BMW 7シリーズ 「ホンダ・レジェンド（KB1）からの乗り換...」のユーザーレビュー

ホンダ・レジェンド（KB1）からの乗り換...

2008.8.17

総評

ホンダ・レジェンド（KB1）からの乗り換えで、私にとって初めての輸入車である。最初は５を考えていたが、末期モデルという安心感とコストパフォーマンスに感心し、思い切って７に食指を伸ばしてみた。まずは通常モデルに試乗した。安楽な装備と乗り心地に一瞬たじろぐが、やはりカーブに差し掛かった時のあの大きなロール感とアンダーステア傾向に我慢が出来ず、７では極少数派と知りながらスポーツモデル（DSP）を選択した。
　昨日で6000kmを走破した。3000kmまではDSPについてくる19インチのアルミホイールを楽しみ、その後はNEEDSのマグネシウムホイールに履き替えた。この効果は絶大で、740がまるで750になったかのような加速感と、７シリーズが３シリーズに変わったかのような軽快感に錯覚させられる。
　MBのSクラスやセルシオなどもハンドルを握った経験があるが、このクラスでこうしたスポーティな楽しみが堪能できるのはBMWならではなのだろう。
　VERTICEのリップに、ガンメタリックのNEEDSホイールが、DSPの全てブラックアウトされた車体によく映える。内装もセンスがいい。ヴァノバの艶消しウッドが、この車には良く似合う。
　詳細は割愛するが、この車は各所の機能の便利さで「感心させる」のではなく、その演出的センスで「感動させる」力を持っている。これは決して国産では出来ない芸当だ。初めて使ったi-DRIVEも、過去に耳にしていた噂とは裏腹に、非常に考えられていて使いやすい。そのインターフェイスの設計力には恐ろしいほど説得力がある。
　しかしこれが実は某日本の電機メーカーが開発したものだという事を知り、複雑な気分に襲われた。アウディの昨今のデザインがそうであるように、日本のメーカーはクリエイターやエンジニアの潜在能力を信じきれないらしい。
　とにかく車に対して、これだけの愛着が持てた経験は初めてである。モデル末期の７は地味な存在だが、確かな実力を要所に秘めた、魅力ある一台だと言えるだろう。

満足している点

＜エンジン＞
　最初、740では非力ではないかと思っていた。しかし300馬力をオーバーするV８エンジンは、巨大な車体をスポーティな走りへと誘導する。アクセルを踏み込めば、耳障りのいいエンジンを聞かせながらタコメーターが即座に右に大きく振れる。しかしそれは決して暴力的で粗雑な加速ではなく、まるでドライバーの欲求を緻密に計算したかのようなレスポンスである。
＜足回り＞
　それまでレジェンド(KB1)を妄信していた私は、ハンドリングを求める一方で多少のワンダリングは受け入れざるを得ないと思っていた。
　しかし７に乗って価値観が一変した。ホイールベースが成せる業もあるだろうが、とにかく７は「フラット感とはこういうことか…」ということを圧倒的な違いを持って実感させてくれる。そしてどっしりとした大らかな高速安定性と、クイックで正確なハンドリングを見事に両立させている。
　比べてレジェンドは今から思えば、高速走行時には真にピョンピョンと落ち着かない上下の挙動を見せ、危険な程に道路の少しの轍（わだち）にもハンドルを取られていた。あれはSH－AWDの弊害なのだろうか。

不満な点

＜デザイン＞
　初期型の、少しデスペラード風なデザインが気になっていた私には最初、大人しくなった後期型のそれには魅力が感じられなかった。むやみに７のオーナー層を広く求めるような浅はかさが気になって、どうしてもデザインポリシーを感じ取れなかったのだ。
　しかししばらくして見慣れてくると、フロントの寂しさをカスタムしてやれば、非常にバランスの取れたエクステリアだということに気がついた。早速、シュニッツァーやハルトゲなど、輸入カスタムメーカーのフロントエアロを検討してみた。
　しかしディーラーと相談してみたところ、デザインは優れているものの実物は歪が多く、エアロとしての本来の機能を果たさないとのこと。結果的に私は国産メーカーのVERTICEのフロントリップに決めた。受注生産につき待たされたが製品の精度は高く、地味なパーツだはあるが確実にフロントのボリュームをアップさせ、精悍な顔つきに変貌させてくれた。
http://www.vertice-design.com/bmw2/index.html
＜機能・装備＞
　DSPモデルには通常モデルに装備されるドアクロージャーやトランク自動オープナー、シートから吹き出る空調システムなどが全て割愛されている。これだけ大柄な車体だ。せめてドアクロージャーくらいはオプションで用意して欲しかった。
　あと小さなことだが、ワイパーのビビリ音については、明らかに「不良」と言えるレベルだと思う。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験