帰巣本能を満たすボルボ V50×ロッククライミング
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:小沢 コージ /写真:菊池 貴之
某日、私は編集・Nクンと菊池カメラマンと3人でV50に乗り込み、一路中央高速で秩父多摩甲斐国立公園の小川山(おがわやま)に向かった。知る人ぞ知るクライミングのメッカのようなところで、都心からはクルマで約4時間、須玉インターを降りて30分ほど山道を走ったところにある。
ちなみにボルボV50は、数年前に出た新世代のコンパクトワゴンで、まさにボルボの魅力を全長約4.5m、全幅1.7m台のサイズの中にぎゅっと凝縮したような“濃縮ボルボ”だ。プラットフォームこそ、フォード・フォーカスやマツダ・アクセラと共通だが、独自の衝撃吸収構造を持っており、側面にはSHIPS、後方にはWHIPSと呼ばれるセーフティシステムが使われている。
実際、ドアは開閉するとズシッと重く、断面は分厚い。これだけでも“安全のボルボ”を実感できる上、なによりエンジン形式がユニークだ。日本に輸入されているものは3種類あり、普及グレードとして140馬力の2.4リッターNA、170馬力の2.4リッターNA、そしてスポーツグレードが230馬力の2.5リッターターボだ。どれも珍しい直列5気筒の横置きエンジンで、5速ATと組み合わされ、駆動方式はNAがFF、ターボがフルタイム4WD。今回私たちは、スポーツグレードの『T-5』に乗ったのだが、その走りはまさにボルボそのものだった。
エンジンは6気筒ほど滑らかではないが、4気筒よりは伸びる実用タイプで、なにより独特の安定感がある。正直、ステアリングフィールに繊細さはないが、あくまでも切った通りに曲がり、どんなスピードでも安心して走れる。加えて、ラゲッジスペースは通常状態で417リッターと十分で、大人3人の一泊分の荷物をすっぽり積載できる。まさにちょっとしたアドベンチャーにはピッタリだ。
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