランクーペ」を2019年10月25日に発表、同日より販売を開始した。
新たに設定された「8シリーズ グランクーペ」は優美で伸びやかなスタイリングをアピールポイントとする4ドアクーペ。ボディ骨格の内部(センタートンネル)にカーボン素材を用いるカーボンコア構造を採用し、車体剛性を大幅に向上。「8シリーズクーペ」に対して205mm長いホイールベースとし、これによりクーペモデルとしては十分な室内空間を確保している。独自のノッチバックスタイルを実現したボディは、全長5085mm×全幅1930mm×全高1400mm、ホイールベース3025mm。
パワーユニットは3タイプを用意する。「M850i xDrive」には最高出力390kW(530ps)/5500~6000rpm、最大トルク750Nm/1800~4600rpmを発生する4.4リッターV8直噴ガソリンターボを搭載。「840d xDrive」には最高出力235kW(319ps)/4400rpm、最大トルク680Nm/1750~2250rpmを発生する3.0リッター直6ディーゼルターボを、「840i」には最高出力250kW(340ps)/5000rpm、最大トルク500Nm/1600~4500rpmを発生する3.0リッター直6ガソリンターボを搭載する。組み合わされるトランスミッションはすべて8速ATとなる。
サスペンションはグランクーペ専用設計となり、8シリーズクーペに対してリヤのトレッドを30mm拡大。8シリーズクーペに採用された「インテグラル・アクティブ・ステアリング」や電子制御アクティブ・スタビライザーを装備した「アダプティブMサスペンション・プロフェッショナル」を採用することでロングホイールベース化されても「駆けぬける歓び」を実現したという。
運転支援システムは最先端の内容を備えており、「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」、「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ストップ&ゴー機能付き)」、「レーン・チェンジ・ウォーニング(車線変更警告システム)」および「レーンディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)」、「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト・サイド・コリジョン・プロテクト」および衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付き)などを装備する。さらにパーキング・アシスタントには「リバース・アシスト」を採用し、車両が直前に前進したルートを最大50mまでを記憶、同じルートをバックで正確に戻る機能が盛り込まれている。狭い道に迷い込んだ際にも安全かつ正確に元のルートに復帰することが可能という。
新しい表示・操作コンセプトの「BMWオペレーティングシステム7.0」を導入しており、10.25インチのコントロールディスプレイと12.3インチのフルデジタルメーターパネルを好みに応じてカスタマイズすることも可能。音声会話で車両の操作、情報へのアクセスが可能な「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」、総合テレマティックサービスの「BMWコネクテッド・ドライブ」も導入済みだ。
2020年4月1日には価格改定を実施した。
■2020年7月
BMWは、「8シリーズグランクーペ」に特別仕様車「M850i xドライブ グランクーペ エディション・ゴールデン・サンダー」を設定して、2020年7月30日正午にBMWオンラインストアにて1台限定で受注を開始した。
「M850i xドライブ グランクーペ エディション・ゴールデン・サンダー」は「M850i xドライブ グランクーペ」をベースに、エクステリアはブラック・サファイアのボディカラーにブラックの塗装を施したキドニーグリルとブレーキキャリパーを特別装備。またドアミラーやボディサイド、ホイールに、雷をイメージする専用のゴールド塗装を施して、より精悍なスポーティさの中にエレガントなアクセントが際立つ独特の世界観を表現したという。
インテリアは、ヘッドレストに「Edition Golden Thunder」とレタリングが施され、金色の専用インテリアトリムを採用。また、Bowers & Wilkinsダイヤモンド・サラウンド・サウンド・システムを標準装備した。
■2020年8月
BMWは、「8シリーズグランクーペ」に特別仕様車「M850i xドライブ グランクーペ 京都エディション」を設定して、2020年8月28日に全国のBMW正規ディーラーにおいて2台、BMWオンラインストアにて1台、計3台限定で発売した。
「M850i xドライブ グランクーペ 京都エディション」は、日本の匠とドイツのクラフトマンシップを融合した限定車。4.4リッターのV型8気筒BMWツインパワーターボガソリンエンジンを搭載した「M850i xドライブ グランクーペ」をベースに、エクステリアはBMWインディビデュアル特別色のアズライト・ブラックを採用。日本の伝統絵画にも広く用いられた深みのある藍の色合いに、クロームのキドニーグリルやウィンドーモールディング、マルチスポークの20インチアロイホィールの輝きとのコントラストが、優雅なスタイリングを引き立たせている。
インテリアは、BMW M社の高品質レザーBMW Individualフルレザーメリノをアイボリーホワイトとタルトゥーフォーとのバイカラー仕様で採用。また工場生産ラインオフ後に職人による手作業でステアリングコラムやフロントシート台座部分までレザーで覆う「BMW Individual Manufaktur(マニュファクチュール)」加工を施した。
ドイツ クラフトマンシップの伝統を反映した内外装に組み合わされる日本の伝統工芸として、センターコンソール部分のインテリアトリムには、京都を代表する漆芸家である岡田紫峰氏が手掛けた漆塗り蒔絵螺鈿細工を施した。蒔絵螺鈿細工は、「駆けぬける歓び」をモチーフに特別にデザインされ、トリムと同じデザインを施した専用キートレイも設定した。
さらに老舗西陣織メーカーである加納幸が手掛けた、アルカンターラを細い線状に裁断したものを上質な絹糸を使って西陣織の伝統技術で織り込んだ、全く新しい斬新なデザインと質感のクッションを特別に装備した。
■2021年4月
BMWは、「8シリーズグランクーペ」に特別仕様車「840i グランクーペ コレクターズエディション」を設定して、2021年4月8日から同年6月末まで期間限定で発売した。
「840i グランクーペ コレクターズエディション」は「840i グランクーペ Mスポーツ」をベースに、高品質ボディカラー、フルレザーメリノインテリア、専用クロームラインエクステリア、Mスポーツシートなどを特別装備した。
ボディーカラーは「BMWインディビジュアル」のカラーから、タンザナイト・ブルーとドラバイト・グレー、アヴェンチュリン・レッドに加え、特別色のアズライト・ブラックの4種類から選択可能。インテリアは、アイボリー・ホワイトのBMWインディビジュアル フルレザーメリノ レザーシートおよび、アルカンターラ ルーフライニングを採用した。
同年4月1日には価格改定を実施した。
■2021年6月
BMWは、「8シリーズグランクーペ」に特別仕様車「840i グランクーペ フローズンブラックエディション」を設定して、2021年6月24日に発表、同年6月30日午前11時にBMWオンラインストアにて15台限定で受注を開始した。
「840i グランクーペ フローズンブラックエディション」は「840i グランクーペ Mスポーツ」をベースに、専用装備を採用して内外装を漆黒に統一。ボディカラーはマット調の黒であるBMW Individualフローズン・ブラックを採用した。またキドニーグリルやテールパイプ、20インチMライトアロイホイール728M、Mスポーツブレーキキャリパーをすべて黒で統一して、専用装備した。さらに電動パノラマガラスサンルーフを装備した。
インテリアは、専用装備となる黒のMスポーツシートに加え、アンソラジットのBMW Individualアルカンタラルーフライナーやブラックのエクステンデッドレザーメリノ、BMW Individualピアノブラックトリムを採用。またBowers & Wilkinsダイヤモンドサラウンドサウンドシステムを装備した。