直5ターボ復活！ フィンランドでRS3スポーツバックに超速試乗

ESPオフではテールスライドも自由自在

続いてこの優等生な横滑りシステムをオフにするとRS3は氷上ダンサーに変身する。もともとFFベースの4WDだが、電子制御の油圧多板クラッチがリアに50％のトルクを送り込むために、スロットルを踏み込むとリアが面白いように滑り出す。

やがて4輪全てがコーナーの外へ向かうので更にスロットルをガバッと開くと再び正しい姿勢でコーナーをクリアして行く。ベースのシャーシセッティングが正しいからこそできる芸当である。15.3から10.9のレシオの間でプログレッシブに働くステアリングは違和感が少なく、雪上の忙しいステアリング操作の助けになった。

またフロント370mm、リア310mm径のドリルド・ベンチレーテッド・ディスクブレーキはコントローラブルな制動力を見せてくれた。この日はフルブレーキングの必要はなかったが235/35サイズのタイアと共にオンロードでの絶対的なブレーキ性能も頼もしいものに違いない。